ソーシャル・スタイル
- 2015/07/11
- 00:00
IT系の会社では、随分教育にお金をかけていた。
研修コースを申し込む画面がある。
当時は、メインコンピュータで稼働していたシステムであるが、オフィスのなかの端末から、研修コースのプログラムに入ると、その画面には、“教育に飽和点はない”という標語が書いてある。
たしか、英語では、There is no saturation point in education. だったと思う。
いろいろな研修コースがあったが、今思うと単なる技術的なスキルを習得するコースよりも、営業としての行動方法や考え方に関するコースが面白かった。
技術的なスキルでも、長い間有効なものもあるが、IT系の場合は、寿命の短い分野もある。
一方営業的なコースは、時間が経っても、廃れることのない、いつまでも有効なものが多い。
そのひとつに、状況対応能力育成コースというような名前のコースがあった。
正確には、コース名は違うかもしれない。
このコースの開発は、ウィルソンラーニングという会社がやっている。
コースの使用料を払って,社内教育に使っていたわけだ。
このコースは、ソーシャル・スタイル(Social Style)を学ぶコースと言われている。
2泊3日の合宿研修である。
コースに入る前に、会社の上司、同僚、お客様にアンケートを依頼するところから始める。
全部で4人から5人にアンケートを書いてもらう。
普段、仕事を通じて自分を見ている人に、書いてもらうのだ。
そのアンケート結果は、ウィルソンラーニングに送られて、判定結果は、合宿研修の初日に受講者に渡される。
このソーシャル・スタイルというのは、人を4つに分類する。
分類方法は、横軸に意志の出す度合いをとる。これが大きい人は、自分の意志を強く出す人だ。小さい人は、自分の意志は,あまり出さない人である。
縦軸には感情を出す度合いをとる。これが大きい人は、自分の感情を出す人。これが小さい人は、自分の感情をあまり出さない人である。
この分類方法で4つの領域ができる。
右上が感情は出さないが意志を出す人。
右下が感情も出しやすく、意志も出す人。
左上が感情は出さず、意志も出さない人。
左下が感情は出しやすく、意志は出さない人。
ということになる。
それぞれに名前がついている。
ドライバー、 エクスプレッシブ、アナリティカル、エミアブル と呼んでいる。
どれがいいとか、悪いということを言っているのではない。
血液型判断というのがある。
A型、B型、AB型、O型によって、その人の性格や、行動パターンが分かるというものだ。
結構あたっているようなところもあるが、日本人の場合、圧倒的にA型が多いので、血液型だけの判断では、十分でない場合もある。
ソーシャル・スタイルの分類は、過去1万人以上の受講者がいるが、ほぼ4つに均等に分類されているそうだ。
このコースの目的は、自分がどのタイプになるかを認識、理解することもあるが、実際の営業活動に役立てるという観点では、自分の担当しているお客様が、どのタイプかを判断できるスキルと、そのタイプにあった対応ができるスキルを習得することだ。
タイプ毎に、それぞれどういう状態が気持ちがいいか、ここちよいかというのが異なる。
そのタイプにあった、対応をすることで、お客様との関係がスムーズになるというのだ。
例えば、結論から先に言って欲しい人、要点だけを説明して欲しいタイプの人がいる。
一方、世間話しとか、今日の本題とは違うところの会話が、まずは必要な人もいる。
自分がなにかを買おうとして、それを売っている店に入った場合を考えればいい。
店員がそばについて、細かく説明やら、対応をして欲しい人もいるが、それとは反対に、質問をしたいときに、それだけに適切に答えるだけで、それ以外は、構わないで欲しい人もいる。
そのコースの初日に、アンケート結果が、コース受講者全員に渡される。
あなたは、どのタイプか、ということを聞くのだ。
僕の場合は、コースを受ける前は、アナリティカルか、エミアブルと思っていた。
ところが渡された結果は、ドライバーである。
しかもドライバーのなかのドライバーだと書いてあるではないか。
これは4つに分類した後、さらにその一象限を4つに分類することができるので、例えばドライバーのなかにも、ドライバー、アナリティカル、エクスプレッシブ、エミアブルがある。
ドライバーのなかのドライバーというのは、略してドラドラという。
アンケート結果に驚いていると、一緒にコースに参加していた同僚は、「XXさんは、ドライバーですよ」と強く言い切る。
彼は、このコースについては、すでに情報を持っていたので、同僚とか、お客様について、どのタイプかというのをいつも分析していたという。
へぇ、そうかなぁというのが、初日の感想だ。
それが、2日目、3日目と、講義やビデオをみていくうちに、アンケート結果が正しいということを納得するところが、すごいところだ。
さすがに実績のあるコースである。
コースの中では、グループ実習がある。
実際のお客様を例にとって、グループ毎に分析をして、どういう対応をするのが、そのお客様にとって気持の良い状態を作ることができるのかを考えるというものだ。
こういう実習をやりながら、講義を聞きながら、内容を理解していく。
コースが終わるころには、全員がほぼ完全にコースの狙い通りのスキルを身につけているのである。
このコースは、営業活動に役立てるものであったが、営業活動以外でも、有効な場面が多かったように思う。
この人のソーシャル・スタイルはどのタイプかということを考えて、同じタイプ同士だと、自然と落ち着く、心地よいのである。
