大腸内視鏡(1)
- 2015/06/18
- 00:00
胃カメラの検査は、毎年続けている。
最近では、検査を受ける病院を決めているので、病院を選ぶときに迷うことはなくなった。
ただ、同じ病院でも、胃カメラの検査をする医師と看護師は、毎年変わるのである。
その年によって、やはり医師の腕の差が出る。
一番ひどい年は、検査中に、医師と看護師の連携がスムーズに行かずに、そのことで嫌な思いをしたことがあった。
医師は、検査中に胃のなかに気になる箇所があるときは、管を通して、インジゴカルミン液という青色の液を、胃壁に吹き付ける。
そのときの状況を見て、より正確に胃壁の状態が分かるらしい。
それを使うかどうかは、検査中の医師の判断によるので、予めいつもいつもやるとは限っていない。
その年は、医師が途中で“インジゴ”という言葉を看護師に発したのであるが、看護師の反応がよくない。
気持ち悪い状態で、ベッドにいる僕の耳には、おぼろげながら、回りの状況が分かるのであるが、どうやら看護師は、”インジゴ“の意味がすぐに理解できなかったようだ。
検査を受けている僕でも、何回か受けていると理解できるのに、どういうこっちゃと、普段なら絶対に突っ込むところである。
だが、胃カメラの管を口の中に通されている僕には、そんな元気もない。
口を押さえられて、しゃべれと言われても、話すことはできない。
そんな年もあったが、段々平均して検査中の僕の状態は良くなりつつあるようだ。
昨年は、全く違和感もないくらい、ちょうど胃カメラ2年目の年に近づいた。
ただ、鼻からの胃カメラは、以前一度だけやったことがあるが、口からの管に比べ、細いのであるが、僕の鼻の穴がせまいのか、鼻の骨が曲がっているのか、随分痛みを感じたこともあって、検査途中で、口からの胃カメラに変えてしまった。
ということで、それ以来、口からの胃カメラ派をかたくなに守っている。
胃カメラに比べ、大腸の内視鏡は、相当の覚悟がいるらしい、と言う話を、医師でもある、昔からの友人から聞いていた。
あれは、大変やで、胃カメラの比ではないというのだ。
だが、ついにそれをやるときが来たのだ。
その年の検診は、年の瀬も迫っていた、12月の後半になってしまった。
今思えば、それも何かの巡り合わせ、幸運なことであった。
それが幸運と分かったのは、検査の後のことであったが。
12月というのは、毎年どうしても、お酒の量が増え、外食する機会も多くなる。
そういう時期に検査を受けたせいか、その年の検査結果の数値は、軒並み悪かった。
年があけてから、結果の連絡があったのだが、いつもはなにもなかった、便のところにチェックが入っている。
便鮮血が陽性である。
便の検査は2回取っているが、その1回に便鮮血があった。
もちろん精密検査ということになる。
大腸の内視鏡を受けなさいという強い指導が入る。
医者の友人も覚悟を決めろという、あの大腸の内視鏡である。
最悪のケースは、大腸ガンという可能性もあるわけである。
大腸ガンというのは、自覚症状がないと言われているガンだ。
自覚症状がでてくると、それは末期ということになる。
最近も、俳優の今井雅之さんが大腸ガンで亡くなられた。
若いときは、特に気をつけないと進行も早いガンだ。
検査の日は、健康診断の結果の説明を受けたときに、すぐに決めた。
検査に必要な薬をもらって帰る。
薬というのは下剤である。
僕の場合は、検査を受けている病院が同じ市内にあり、車であれば、20分くらいで行ける距離にある。
これが、非常に良かった。
というのは、大腸内視鏡検査のときは、検査の前に腸の中を完全にきれいにしないといけない。
そのため、下剤を飲むのであるが、下剤を溶かした水を、15分おきに飲み続ける。
2リットル位の水を2時間くらいかけて飲むのだが、飲み始めて1時間くらいすると、お腹がぐりぐり鳴り始める。
トイレにかけ込む。
また下剤入り水を飲む。
トイレにかけ込む。
これを繰り返すわけで、これを自宅でやるか、あるいは病院でやるかの違いを考えると、それはもう圧倒的に自宅のトイレのほうがましである。
家を出るときには、もう便も出なくなり、かすかに水の便がでるだけになる。
