アメリカのジョークと一騎打ち(1)
- 2015/05/02
- 00:00
アメリカから日本にときどき来ていたDr.Pの話である。
Dr.Pは西海岸に住んでいる。
アメリカでも西海岸のひとは日本人に近い体格のひとが多いようだ。
東海岸にいくと、とたんに見上げるような背の人が増えるような気がする。
着ているものでも、随分違う。
以前、西海岸でカンファレスに出席した後、東海岸のボストンの学会に出席したことがあった。
西海岸では、展示場もあるようなイベントだったので、学会とは雰囲気が違うのであるが、ほとんどの人がカジュアルな服装である。
背丈もそれほど高くない。
その翌週に行った、ボストンの学会では、初日に、西海岸と同じカジュアルな格好で、一応ジャケットは着ていったが、ネクタイなしで会場に入ったところ、全く回りの人たちと服装が違う。
ほとんど全員がスーツにネクタイである。
日本でも大学の先生方の集まりでは、8割以上のひとは、ネクタイはしていない。
ところが東海岸は違うのである。
2日目からは、スーツにネクタイを締めて参加した記憶がある。
Dr.Pは西海岸の研究所にいる。
背丈は平均的な日本人と変わらない。
お腹が少し出ていて、恰幅はいい。
当時は、アメリカでは、多少ふっくらしていないと、あまりに細くてすらっとしていると、日本人は貧弱に見えたものだ。
いまは、むしろメタボの体型は、自己管理ができていないということでだめかもしれない。
Dr.Pとは、仕事が終わると、食事に行くことが多かった。
基本的に日本での食事は、こちらでもつということが原則だった。
それは仕事だからということでもないが、遠くから来てもらっているのだからという、こちらの感謝の気持ちだ。
会社の交際費で、ということは、たまに上司がいるときは、そういう時もあったが、それは1回の滞在で1回だけである。
Dr.Pとの食事は、楽しい。
いつもSさんが同行していた。
Sさんは日系の1世か2世である。日本語が流暢で、英語も普段使っている。
研究者なので、日本のお客さんには、一緒に行くことが多かった。
Dr.Pの話が分からないときは、訳してくれる。
Dr.Pは、ジョークが好きである。
お酒が入ってくると、ジョークを言う。
それはもちろん、アメリカのジョークである。
そのジョークの多くは、歴史的な背景があるものだったり、国民性をついたものだったりで、単に言葉を日本語にしても、意味不明。理解できないものが多い。
そのようなジョークは結構たくさんあって、必ず解説が必要になる。
おそらくアメリカやヨーロッパでは、理解できるものなのだろう。
以前、雑誌で読んだことのあるジョークに似たようなものがあった。
無人島に飛行機が不時着しました。
島にはあなた(男性)ともうひとりの女性だけがいます。
そのときあなたはどうしますか。
という質問があって、その対応が、国民によって違うというものだ。
日本人は、本社に連絡を取って(この際、連絡が取れるかどうかは考えない)本社の指示を仰ぐというものだった。
それぞれの国によって、その国民性を表している対応をするわけだ。
Dr.Pのジョークは、この手の国民性ジョークと言われているものではなく、もっと深かったような気がする。
残念ながら、Dr.Pのジョークは、今はなにも覚えていない。
唯一、記憶に残っているのは、次のジョークだ。
そのジョークは、お客さんと会食に行ったときに話したという。
そのときSさんは同行できなくて、たまたま社内にいた英語の達者な帰国子女の女性営業が同行していた。
Dr.Pは、ジョークを言う前に、彼女に、通訳をしてと頼んでいる。
彼女は、気楽に引き受ける。
場面は、大統領選挙のときだ。
クリントンが民主党代表で、各地をまわっていた。
対立する共和党の候補は、ブッシュである。
ある演説会場で、スピーチをしているクリントン。
どうも、聴衆の反応が悪い。
力をいれて演説するほどに、聴衆の気持ちが離れていく。
こらえきれずに、クリントンは、後ろに控えているヒラリーに言った。
