女性秘書の逆襲
- 2015/10/01
- 00:00
“桃栗3年柿8年“を書いたら,オフィスの女性からえらいお叱りを受けた。
結論は、”セクハラはあかん“ということを言っているのだから、いいじゃないかと言ったのだが、それでもあかんという。
確かに最近の女性は強くなったというと、言い古された言葉で何の新鮮味もないが、仕事をスムーズに進めるためには、女性社員、特に秘書業務をやっている女性の協力は、必須であり、ここは反省せんといかん。
女性が強くなったことを証明するような事件を経験したことがある。
でも今考えてみると、こんなことは昔からあったような気もするのだが。
以前勤めていたIT系の会社では、オフィス内に入るには、セキュリティを守るためのバッチを全員が持っていた。
いまではそれは多くの会社で当然のようになっているが、当時としては、まだそこまでやっている会社は数少なかった。
それは今のICカードを埋め込んである非接触型ではなく、カードリーダーを通すタイプのものだ。
カードの発行については、担当部署のマネージャーの承認が必要となる。
ただ、マネージャーは、そのような管理業務は、秘書に権限を移譲している場合が多かった。
あるパートナー会社の人が、オフィスにしばしば来ていたので、パートナー会社用のカードを申請した。
カードの外見は社員用とは多少異なっているが、構造は同じでカードリーダーに通して、入館するということになる。
あるパートナー会社のシニアな営業のひとがいた。
Zさんだ。
かれは結構経験もあり、仕事は良く出来た人だった。
ただずけずけと思ったことを言うタイプだ。
あるとき、仕事の帰りに、いつも仕事をしている、IT系の会社の担当部門の人達と一緒に食事にいくことになった。
全員で10名くらいの集まりになった。
そこには担当部門の秘書の女性もいた。
食事会は大いに盛り上がり、2次会に繰り出した。
そこでは、アルコールもどんどん入り、Zさんも相当飲むことになった。
最後は記憶がなかったという。
いちおう自宅にはたどり着いたというから、帰宅が同じ方向の人に送ってもらったのだろう。
翌朝のことだ。
いつものごとくZさんがオフィスに入ろうとした。
カードリーダーに持っているカードを通そうとする。
1回通す。
通常は、小さいランプが青色に変わり、ドアが解錠され、ドアを押せば中に入ることができる。
ところがランプは青色にならず、赤色が点滅している。
これは承認されていないカードを通した時に出るものだ。
通し方が悪いのかと思った。
接触型なのでそういうこともよくあることだ。
もう一度カードを、ゆっくりと丁寧にカードリーダーに通す。
だが、状況は変わらない。
カードをリーダーに通すと、その結果はすべて管理をしている計算機にデータが送られて、保存される。
履歴は全て残るのだ。
何度も通すのは、まずいとZさんは思った。
適切な判断だ。
ガードマンのいる窓口に行って、見てもらう。
「昨日までは使えたのですが、さきほど通そうとしたら、通らないのです。まだ有効期限は来ていないはずです」と担当のガードマンに伝える。
ガードマンがカードを受け取り、調べてくれる。
答えはすぐに返ってきた。
「このカードは、無効になっていますね。今朝無効にされています」と冷たくカードを返された。
カードを無効にするのは、担当部門のマネージャーの権限である。
そのときマネージャーは、その権限を秘書の女性に移譲していたのだ。
そう、昨夜一緒に飲み会に参加した秘書の女性が権限を持っている。
秘書の女性が、Zさんのカードを今朝出社一番、無効にしたのだ。
その理由は、昨夜のシニアな営業、Zさんの言動にあったに違いない。
きっとZさんが大変失礼な発言を、同席していた秘書の女性にしたのだろう。
彼女は、独身で、社歴も長く、なかなかしっかりした秘書だった。
昨夜の言動に対する彼女の答えが、カードの無効措置だったのだ。
