F君のこと
- 2015/10/26
- 00:00
初めてF君に会ったのは、神戸での仕事の時だった。
僕とは同じ部門に所属していたのだが、オフィスが東京と大阪でいつも顔をつきあわせているわけではない。
F君が大阪にやってきた。
話を聞いていると、彼の親父さんも同じ会社だというではないか。
僕が転職した直後のこと、福岡に出張したことがある。
そのとき福岡のオフィスでF君の親父さんにお世話になっていた。
福岡出張のとき、その日は泊まりで、博多の美味しい魚を食べたことを思い出した。
そうですか、Fさんの息子さんだったのですか、と一気にF君を近い関係だと、勝手に考えるようになった。
F君は、明るい。
仕事のなかで厳しいことや、どうやっていいか、分からないような事にも出くわすのだが、F君と一緒にやっていると、なんとかなりそうな気持になる。
神戸で仕事をしたときは、数日間神戸のお客様へ通い詰めた。
そのときはすぐには結果が出なかったが、1年後には予定とおりの成果を出すことができた。
その後も、F君と仕事をするときは、いつも比較的大きな案件にチャレンジをしていた。
あるときは、F君が泊まりで大阪に来ていたので、時間を調整して、甲子園のナイターに一緒に行ったことがある。
F君は、広島出身でカープファンだ。
もちろん僕はタイガースなので、阪神―広島戦を一緒に応援するということは、他の人では、考えられないことだ。
ところが、F君だと一緒に応援できてしまうのである。
当時は、まだ今ほどカープファンが球場には来ていなかった。
甲子園のレフトスタンドや、三塁側のアルプス席が真っ赤に染まるということはなかった。
それでも、以前から甲子園球場で最も迫力のある応援をする相手チームというと広島カープである。
F君自身は東京時代は、東京ドームに時々応援に行っていたという。
広島の応援は肉体的に大変である。
スクワットマーチという席で立ち上がったり、座ったりを繰り返すという、まるで肉体トレーニングのような応援がある。
これは若い人でないとできないものだ。
F君も東京ドームに行くときは、何日も前から体調を整えないといけないと言っていた。
甲子園での試合は、僕にとっては、幸い阪神の勝利で終わったのだが、F君は沈むこともなく、一緒に球場を後にした。
野球チームを応援する、本当のファンというのは、愛情なのである。
試合の勝敗で一喜一憂してはいけない。
F君の始めた養蜂業というのは、生産者にとっては、楽な仕事ではない。
ミツバチが相手である。
天候や気象という自然現象はもとよりのこと、天敵であるスズメバチの対策も考えて対応しないといけない。
僕には想像できないこともきっとたくさんあるに違いない。
日本で消費される蜂蜜のうち、国産はわずか7%程度という。
これは厳しい仕事に従事する人が少ないことも理由のひとつだろう。
F君が活用しようとしているIT技術は、養蜂業の生産性の向上と、国内の生産量の増加に貢献するに違いない。
食料の国内生産量の増加というのは、日本にとっては重要な課題であり、養蜂業の活性化は、その課題に対するひとつの答えになる。
また養蜂業というのは、都会の真ん中というよりも地方での生産が向いている。
そうなると、地方創成、地方の活性化にも大いに寄与する事業となる。
頑張れ!F君。

僕とは同じ部門に所属していたのだが、オフィスが東京と大阪でいつも顔をつきあわせているわけではない。
F君が大阪にやってきた。
話を聞いていると、彼の親父さんも同じ会社だというではないか。
僕が転職した直後のこと、福岡に出張したことがある。
そのとき福岡のオフィスでF君の親父さんにお世話になっていた。
福岡出張のとき、その日は泊まりで、博多の美味しい魚を食べたことを思い出した。
そうですか、Fさんの息子さんだったのですか、と一気にF君を近い関係だと、勝手に考えるようになった。
F君は、明るい。
仕事のなかで厳しいことや、どうやっていいか、分からないような事にも出くわすのだが、F君と一緒にやっていると、なんとかなりそうな気持になる。
神戸で仕事をしたときは、数日間神戸のお客様へ通い詰めた。
そのときはすぐには結果が出なかったが、1年後には予定とおりの成果を出すことができた。
その後も、F君と仕事をするときは、いつも比較的大きな案件にチャレンジをしていた。
あるときは、F君が泊まりで大阪に来ていたので、時間を調整して、甲子園のナイターに一緒に行ったことがある。
F君は、広島出身でカープファンだ。
もちろん僕はタイガースなので、阪神―広島戦を一緒に応援するということは、他の人では、考えられないことだ。
ところが、F君だと一緒に応援できてしまうのである。
当時は、まだ今ほどカープファンが球場には来ていなかった。
甲子園のレフトスタンドや、三塁側のアルプス席が真っ赤に染まるということはなかった。
それでも、以前から甲子園球場で最も迫力のある応援をする相手チームというと広島カープである。
F君自身は東京時代は、東京ドームに時々応援に行っていたという。
広島の応援は肉体的に大変である。
スクワットマーチという席で立ち上がったり、座ったりを繰り返すという、まるで肉体トレーニングのような応援がある。
これは若い人でないとできないものだ。
F君も東京ドームに行くときは、何日も前から体調を整えないといけないと言っていた。
甲子園での試合は、僕にとっては、幸い阪神の勝利で終わったのだが、F君は沈むこともなく、一緒に球場を後にした。
野球チームを応援する、本当のファンというのは、愛情なのである。
試合の勝敗で一喜一憂してはいけない。
F君の始めた養蜂業というのは、生産者にとっては、楽な仕事ではない。
ミツバチが相手である。
天候や気象という自然現象はもとよりのこと、天敵であるスズメバチの対策も考えて対応しないといけない。
僕には想像できないこともきっとたくさんあるに違いない。
日本で消費される蜂蜜のうち、国産はわずか7%程度という。
これは厳しい仕事に従事する人が少ないことも理由のひとつだろう。
F君が活用しようとしているIT技術は、養蜂業の生産性の向上と、国内の生産量の増加に貢献するに違いない。
食料の国内生産量の増加というのは、日本にとっては重要な課題であり、養蜂業の活性化は、その課題に対するひとつの答えになる。
また養蜂業というのは、都会の真ん中というよりも地方での生産が向いている。
そうなると、地方創成、地方の活性化にも大いに寄与する事業となる。
頑張れ!F君。