「ヒラリー、何とか助けてくれ」
すると、ヒラリーは、
「あなた、大丈夫。ちょっと待ってね」
と言って、演説会場の裏の控え室に走って行った。
なかなか、ヒラリーが戻って来ない。
まだかまだかとクリントンが待っている。
話をつづけながらも、反応の悪い聴衆にいらつきそうになってきた。
そのときだ。
ヒラリーが戻ってくる。
「あなた、もう大丈夫よ」
そして、クリントンの横にきて、言い放った。
「みなさん、私のメッセージです」と。
そしてスカートをまくりあげた。
下着をつけていない。
ヒラリーの下半身が聴衆の目のなかに飛び込む。
「No Bush !!!」と叫んだ。
これを見て、聴衆は一気に盛り上がり、拍手喝采。
演説会場の雰囲気は、クリントンが圧倒的に優位になっていく。
そして、クリントンは、ブッシュ(Bush)を破り、大統領に当選。
大統領候補のブッシュとアンダーヘアの茂み(Bush)をかけたジョークであるが、Dr.Pにしては珍しい下ネタである。
それを若い女性営業に訳させたところは、セクハラと言われるかもしれないが、彼女は平気な顔をしながら訳したそうだ。
英語を聞いて、すぐに意味がわかっただろうから、きっと大変な通訳の仕事だったに違いない。
僕としては、Dr.Pにいつもジョークを言われるだけで、こちらは聞いているだけである。
これでは、いかんと思った。
せめて対抗するのは無理でも、一矢を報いたいと思った。
歴史とも関係のある深いジョークは言えないが、ここは大阪だ。
お笑いの街だ。
このまま、なにもせずに、毎回毎回アメリカの研究所に戻ってもらうわけには行かない。
ある程度、長いストーリーで、話として面白いことは言えないか、と考えた。
当時は、大木こだま・ひびきをよく見ていた。
このブログにも書いたが、大木こだま・ひびきの漫才を録画をしては、よく見ていた。
だが、「はさみの部屋」のようなネタは外国人には理解できないはずだ。
英語で話しても、笑えるネタ。。。。
こういうことを考えるのは楽しいものだが。。。
西海岸の研究所のまわりを車で走ったときに撮った写真:






Dr.Pは西海岸に住んでいる。
アメリカでも西海岸のひとは日本人に近い体格のひとが多いようだ。
東海岸にいくと、とたんに見上げるような背の人が増えるような気がする。
着ているものでも、随分違う。
以前、西海岸でカンファレスに出席した後、東海岸のボストンの学会に出席したことがあった。
西海岸では、展示場もあるようなイベントだったので、学会とは雰囲気が違うのであるが、ほとんどの人がカジュアルな服装である。
背丈もそれほど高くない。
その翌週に行った、ボストンの学会では、初日に、西海岸と同じカジュアルな格好で、一応ジャケットは着ていったが、ネクタイなしで会場に入ったところ、全く回りの人たちと服装が違う。
ほとんど全員がスーツにネクタイである。
日本でも大学の先生方の集まりでは、8割以上のひとは、ネクタイはしていない。
ところが東海岸は違うのである。
2日目からは、スーツにネクタイを締めて参加した記憶がある。
Dr.Pは西海岸の研究所にいる。
背丈は平均的な日本人と変わらない。
お腹が少し出ていて、恰幅はいい。
当時は、アメリカでは、多少ふっくらしていないと、あまりに細くてすらっとしていると、日本人は貧弱に見えたものだ。
いまは、むしろメタボの体型は、自己管理ができていないということでだめかもしれない。
Dr.Pとは、仕事が終わると、食事に行くことが多かった。
基本的に日本での食事は、こちらでもつということが原則だった。
それは仕事だからということでもないが、遠くから来てもらっているのだからという、こちらの感謝の気持ちだ。
会社の交際費で、ということは、たまに上司がいるときは、そういう時もあったが、それは1回の滞在で1回だけである。
Dr.Pとの食事は、楽しい。
いつもSさんが同行していた。
Sさんは日系の1世か2世である。日本語が流暢で、英語も普段使っている。
研究者なので、日本のお客さんには、一緒に行くことが多かった。
