ふたたび モンク(5)
- 2015/08/29
- 00:00
”モンク、ロックコンサートに行く”の第4回だ。
殺されたスタッフが住んでいたキャンピングカーに、恋人がモンク達を案内する。
モンクと、ナタリー、それとキャンピングカーの中が気になる、ロックスターのクリスもついてくる。
この回の初めのシーンで、クリスがスタッフと言い争いをする場面がある。
こういうやりとりだ。
スタッフは、曲を自作する。
その曲を共作で発表するという約束でロックスターのクリスに渡したのだが、発売前のCDを入手してみると、そこにはクリスの名前しか書いていない。
そのことをスタッフがクレームをしに来たのだ。
するとクリスはお金で解決しようとして、5000ドルでと言う。
ヒット間違い無しなのに、そんなはした金ではだめだと拒絶するスタッフ。
こんな時の場合にと、保険をかけている、
証拠を自分あてに郵便で送っている、とスタッフは言う。
そんなものが証拠になるものか、とクリスが反論すると、スタッフは今から専門の弁護士に電話すると言って、携帯電話を取り出す。
そこで背後にまわっていた、クリスに頭を鈍器で叩かれて、失神してしまう。
その後、簡易トイレのなかに運び込まれて殺されるのだ。
クリスがキャンピングカーについてきたのは、やはり証拠になりそうな、郵便物があるのではと、気になっていたのだ。
キャンピングカーの中に入ると、モンクは、一番嫌いなタイプの住居であることを見て、まゆをひそめる。
部屋の中は雑然としており、窓といわず壁といわず、ところ構わず、写真やら雑誌の切り抜きとかが貼られている。
恋人が、いつも此処で暮らしていたと言う。
モンクは、どちらかが一人になりたいときはどうするのですか、と心配して言う。
モンクにはこのような狭い空間に二人でいることは耐えられないのだ。
閉所恐怖症も、モンクの持っている疾病のひとつだ。
確かに、4人も入るといっぱいになるような空間だ。
それでもモンクは、いつものように部屋の中を慎重に見ている。
写真が貼ってあるのに気がつく。
小さな少女の写真だ。
「これは誰ですか」とモンクが彼女に尋ねる。
「その子は、彼の子供。マーガレットよ。奥さんと離婚したので、今はメンフィスにいるの」
モンクとナタリー、それに殺されたスタッフの恋人が子供の写真を見ているときに、ロックスターのクリスが、おっと、もう時間だ、それじゃ、みんなを楽しませてくる、と急に言って、キャンピングカーを出て行こうとする。
「それじゃ、また次に会おう」と別れるときの決まり文句をクリスが言う。
するとモンクは、それにも引っかかったように、
「次っていうのは、いつですか」と聞き返す。
モンクは、どこまでもきちんとしていないと気が済まないのだ。
ロックスターは、それには答えず、苦笑いをしながら、ステージに戻っていく。
さらにキャンピングカーのなかを調べるモンク。
なにか違和感に気がつく。
なにかが変わっているという。
はじめに見たときと、今度見たときと、壁のこの面に貼ってあるものが変わっているという。
誰か、さわった?と二人に聴く。
もちろん、答えはNoだ。
ナタリーがその壁のあたりに貼ってある紙を手に取る。
それは郵便物の発送証明書だ。
「これは覚えているわ。彼と一緒に郵便局に行って、出したの。自分あてに保険にするために送るって、言っていた」
彼は曲を書いたことを彼女には言っていたのだ。
「そうだ、ここには封筒があったのだ。クリスが持っていったのに違いない」
とモンクが記憶をたどって言う。
モンクは見たものは、全て記憶している。
「その曲の題名はなんというのか、知っていますか」
「聞いていないわ」
モンクは,考えている。
記憶のなかに残っているデータを探している。
「そうだ。あの子は、マーガレット。
マーガレットの愛称は、ペギー。
メンフィスはテネシー州だ」
モンクの頭のなかで、今まで見た事、聞いた事がつながってくる。
「クリスが犯人だ。
クリスは歌っていたね。
ペギーはテネシーに行ったって。
あれは盗んだ歌なのだ」
「大変!あの手紙を取り戻さないと。
きっとクリスは、証拠の手紙を処分してしまうわ」とナタリーが言う。
あわてて、4人がクリスを追いかけて、ステージに向かう。
だが、遅かった。
クリスが持っていった手紙は、ステージを盛り上げるための、演出の火炎のなかで燃やされてしまう。
ところがまだ証拠がある。
クリスが鍼灸治療の後に膨らませたビーチボールである。
クリスは喘息薬として特別の吸入薬を鼻に入れている。
ビーチボールのなかにその薬が残っているはずだ。
ビーチボールを探せということになる。
ここからドタバタ劇となる。
結局ビーチボールは、警察の手に収まり、クリスは、逮捕される。
最後は、警部と息子の仲直りシーンがある。
この回のタイトルは、日本語では“警部の息子が家出!?”だ。
2つのテーマがあるわけだ。
警部と息子の親子の問題と、モンクの犯人捜しの2つ。
英語では、“モンク、ロックコンサートに行く”となる。
ラストシーンは、日本の2時間サスペンスドラマのように、長い余韻を残すことはない。
いつもあっさりと終わるのだが、今回は、いつもよりは余韻が残った。
警部が息子の新しい写真を撮るんだと言って、インスタント写真撮影のボックスに二人で入る。
そこで撮った写真が3枚ある。
初めは、警部と息子の2人。表情がまだ硬い。
次は、そこに警部補が急に割り込み、3人で撮る。
二人の表情もすっかり柔らかくなる。
そして、3枚目。
これがベストショットだ。
警部と息子の二人だけの写真。
一番いい表情をしている。