なにか少し違和感を感じるような人の場合は、ソーシャル・スタイルが違うのだろうね。

研修コースを申し込む画面がある。
当時は、メインコンピュータで稼働していたシステムであるが、オフィスのなかの端末から、研修コースのプログラムに入ると、その画面には、“教育に飽和点はない”という標語が書いてある。
たしか、英語では、There is no saturation point in education. だったと思う。
いろいろな研修コースがあったが、今思うと単なる技術的なスキルを習得するコースよりも、営業としての行動方法や考え方に関するコースが面白かった。
技術的なスキルでも、長い間有効なものもあるが、IT系の場合は、寿命の短い分野もある。
一方営業的なコースは、時間が経っても、廃れることのない、いつまでも有効なものが多い。
そのひとつに、状況対応能力育成コースというような名前のコースがあった。
正確には、コース名は違うかもしれない。
このコースの開発は、ウィルソンラーニングという会社がやっている。
コースの使用料を払って,社内教育に使っていたわけだ。
このコースは、ソーシャル・スタイル(Social Style)を学ぶコースと言われている。
2泊3日の合宿研修である。
コースに入る前に、会社の上司、同僚、お客様にアンケートを依頼するところから始める。
全部で4人から5人にアンケートを書いてもらう。
普段、仕事を通じて自分を見ている人に、書いてもらうのだ。
そのアンケート結果は、ウィルソンラーニングに送られて、判定結果は、合宿研修の初日に受講者に渡される。
このソーシャル・スタイルというのは、人を4つに分類する。
分類方法は、横軸に意志の出す度合いをとる。これが大きい人は、自分の意志を強く出す人だ。小さい人は、自分の意志は,あまり出さない人である。
縦軸には感情を出す度合いをとる。これが大きい人は、自分の感情を出す人。これが小さい人は、自分の感情をあまり出さない人である。
この分類方法で4つの領域ができる。
右上が感情は出さないが意志を出す人。
右下が感情も出しやすく、意志も出す人。
左上が感情は出さず、意志も出さない人。
左下が感情は出しやすく、意志は出さない人。
ということになる。
それぞれに名前がついている。
ドライバー、 エクスプレッシブ、アナリティカル、エミアブル と呼んでいる。
どれがいいとか、悪いということを言っているのではない。
血液型判断というのがある。
A型、B型、AB型、O型によって、その人の性格や、行動パターンが分かるというものだ。
結構あたっているようなところもあるが、日本人の場合、圧倒的にA型が多いので、血液型だけの判断では、十分でない場合もある。
ソーシャル・スタイルの分類は、過去1万人以上の受講者がいるが、ほぼ4つに均等に分類されているそうだ。
このコースの目的は、自分がどのタイプになるかを認識、理解することもあるが、実際の営業活動に役立てるという観点では、自分の担当しているお客様が、どのタイプかを判断できるスキルと、そのタイプにあった対応ができるスキルを習得することだ。
タイプ毎に、それぞれどういう状態が気持ちがいいか、ここちよいかというのが異なる。
そのタイプにあった、対応をすることで、お客様との関係がスムーズになるというのだ。
例えば、結論から先に言って欲しい人、要点だけを説明して欲しいタイプの人がいる。
一方、世間話しとか、今日の本題とは違うところの会話が、まずは必要な人もいる。
自分がなにかを買おうとして、それを売っている店に入った場合を考えればいい。
店員がそばについて、細かく説明やら、対応をして欲しい人もいるが、それとは反対に、質問をしたいときに、それだけに適切に答えるだけで、それ以外は、構わないで欲しい人もいる。
そのコースの初日に、アンケート結果が、コース受講者全員に渡される。
あなたは、どのタイプか、ということを聞くのだ。
僕の場合は、コースを受ける前は、アナリティカルか、エミアブルと思っていた。
ところが渡された結果は、ドライバーである。
しかもドライバーのなかのドライバーだと書いてあるではないか。
これは4つに分類した後、さらにその一象限を4つに分類することができるので、例えばドライバーのなかにも、ドライバー、アナリティカル、エクスプレッシブ、エミアブルがある。
ドライバーのなかのドライバーというのは、略してドラドラという。
アンケート結果に驚いていると、一緒にコースに参加していた同僚は、「XXさんは、ドライバーですよ」と強く言い切る。
彼は、このコースについては、すでに情報を持っていたので、同僚とか、お客様について、どのタイプかというのをいつも分析していたという。
へぇ、そうかなぁというのが、初日の感想だ。
それが、2日目、3日目と、講義やビデオをみていくうちに、アンケート結果が正しいということを納得するところが、すごいところだ。
さすがに実績のあるコースである。
コースの中では、グループ実習がある。
実際のお客様を例にとって、グループ毎に分析をして、どういう対応をするのが、そのお客様にとって気持の良い状態を作ることができるのかを考えるというものだ。
こういう実習をやりながら、講義を聞きながら、内容を理解していく。
コースが終わるころには、全員がほぼ完全にコースの狙い通りのスキルを身につけているのである。
このコースは、営業活動に役立てるものであったが、営業活動以外でも、有効な場面が多かったように思う。
この人のソーシャル・スタイルはどのタイプかということを考えて、同じタイプ同士だと、自然と落ち着く、心地よいのである。
なにか少し違和感を感じるような人の場合は、ソーシャル・スタイルが違うのだろうね。
