松本清張のドラマ
- 2015/05/26
- 00:00
録画したビデオを見た。
松本清張の二夜連続ドラマだ。
1作目は、3億円事件を題材にしたもので、田村正和が主演。
これは僕が大学に入った頃の事件だ。12月のボーナスが狙われる。当時は現金払い。
ちょうど水泳部の練習が終わった時に、ニュースが耳に入ってきた。
当時の3億円なので、おそらく今だと、この十倍以上の価値があるだろうか。
犯人のモンタージュ写真とともに、頭に鮮明に焼き付いている事件だ。
2作目は、スチュワーデス殺人事件で、昭和30年代に起こった、こちらも実際の事件を題材にしたもの。
こちらの事件は、僕の頭の中に、記憶がほとんどない。
犯人が外国人で当時の日本では、アメリカに対して踏み込んだ捜査ができず、犯人は海外逃亡してしまうというところが、頭の片隅に残っている。
ただ、それがこの事件のことだったのかは、はっきりとは分からない。
きっと似たような事件は、当時はいくつもあったのだろう。
他の事件の記憶が残っているのかもしれない。
2作目は、ビートたけしが主演で、余命宣告を受けた刑事を、まさにはまり役で演じている。
両方の作品に共通しているのは、いずれも未解決事件ということだ。
でも、そのことよりも、日本人としての誇り、強さ、自負を持って生きているかどうかという問いかけが共通である。
戦争に負けて、変わり身の早い日本人は、180度いままでの考え方、生き方を変えて、敗戦国としては、世界中が驚く速さで、経済的な面では、戦勝国に追いついていく。
そのなかで、日本人としての矜持を持って生きているのか、というメッセージを松本清張は投げたかったのではないかと思う。
2作目のビートたけしの場合は、刑事として犯人を捕まえるという職業意識が基本にあるのだが、恋人に殺された被害者の死に顔が、とても穏やかであったことが、刑事のこころにひっかかる。
被害者の心情を察し、そこから犯人追及のための手を決して緩めない、という行動につながっていく。
1作目の田村正和のアメリカの保険会社の調査員は、戦後日本を出て、アメリカで仕事をしている。だが日本での調査のなかで、日本人としての誇りを、どれだけ強く持つことができるかという思いがある。
そういう視点で、捜査を進めていく。
僕自身が右翼的な活動をしているわけでもなく、またそこからは随分遠いところにいるが、これらのドラマを見ていると、日本人の素晴らしさを思わずにはいられない。
それを誇りに持って生きていきたいと思う。
広島市内、お寺の近くを流れる川。

松本清張の二夜連続ドラマだ。
1作目は、3億円事件を題材にしたもので、田村正和が主演。
これは僕が大学に入った頃の事件だ。12月のボーナスが狙われる。当時は現金払い。
ちょうど水泳部の練習が終わった時に、ニュースが耳に入ってきた。
当時の3億円なので、おそらく今だと、この十倍以上の価値があるだろうか。
犯人のモンタージュ写真とともに、頭に鮮明に焼き付いている事件だ。
2作目は、スチュワーデス殺人事件で、昭和30年代に起こった、こちらも実際の事件を題材にしたもの。
こちらの事件は、僕の頭の中に、記憶がほとんどない。
犯人が外国人で当時の日本では、アメリカに対して踏み込んだ捜査ができず、犯人は海外逃亡してしまうというところが、頭の片隅に残っている。
ただ、それがこの事件のことだったのかは、はっきりとは分からない。
きっと似たような事件は、当時はいくつもあったのだろう。
他の事件の記憶が残っているのかもしれない。
2作目は、ビートたけしが主演で、余命宣告を受けた刑事を、まさにはまり役で演じている。
両方の作品に共通しているのは、いずれも未解決事件ということだ。
でも、そのことよりも、日本人としての誇り、強さ、自負を持って生きているかどうかという問いかけが共通である。
戦争に負けて、変わり身の早い日本人は、180度いままでの考え方、生き方を変えて、敗戦国としては、世界中が驚く速さで、経済的な面では、戦勝国に追いついていく。
そのなかで、日本人としての矜持を持って生きているのか、というメッセージを松本清張は投げたかったのではないかと思う。
2作目のビートたけしの場合は、刑事として犯人を捕まえるという職業意識が基本にあるのだが、恋人に殺された被害者の死に顔が、とても穏やかであったことが、刑事のこころにひっかかる。
被害者の心情を察し、そこから犯人追及のための手を決して緩めない、という行動につながっていく。
1作目の田村正和のアメリカの保険会社の調査員は、戦後日本を出て、アメリカで仕事をしている。だが日本での調査のなかで、日本人としての誇りを、どれだけ強く持つことができるかという思いがある。
そういう視点で、捜査を進めていく。
僕自身が右翼的な活動をしているわけでもなく、またそこからは随分遠いところにいるが、これらのドラマを見ていると、日本人の素晴らしさを思わずにはいられない。
それを誇りに持って生きていきたいと思う。
広島市内、お寺の近くを流れる川。