アメリカのホームドラマの特長が最後に強く出ていた。
殺されたスタッフが住んでいたキャンピングカーに、恋人がモンク達を案内する。
モンクと、ナタリー、それとキャンピングカーの中が気になる、ロックスターのクリスもついてくる。
この回の初めのシーンで、クリスがスタッフと言い争いをする場面がある。
こういうやりとりだ。
スタッフは、曲を自作する。
その曲を共作で発表するという約束でロックスターのクリスに渡したのだが、発売前のCDを入手してみると、そこにはクリスの名前しか書いていない。
そのことをスタッフがクレームをしに来たのだ。
するとクリスはお金で解決しようとして、5000ドルでと言う。
ヒット間違い無しなのに、そんなはした金ではだめだと拒絶するスタッフ。
こんな時の場合にと、保険をかけている、
証拠を自分あてに郵便で送っている、とスタッフは言う。
そんなものが証拠になるものか、とクリスが反論すると、スタッフは今から専門の弁護士に電話すると言って、携帯電話を取り出す。
そこで背後にまわっていた、クリスに頭を鈍器で叩かれて、失神してしまう。
その後、簡易トイレのなかに運び込まれて殺されるのだ。
クリスがキャンピングカーについてきたのは、やはり証拠になりそうな、郵便物があるのではと、気になっていたのだ。
キャンピングカーの中に入ると、モンクは、一番嫌いなタイプの住居であることを見て、まゆをひそめる。
部屋の中は雑然としており、窓といわず壁といわず、ところ構わず、写真やら雑誌の切り抜きとかが貼られている。
恋人が、いつも此処で暮らしていたと言う。
モンクは、どちらかが一人になりたいときはどうするのですか、と心配して言う。
モンクにはこのような狭い空間に二人でいることは耐えられないのだ。
閉所恐怖症も、モンクの持っている疾病のひとつだ。
確かに、4人も入るといっぱいになるような空間だ。
それでもモンクは、いつものように部屋の中を慎重に見ている。
写真が貼ってあるのに気がつく。
小さな少女の写真だ。
「これは誰ですか」とモンクが彼女に尋ねる。
「その子は、彼の子供。マーガレットよ。奥さんと離婚したので、今はメンフィスにいるの」
モンクとナタリー、それに殺されたスタッフの恋人が子供の写真を見ているときに、ロックスターのクリスが、おっと、もう時間だ、それじゃ、みんなを楽しませてくる、と急に言って、キャンピングカーを出て行こうとする。
「それじゃ、また次に会おう」と別れるときの決まり文句をクリスが言う。
するとモンクは、それにも引っかかったように、
「次っていうのは、いつですか」と聞き返す。
モンクは、どこまでもきちんとしていないと気が済まないのだ。
ロックスターは、それには答えず、苦笑いをしながら、ステージに戻っていく。
さらにキャンピングカーのなかを調べるモンク。
なにか違和感に気がつく。
なにかが変わっているという。
はじめに見たときと、今度見たときと、壁のこの面に貼ってあるものが変わっているという。
誰か、さわった?と二人に聴く。
もちろん、答えはNoだ。
ナタリーがその壁のあたりに貼ってある紙を手に取る。
それは郵便物の発送証明書だ。
「これは覚えているわ。彼と一緒に郵便局に行って、出したの。自分あてに保険にするために送るって、言っていた」
彼は曲を書いたことを彼女には言っていたのだ。
「そうだ、ここには封筒があったのだ。クリスが持っていったのに違いない」
とモンクが記憶をたどって言う。
モンクは見たものは、全て記憶している。
「その曲の題名はなんというのか、知っていますか」
「聞いていないわ」
モンクは,考えている。
記憶のなかに残っているデータを探している。
「そうだ。あの子は、マーガレット。
マーガレットの愛称は、ペギー。
メンフィスはテネシー州だ」
モンクの頭のなかで、今まで見た事、聞いた事がつながってくる。
「クリスが犯人だ。
クリスは歌っていたね。
ペギーはテネシーに行ったって。
あれは盗んだ歌なのだ」
「大変!あの手紙を取り戻さないと。
きっとクリスは、証拠の手紙を処分してしまうわ」とナタリーが言う。
あわてて、4人がクリスを追いかけて、ステージに向かう。
だが、遅かった。
クリスが持っていった手紙は、ステージを盛り上げるための、演出の火炎のなかで燃やされてしまう。
ところがまだ証拠がある。
クリスが鍼灸治療の後に膨らませたビーチボールである。
クリスは喘息薬として特別の吸入薬を鼻に入れている。
ビーチボールのなかにその薬が残っているはずだ。
ビーチボールを探せということになる。
ここからドタバタ劇となる。
結局ビーチボールは、警察の手に収まり、クリスは、逮捕される。
最後は、警部と息子の仲直りシーンがある。
この回のタイトルは、日本語では“警部の息子が家出!?”だ。
2つのテーマがあるわけだ。
警部と息子の親子の問題と、モンクの犯人捜しの2つ。
英語では、“モンク、ロックコンサートに行く”となる。
ラストシーンは、日本の2時間サスペンスドラマのように、長い余韻を残すことはない。
いつもあっさりと終わるのだが、今回は、いつもよりは余韻が残った。
警部が息子の新しい写真を撮るんだと言って、インスタント写真撮影のボックスに二人で入る。
そこで撮った写真が3枚ある。
初めは、警部と息子の2人。表情がまだ硬い。
次は、そこに警部補が急に割り込み、3人で撮る。
二人の表情もすっかり柔らかくなる。
そして、3枚目。
これがベストショットだ。
警部と息子の二人だけの写真。
一番いい表情をしている。
アメリカのホームドラマの特長が最後に強く出ていた。
