あっ、キーが中に
- 2015/04/14
- 00:00
車に乗っていて、キーをつけたまま、ドアを閉めてしまったことは、何回か経験している。
めったにないことなので、やったときのことはすべて覚えている。
合計3回だ。
その中でも、一番大変だったのは、アメリカへ出張中のときのことだ。
そのときの出張は一人で行っていた。
アメリカのロサンゼルスだった。
アメリカ出張のときは、いつもレンタカーを空港で借りる。
空港から地図を頼りに、ダウンタウンのホテルへ向かう。
まだカーナビのない時代だ。
レンターカーを借りて、乗り込むと走り出す前に、道をチェックする。
高速道路に乗ってしまえば、後はそれほど難しくないが、初めに間違えると修正が大変だ。
ダウンタウンのホテルは、駐車場が各階にあり、各フロアの外周に部屋があり、中央部がスロープと駐車スペースになっていた。
自分の部屋の階まで車を乗って行き、部屋に近い場所に車を止めて、後は荷物を部屋に運び込む。
はじめて泊まるホテルだったが、部屋に入るまでは、スムーズに行き、一人で夕食を食べに行くことにした。
そのときも車に乗って、予め見当をつけていた中華料理屋に行った。
一人で中華というのも料理をたくさん頼んで何人かでシェアすることもできないので、大変で、わびしいところもあるが、いたしかたない。
1時間程度の夕食の時間を終え、ホテルに戻ってきた。
スロープを自分の部屋の階まで上がっていく。
部屋の位置は分かっているのでできるだけ、部屋に近いところに車を止める。
荷物は小さな鞄一つで、それを持って、部屋に向かう。
車のドアを閉める。
そのときだ。
なんてこった。
キーがドアの中にあるではないか。
当時の車は電子キーではない。
ドアを閉めるときに、ドアのつかむところを上に持ち上げて、ロックする。
そうだ。ロックしてしまったのだ。
なんとしたことか。
これはあかん。
どうしよう。
部屋の鍵は手に持っていた。
まずは、部屋に戻る。
フロントに電話をする。
もちろん英語だけど、必死でやると、問題なく通じるものである。
キーを車のなかに置いたまま、ドアをロックしたという。
そのときの電話の向こうのフロントの女性の言ったことはいまでも忘れない。
It’s NOT my job!
そう、それは私の仕事ではない。
もちろん、そんなことは分かっているのだけど、こちらはわらにでもすがりたい気持ちである。
落ち着いて考え直す。
スペアキーが必要だ。それはどこにあるのか。
そう、レンタカー屋。HERTZ(ハーツ)だ。
近くのハーツに電話する。
店員はフロントレディより丁寧だ。
スペアキーはあるという。
ただそれはダウンタウンのハーツではなく、車を借りた空港店にしかないと言う。
まあ、考えれば、これも当たり前の話だ。
しようがないので、すぐに空港のハーツへ行くことにした。
タクシーしか方法はない。
タクシーに乗って、行き先を言う。
空港のハーツと言うとどうしたのかと聞いてくる。
あまりダウンタウンのホテルから空港のレンタカー屋へ行く人はいないだろう。
キーを車の中に残して、ロックしたことを伝えると、運転手は途端に機嫌が良くなる。
こちらは機嫌が悪いのだ。
それはそうだろう。タクシーで往復することが分かっているのだ。
ホテルから空港まで、結構な金だ。
レンタカー費用は安いので、下手をすると、1日のレンタカー費用分くらいのタクシー代になってしまう。
僕がアメリカで乗ったタクシーの中でも、おそらく機嫌がよかった運転手のトップスリーに確実に入るはずだ。
車のドアを閉めるときは、車のキーがどこにあるか、確認しよう、と肝に銘じた。
ただ、今は車のキーは電子キーでドアをロックするために、必ずキーを抜いて、外に出てから、車のキーでドアロックを指示するので、このような不注意でキーを車のなかに残すことは、まずあり得ないだろう。