Dr.Pの話が分からないときは、訳してくれる。
Dr.Pは、ジョークが好きである。
お酒が入ってくると、ジョークを言う。
それはもちろん、アメリカのジョークである。
そのジョークの多くは、歴史的な背景があるものだったり、国民性をついたものだったりで、単に言葉を日本語にしても、意味不明。理解できないものが多い。
そのようなジョークは結構たくさんあって、必ず解説が必要になる。
おそらくアメリカやヨーロッパでは、理解できるものなのだろう。
以前、雑誌で読んだことのあるジョークに似たようなものがあった。
無人島に飛行機が不時着しました。
島にはあなた(男性)ともうひとりの女性だけがいます。
そのときあなたはどうしますか。
という質問があって、その対応が、国民によって違うというものだ。
日本人は、本社に連絡を取って(この際、連絡が取れるかどうかは考えない)本社の指示を仰ぐというものだった。
それぞれの国によって、その国民性を表している対応をするわけだ。
Dr.Pのジョークは、この手の国民性ジョークと言われているものではなく、もっと深かったような気がする。
残念ながら、Dr.Pのジョークは、今はなにも覚えていない。
唯一、記憶に残っているのは、次のジョークだ。
そのジョークは、お客さんと会食に行ったときに話したという。
そのときSさんは同行できなくて、たまたま社内にいた英語の達者な帰国子女の女性営業が同行していた。
Dr.Pは、ジョークを言う前に、彼女に、通訳をしてと頼んでいる。
彼女は、気楽に引き受ける。
場面は、大統領選挙のときだ。
クリントンが民主党代表で、各地をまわっていた。
対立する共和党の候補は、ブッシュである。
ある演説会場で、スピーチをしているクリントン。
どうも、聴衆の反応が悪い。
力をいれて演説するほどに、聴衆の気持ちが離れていく。
こらえきれずに、クリントンは、後ろに控えているヒラリーに言った。
「ヒラリー、何とか助けてくれ」
すると、ヒラリーは、
「あなた、大丈夫。ちょっと待ってね」
と言って、演説会場の裏の控え室に走って行った。
なかなか、ヒラリーが戻って来ない。
まだかまだかとクリントンが待っている。
話をつづけながらも、反応の悪い聴衆にいらつきそうになってきた。
そのときだ。
ヒラリーが戻ってくる。
「あなた、もう大丈夫よ」
そして、クリントンの横にきて、言い放った。
「みなさん、私のメッセージです」と。
そしてスカートをまくりあげた。
下着をつけていない。
ヒラリーの下半身が聴衆の目のなかに飛び込む。
「No Bush !!!」と叫んだ。
これを見て、聴衆は一気に盛り上がり、拍手喝采。
演説会場の雰囲気は、クリントンが圧倒的に優位になっていく。
そして、クリントンは、ブッシュ(Bush)を破り、大統領に当選。
大統領候補のブッシュとアンダーヘアの茂み(Bush)をかけたジョークであるが、Dr.Pにしては珍しい下ネタである。
それを若い女性営業に訳させたところは、セクハラと言われるかもしれないが、彼女は平気な顔をしながら訳したそうだ。
英語を聞いて、すぐに意味がわかっただろうから、きっと大変な通訳の仕事だったに違いない。
僕としては、Dr.Pにいつもジョークを言われるだけで、こちらは聞いているだけである。
これでは、いかんと思った。
せめて対抗するのは無理でも、一矢を報いたいと思った。
歴史とも関係のある深いジョークは言えないが、ここは大阪だ。
お笑いの街だ。
このまま、なにもせずに、毎回毎回アメリカの研究所に戻ってもらうわけには行かない。
ある程度、長いストーリーで、話として面白いことは言えないか、と考えた。
当時は、大木こだま・ひびきをよく見ていた。
このブログにも書いたが、大木こだま・ひびきの漫才を録画をしては、よく見ていた。
だが、「はさみの部屋」のようなネタは外国人には理解できないはずだ。
英語で話しても、笑えるネタ。。。。
こういうことを考えるのは楽しいものだが。。。
西海岸の研究所のまわりを車で走ったときに撮った写真:





