捨てた家(3)
- 2015/08/12
- 00:00
映画”明日に向かって撃て“のなかで、”捨てた家“は、合計3回流れてくる。
この映画では、曲として有名なものは、B.J.トーマスが歌う”雨に濡れても“だ。
でもこの挿入歌は、ポール・ニューマンとキャサリン・ロスが、当時の”未来“といわれた自転車に二人で乗りながら、牧場のなかを走るときに流れるのだが、そのとき一度だけである。
そのシーンは、二人の楽しく昂揚する気持が伝わってくる。
恋人同士ではないが、仲のよいカップルのほほえましい場面だ。
ただ、”明日に向かって撃て”のなかでは、明らかに特異的な場面でもある。
列車強盗のボスと、その強盗仲間の恋人が一緒に自転車に乗るシーン。
ラブストーリーの映画があるとすると、そのなかに、そのままはめ込めるような場面だ。
それに比べて、”捨てた家“は、列車強盗や銀行強盗を続ける、二人の先行きを思わせる、悲しいメロディだ。
このような生活をしていては、ハッピィエンドであるはずがない。
一時的に大金が入ったとしても、それは一晩の遊興に使えば、あっという間になくなってしまう。
そして最後には、警官隊に銃撃されるという場面が二人を待っている。
”捨てた家“が、”明日に向かって撃て“のテーマなのだ。
”捨てた家“に映画が凝集されている。
それは、”捨てた家”の作曲家、バート・バカラックのすごいところでもある。
この映画のどこがいいの、と質問をされる。
それは男にしか分からない。男の友情だよ。
いや、友情のような、
二人の同士に通じるこころを描いているところがいいのだ。
と強く言う。
でも、言った後で、本当にそうなのだろうかと、自問してしまう。
僕の好きな映画、“寅さん”だったら、なぜ好きかをもっと迷うことなく説明ができる。
でも“明日に向かって撃て”は、難しい。
説明はできないのだ。

この映画では、曲として有名なものは、B.J.トーマスが歌う”雨に濡れても“だ。
でもこの挿入歌は、ポール・ニューマンとキャサリン・ロスが、当時の”未来“といわれた自転車に二人で乗りながら、牧場のなかを走るときに流れるのだが、そのとき一度だけである。
そのシーンは、二人の楽しく昂揚する気持が伝わってくる。
恋人同士ではないが、仲のよいカップルのほほえましい場面だ。
ただ、”明日に向かって撃て”のなかでは、明らかに特異的な場面でもある。
列車強盗のボスと、その強盗仲間の恋人が一緒に自転車に乗るシーン。
ラブストーリーの映画があるとすると、そのなかに、そのままはめ込めるような場面だ。
それに比べて、”捨てた家“は、列車強盗や銀行強盗を続ける、二人の先行きを思わせる、悲しいメロディだ。
このような生活をしていては、ハッピィエンドであるはずがない。
一時的に大金が入ったとしても、それは一晩の遊興に使えば、あっという間になくなってしまう。
そして最後には、警官隊に銃撃されるという場面が二人を待っている。
”捨てた家“が、”明日に向かって撃て“のテーマなのだ。
”捨てた家“に映画が凝集されている。
それは、”捨てた家”の作曲家、バート・バカラックのすごいところでもある。
この映画のどこがいいの、と質問をされる。
それは男にしか分からない。男の友情だよ。
いや、友情のような、
二人の同士に通じるこころを描いているところがいいのだ。
と強く言う。
でも、言った後で、本当にそうなのだろうかと、自問してしまう。
僕の好きな映画、“寅さん”だったら、なぜ好きかをもっと迷うことなく説明ができる。
でも“明日に向かって撃て”は、難しい。
説明はできないのだ。
