盛岡にて(6)
- 2017/04/30
- 00:00

バスが走り始める。しばらくは停留所に止まることなく、乗客は僕だけの貸切状態である。運転手さんはしゃべらない。停留所の案内は、テープから流れる女性の声。これは日本全国、定番である。15分くらい走った頃に、初めて止まった。お婆さんがひとり乗ってくる。彼女は、次の乗客が乗ってくる前に降りてしまう。このバスが地元の人の生活には必要なのだ。ほとんどの家には、車があるのだろうが、車を運転できない人もいる。しばら...
盛岡にて(5)
- 2017/04/29
- 00:00

土曜日。盛岡での最終日である。昨夜泊まった旅館から盛岡市内を目指して移動する。いつもなら一緒に来ていた東北の方の車に便乗して送ってもらうのだが、今回は、車の台数が少ないこともあり、バスを使うことにした。旅館から5分も歩けば、バス停がある。旅館を出て、例によってコロコロを引きながら、歩いていく。すぐに坂道になるのだが、天気も快晴とは言えないが、なにしろ山の中の自然、気持ちがいい。店の看板は出ているが...
盛岡にて(4)
- 2017/04/28
- 00:00

金曜日になる。今日が、今回の出張の主たる目的である講演会の開催日である。午後1時の開始であるが、10時に会場で待ち合わせを、昨晩飲み会をしたKさんとしていたので、9時過ぎにホテルをでる。駅からタクシーに乗ることにしたが、ホテルからコロコロを駅前まで引っ張っていく。途中で、開運橋を渡る。昨日、ここで岩手山を撮った。でき具合に不満があったので、何枚か撮り直す。今日は、昨日よりも天気がよい。やはりこのような...
盛岡にて(3)
- 2017/04/27
- 00:00

ホテルの部屋で待っていると、19時に盛岡でいつもお世話になっているKさんがやってくる。今日は珍しく二人だけでの飲み会だ。盛岡での会食となると、海鮮系が多い。今夜もこじんまりとした海鮮居酒屋のお店である。カウンターが10席くらい、カウンターの向かい側が座敷になっていて、ふすまで仕切られている。3つの部屋があり、一番奥の部屋にはすでに先客がいる。真ん中の部屋に案内される。料理もおいしかったが、それ以上に、K...
盛岡にて(2)
- 2017/04/26
- 00:00

ホテルには昼過ぎにチェックインする。バスで盛岡駅に着いてから、駅の周りで、昼を食べようかとも考えたのだが、いつもの習慣というか、あまりお腹がすいていない。天気も悪くはない。気温も関西よりは低いのだが、昼間に人の少ない街を歩いていくのは、何となく気持ちがよい。例によって、キャリングケース、関西風に言うと、コロコロを引っ張っていく。通りの反対側に食べものやが並んでいる。一つは、昭和初期のころの雰囲気を...
盛岡にて(1)
- 2017/04/25
- 00:00

花巻空港に着いたのは、木曜日の昼過ぎである。金曜日の講演会が本番であるが、朝から動けるように、前日入りした。これは年2回の東北での講演会では毎度取っているやりかただ。今回は、飛行機をできるだけ安くしたいということもあり、大阪空港午前発の便にした。ホテル代込みの飛行機往復で、結構安く購入できた。翌日の朝、大阪から来た人の飛行機代が、ホテル代込みの僕の費用よりも、わずかではあるが高かった。旅行の費用と...
花巻空港にて(2)
- 2017/04/24
- 00:00

空港内のレストランに入っていく。100席以上はある、結構広い店である。窓側には、長いテーブルがつけられていて、外の景色に向かい合う形で座ることができる。滑走路が見えるわけではないが、空港の外の花巻の自然が目に入る席である。いつもなら、外の景色が目に前に見える席に座るのだが、店の中に入ると奥の方から「どこでもお好きな席にどうそ」と言う声に誘われるように、窓側の席とは反対の奥の壁に沿った席に座ることにし...
花巻空港にて(1)
- 2017/04/23
- 00:00

3日間の盛岡滞在最後の日。東北に来る時、帰りの便は、土曜日の午後の遅い時間の飛行機を予約する。午前中から午後の適当な時間まで、東北の土地をまわることにしている。今回は、岩手県であるが、岩手には、もう10回くらい来ている。初めてきたときは、盛岡からさらに北にある県立大学に行った。当時、同じIT系の会社の研究所に勤務していた人が、会社を辞めて、大学に転籍したのである。彼は、たまたま僕の高校の後輩でもあった...