めったにないことなので、やったときのことはすべて覚えている。
合計3回だ。
その中でも、一番大変だったのは、アメリカへ出張中のときのことだ。
そのときの出張は一人で行っていた。
アメリカのロサンゼルスだった。
アメリカ出張のときは、いつもレンタカーを空港で借りる。
空港から地図を頼りに、ダウンタウンのホテルへ向かう。
まだカーナビのない時代だ。
レンターカーを借りて、乗り込むと走り出す前に、道をチェックする。
高速道路に乗ってしまえば、後はそれほど難しくないが、初めに間違えると修正が大変だ。
ダウンタウンのホテルは、駐車場が各階にあり、各フロアの外周に部屋があり、中央部がスロープと駐車スペースになっていた。
自分の部屋の階まで車を乗って行き、部屋に近い場所に車を止めて、後は荷物を部屋に運び込む。
はじめて泊まるホテルだったが、部屋に入るまでは、スムーズに行き、一人で夕食を食べに行くことにした。
そのときも車に乗って、予め見当をつけていた中華料理屋に行った。
一人で中華というのも料理をたくさん頼んで何人かでシェアすることもできないので、大変で、わびしいところもあるが、いたしかたない。
1時間程度の夕食の時間を終え、ホテルに戻ってきた。
スロープを自分の部屋の階まで上がっていく。
部屋の位置は分かっているのでできるだけ、部屋に近いところに車を止める。
荷物は小さな鞄一つで、それを持って、部屋に向かう。
車のドアを閉める。
そのときだ。
なんてこった。
キーがドアの中にあるではないか。
当時の車は電子キーではない。
ドアを閉めるときに、ドアのつかむところを上に持ち上げて、ロックする。
そうだ。ロックしてしまったのだ。
なんとしたことか。
これはあかん。
どうしよう。
部屋の鍵は手に持っていた。
まずは、部屋に戻る。
フロントに電話をする。
もちろん英語だけど、必死でやると、問題なく通じるものである。
キーを車のなかに置いたまま、ドアをロックしたという。
そのときの電話の向こうのフロントの女性の言ったことはいまでも忘れない。
It’s NOT my job!
そう、それは私の仕事ではない。
もちろん、そんなことは分かっているのだけど、こちらはわらにでもすがりたい気持ちである。
落ち着いて考え直す。
スペアキーが必要だ。それはどこにあるのか。
そう、レンタカー屋。HERTZ(ハーツ)だ。
近くのハーツに電話する。
店員はフロントレディより丁寧だ。
スペアキーはあるという。
ただそれはダウンタウンのハーツではなく、車を借りた空港店にしかないと言う。
まあ、考えれば、これも当たり前の話だ。
しようがないので、すぐに空港のハーツへ行くことにした。
タクシーしか方法はない。
タクシーに乗って、行き先を言う。
空港のハーツと言うとどうしたのかと聞いてくる。
あまりダウンタウンのホテルから空港のレンタカー屋へ行く人はいないだろう。
キーを車の中に残して、ロックしたことを伝えると、運転手は途端に機嫌が良くなる。
こちらは機嫌が悪いのだ。
それはそうだろう。タクシーで往復することが分かっているのだ。
ホテルから空港まで、結構な金だ。
レンタカー費用は安いので、下手をすると、1日のレンタカー費用分くらいのタクシー代になってしまう。
僕がアメリカで乗ったタクシーの中でも、おそらく機嫌がよかった運転手のトップスリーに確実に入るはずだ。
車のドアを閉めるときは、車のキーがどこにあるか、確認しよう、と肝に銘じた。
ただ、今は車のキーは電子キーでドアをロックするために、必ずキーを抜いて、外に出てから、車のキーでドアロックを指示するので、このような不注意でキーを車のなかに残すことは、まずあり得ないだろう。
