僕の好きな先生(1)
- 2014/12/30
- 00:15
普通、好きな先生というと、自分が授業を受けた先生のなかで、好きな先生ということを意味する。昔、RCサクセションというグループが”僕の好きな先生“という歌を歌っていた。それも作者が、その先生の授業を受けたことがある先生だった。
ここで話をする、”僕の好きな先生“というのは、僕は授業を受けたことはない。
正確に言うと1回だけ講義をうけたことはあるが、仕事のなかでおつきあいができた先生である。
先生はM先生と呼ぶ。
国立大学を数年前に定年退官された。
退官される前に最終講義というものがあった。
僕が生まれてはじめて受けた”最終講義“だった。
先生の専門は生物科学である。
その分野では、結構著名なプログラムを開発されていて、無償でダウンロードできるように公開されていた。大学とか、いわゆるアカデミックでの使用については、無償で使えるので、全世界からダウンロードされて、研究に使われている。
企業が使う場合は、有償の形で提供されている。
僕が先生とコンタクトすることになったのは、そのプログラムを通じてであった。
大学の先生に初めてコンタクトするのは、多くの場合、難しいことではない。
メールアドレスはほぼ公開されているので、メールを送ることはできるのである。
もちろん、初めて知らない人からメールを送っても、返信をもらえるかどうかは分からない。
僕の場合は、仕事でどうしてもお会いしてお話をする必要があり、どのような形で連絡するかを結構真剣に考えた。電話番号も分かるので、電話をすることもできるが、まずはメールでお伺いを立てるのが一般的だ。
メール内容、書き方に十分配慮して、文章を何度も読み返して、最後は、えいやっと気合いを入れて送信ボタンを押す。
仕事でどうしてもお会いしないといけない状況であったので、まずはメールを送ったのであるが、2日は待とうと決めていた。もし返事がない時は、電話をする、という手順である。
大学の先生にはいろいろな方がおられる。最近では大学を卒業後、企業に勤められてから大学に戻られる方も多いが、企業での勤務経験がなく、大学一筋の場合、まれに変わった方もおられる。また大学の先生の多くは、非常に忙しく、メールの返信はよほど重要なもの、ご自身にとって大切な方以外は,簡単に返信しないという方もおられる。
そういうことをいろいろ考えるわけである。
大学の先生はご自身の研究室のページがあり、そこを見るとなんとなく雰囲気が分かる場合もある。
M先生の研究室にもホームページがあり、研究テーマについての記述もいろいろある。
なかでも特徴的であったのは、漫画で研究テーマを説明されていることだった。研究室の学生のなかに漫画が得意な人がいたのだろう。その漫画のなかにM先生とおぼしき先生が登場するわけである。
このようなページを見ていると、きっと硬い先生ではないのだろうと、自分に言い聞かせることができる。
いろいろな想像や思いが頭の中を駆け巡るなかで、えーいと送信ボタンを押したわけである。午前3時前という深夜だった。
ところが、お会いしてからわかったのであるが、M先生は、僕のメールを送信したときにすぐに読まれていたということだった。
その時間に、そのまま返信するのもまずいと思われたのか、翌日の朝に、僕がメールをチェックする直前に返信をされていた。午前7時の発信だった。
M先生が僕の好きな先生になったのは、すぐに返信をいただけたからでは、もちろんない。
その後、お会いしていろいろお話をさせて頂く中で、M先生の考え方、生き方が好きになったのである。
M先生の専門分野は、僕のあまり知らないところであり、深く理解することはできなかったが、僕の持っている一般の科学的な知識を精一杯使ってお話を聞いていた。
退官前にM先生には半年に1回くらいの頻度でお会いしていた。
本来は仕事の話をすべきだったのであるが、多くは禅問答みたいな内容だったと記憶している。
宝塚歌劇のこと、M先生が小学生に講義をされたときのこと、出版された本のエピソード、若い研究生のころの話し、、、、、いつもM先生と一緒にいられる時間が楽しいものであった。
早くもう一度お会いしたいと思っている。
ここで話をする、”僕の好きな先生“というのは、僕は授業を受けたことはない。
正確に言うと1回だけ講義をうけたことはあるが、仕事のなかでおつきあいができた先生である。
先生はM先生と呼ぶ。
国立大学を数年前に定年退官された。
退官される前に最終講義というものがあった。
僕が生まれてはじめて受けた”最終講義“だった。
先生の専門は生物科学である。
その分野では、結構著名なプログラムを開発されていて、無償でダウンロードできるように公開されていた。大学とか、いわゆるアカデミックでの使用については、無償で使えるので、全世界からダウンロードされて、研究に使われている。
企業が使う場合は、有償の形で提供されている。
僕が先生とコンタクトすることになったのは、そのプログラムを通じてであった。
大学の先生に初めてコンタクトするのは、多くの場合、難しいことではない。
メールアドレスはほぼ公開されているので、メールを送ることはできるのである。
もちろん、初めて知らない人からメールを送っても、返信をもらえるかどうかは分からない。
僕の場合は、仕事でどうしてもお会いしてお話をする必要があり、どのような形で連絡するかを結構真剣に考えた。電話番号も分かるので、電話をすることもできるが、まずはメールでお伺いを立てるのが一般的だ。
メール内容、書き方に十分配慮して、文章を何度も読み返して、最後は、えいやっと気合いを入れて送信ボタンを押す。
仕事でどうしてもお会いしないといけない状況であったので、まずはメールを送ったのであるが、2日は待とうと決めていた。もし返事がない時は、電話をする、という手順である。
大学の先生にはいろいろな方がおられる。最近では大学を卒業後、企業に勤められてから大学に戻られる方も多いが、企業での勤務経験がなく、大学一筋の場合、まれに変わった方もおられる。また大学の先生の多くは、非常に忙しく、メールの返信はよほど重要なもの、ご自身にとって大切な方以外は,簡単に返信しないという方もおられる。
そういうことをいろいろ考えるわけである。
大学の先生はご自身の研究室のページがあり、そこを見るとなんとなく雰囲気が分かる場合もある。
M先生の研究室にもホームページがあり、研究テーマについての記述もいろいろある。
なかでも特徴的であったのは、漫画で研究テーマを説明されていることだった。研究室の学生のなかに漫画が得意な人がいたのだろう。その漫画のなかにM先生とおぼしき先生が登場するわけである。
このようなページを見ていると、きっと硬い先生ではないのだろうと、自分に言い聞かせることができる。
いろいろな想像や思いが頭の中を駆け巡るなかで、えーいと送信ボタンを押したわけである。午前3時前という深夜だった。
ところが、お会いしてからわかったのであるが、M先生は、僕のメールを送信したときにすぐに読まれていたということだった。
その時間に、そのまま返信するのもまずいと思われたのか、翌日の朝に、僕がメールをチェックする直前に返信をされていた。午前7時の発信だった。
M先生が僕の好きな先生になったのは、すぐに返信をいただけたからでは、もちろんない。
その後、お会いしていろいろお話をさせて頂く中で、M先生の考え方、生き方が好きになったのである。
M先生の専門分野は、僕のあまり知らないところであり、深く理解することはできなかったが、僕の持っている一般の科学的な知識を精一杯使ってお話を聞いていた。
退官前にM先生には半年に1回くらいの頻度でお会いしていた。
本来は仕事の話をすべきだったのであるが、多くは禅問答みたいな内容だったと記憶している。
宝塚歌劇のこと、M先生が小学生に講義をされたときのこと、出版された本のエピソード、若い研究生のころの話し、、、、、いつもM先生と一緒にいられる時間が楽しいものであった。
早くもう一度お会いしたいと思っている。