くれぐれも女性には、失礼な言動がないように、気をつけよう。
これを他山の石とすべし。

結論は、”セクハラはあかん“ということを言っているのだから、いいじゃないかと言ったのだが、それでもあかんという。
確かに最近の女性は強くなったというと、言い古された言葉で何の新鮮味もないが、仕事をスムーズに進めるためには、女性社員、特に秘書業務をやっている女性の協力は、必須であり、ここは反省せんといかん。
女性が強くなったことを証明するような事件を経験したことがある。
でも今考えてみると、こんなことは昔からあったような気もするのだが。
以前勤めていたIT系の会社では、オフィス内に入るには、セキュリティを守るためのバッチを全員が持っていた。
いまではそれは多くの会社で当然のようになっているが、当時としては、まだそこまでやっている会社は数少なかった。
それは今のICカードを埋め込んである非接触型ではなく、カードリーダーを通すタイプのものだ。
カードの発行については、担当部署のマネージャーの承認が必要となる。
ただ、マネージャーは、そのような管理業務は、秘書に権限を移譲している場合が多かった。
あるパートナー会社の人が、オフィスにしばしば来ていたので、パートナー会社用のカードを申請した。
カードの外見は社員用とは多少異なっているが、構造は同じでカードリーダーに通して、入館するということになる。
あるパートナー会社のシニアな営業のひとがいた。
Zさんだ。
かれは結構経験もあり、仕事は良く出来た人だった。
ただずけずけと思ったことを言うタイプだ。
あるとき、仕事の帰りに、いつも仕事をしている、IT系の会社の担当部門の人達と一緒に食事にいくことになった。
全員で10名くらいの集まりになった。
そこには担当部門の秘書の女性もいた。
食事会は大いに盛り上がり、2次会に繰り出した。
そこでは、アルコールもどんどん入り、Zさんも相当飲むことになった。
最後は記憶がなかったという。
いちおう自宅にはたどり着いたというから、帰宅が同じ方向の人に送ってもらったのだろう。
翌朝のことだ。
いつものごとくZさんがオフィスに入ろうとした。
カードリーダーに持っているカードを通そうとする。
1回通す。
通常は、小さいランプが青色に変わり、ドアが解錠され、ドアを押せば中に入ることができる。
ところがランプは青色にならず、赤色が点滅している。
これは承認されていないカードを通した時に出るものだ。
通し方が悪いのかと思った。
接触型なのでそういうこともよくあることだ。
もう一度カードを、ゆっくりと丁寧にカードリーダーに通す。
だが、状況は変わらない。
カードをリーダーに通すと、その結果はすべて管理をしている計算機にデータが送られて、保存される。
履歴は全て残るのだ。
何度も通すのは、まずいとZさんは思った。
適切な判断だ。
ガードマンのいる窓口に行って、見てもらう。
「昨日までは使えたのですが、さきほど通そうとしたら、通らないのです。まだ有効期限は来ていないはずです」と担当のガードマンに伝える。
ガードマンがカードを受け取り、調べてくれる。
答えはすぐに返ってきた。
「このカードは、無効になっていますね。今朝無効にされています」と冷たくカードを返された。
カードを無効にするのは、担当部門のマネージャーの権限である。
そのときマネージャーは、その権限を秘書の女性に移譲していたのだ。
そう、昨夜一緒に飲み会に参加した秘書の女性が権限を持っている。
秘書の女性が、Zさんのカードを今朝出社一番、無効にしたのだ。
その理由は、昨夜のシニアな営業、Zさんの言動にあったに違いない。
きっとZさんが大変失礼な発言を、同席していた秘書の女性にしたのだろう。
彼女は、独身で、社歴も長く、なかなかしっかりした秘書だった。
昨夜の言動に対する彼女の答えが、カードの無効措置だったのだ。
くれぐれも女性には、失礼な言動がないように、気をつけよう。
これを他山の石とすべし。