こういう状態で、車を運転して、病院に行くことになる。
(続く)

最近では、検査を受ける病院を決めているので、病院を選ぶときに迷うことはなくなった。
ただ、同じ病院でも、胃カメラの検査をする医師と看護師は、毎年変わるのである。
その年によって、やはり医師の腕の差が出る。
一番ひどい年は、検査中に、医師と看護師の連携がスムーズに行かずに、そのことで嫌な思いをしたことがあった。
医師は、検査中に胃のなかに気になる箇所があるときは、管を通して、インジゴカルミン液という青色の液を、胃壁に吹き付ける。
そのときの状況を見て、より正確に胃壁の状態が分かるらしい。
それを使うかどうかは、検査中の医師の判断によるので、予めいつもいつもやるとは限っていない。
その年は、医師が途中で“インジゴ”という言葉を看護師に発したのであるが、看護師の反応がよくない。
気持ち悪い状態で、ベッドにいる僕の耳には、おぼろげながら、回りの状況が分かるのであるが、どうやら看護師は、”インジゴ“の意味がすぐに理解できなかったようだ。
検査を受けている僕でも、何回か受けていると理解できるのに、どういうこっちゃと、普段なら絶対に突っ込むところである。
だが、胃カメラの管を口の中に通されている僕には、そんな元気もない。
口を押さえられて、しゃべれと言われても、話すことはできない。
そんな年もあったが、段々平均して検査中の僕の状態は良くなりつつあるようだ。
昨年は、全く違和感もないくらい、ちょうど胃カメラ2年目の年に近づいた。
ただ、鼻からの胃カメラは、以前一度だけやったことがあるが、口からの管に比べ、細いのであるが、僕の鼻の穴がせまいのか、鼻の骨が曲がっているのか、随分痛みを感じたこともあって、検査途中で、口からの胃カメラに変えてしまった。
ということで、それ以来、口からの胃カメラ派をかたくなに守っている。
胃カメラに比べ、大腸の内視鏡は、相当の覚悟がいるらしい、と言う話を、医師でもある、昔からの友人から聞いていた。
あれは、大変やで、胃カメラの比ではないというのだ。
だが、ついにそれをやるときが来たのだ。
その年の検診は、年の瀬も迫っていた、12月の後半になってしまった。
今思えば、それも何かの巡り合わせ、幸運なことであった。
それが幸運と分かったのは、検査の後のことであったが。
12月というのは、毎年どうしても、お酒の量が増え、外食する機会も多くなる。
そういう時期に検査を受けたせいか、その年の検査結果の数値は、軒並み悪かった。
年があけてから、結果の連絡があったのだが、いつもはなにもなかった、便のところにチェックが入っている。
便鮮血が陽性である。
便の検査は2回取っているが、その1回に便鮮血があった。
もちろん精密検査ということになる。
大腸の内視鏡を受けなさいという強い指導が入る。
医者の友人も覚悟を決めろという、あの大腸の内視鏡である。
最悪のケースは、大腸ガンという可能性もあるわけである。
大腸ガンというのは、自覚症状がないと言われているガンだ。
自覚症状がでてくると、それは末期ということになる。
最近も、俳優の今井雅之さんが大腸ガンで亡くなられた。
若いときは、特に気をつけないと進行も早いガンだ。
検査の日は、健康診断の結果の説明を受けたときに、すぐに決めた。
検査に必要な薬をもらって帰る。
薬というのは下剤である。
僕の場合は、検査を受けている病院が同じ市内にあり、車であれば、20分くらいで行ける距離にある。
これが、非常に良かった。
というのは、大腸内視鏡検査のときは、検査の前に腸の中を完全にきれいにしないといけない。
そのため、下剤を飲むのであるが、下剤を溶かした水を、15分おきに飲み続ける。
2リットル位の水を2時間くらいかけて飲むのだが、飲み始めて1時間くらいすると、お腹がぐりぐり鳴り始める。
トイレにかけ込む。
また下剤入り水を飲む。
トイレにかけ込む。
これを繰り返すわけで、これを自宅でやるか、あるいは病院でやるかの違いを考えると、それはもう圧倒的に自宅のトイレのほうがましである。
家を出るときには、もう便も出なくなり、かすかに水の便がでるだけになる。
こういう状態で、車を運転して、病院に行くことになる。
(続く)
