お客様は神様です(2)
- 2015/12/11
- 00:00
翌朝、札幌に住む営業所長の自宅に警察から電話が入った。
朝と言っても、まだ夜があけないような時間である。
事の顛末は、こうだ。
ほとんど記憶を失っているお客様の命令で、その命令を聞くことを信条にしているIさんは、路上で放尿した。
深夜の繁華街の片隅である。
普通は、なんのおとがめもなく、過ぎてしまう出来事ではあるが、さすがに交番の真ん前である。
一晩中、お巡りさんが張り詰めている交番だ。
Iさんの放尿シーンは、担当のお巡りさんの目に入った。
お巡りさんがIさんのところへ来て、交番の中に連れて行かれた。
お巡りさんも注意するだけで帰すという選択肢もあったのだと思う。
そのときにIさんがどういう態度を示したのか、定かではない。
弁の立つ方なので、ひたすら謝るということではなく、反論をしたのだろう。
ここのところは、Iさんも詳しく話してはくれなかったので、不明だ。
Iさんをけしかけたお客様は、酔っ払ってしまって、現場からホテルに帰ってしまい、取り残されたIさんを弁護する人は誰もいない。
Iさんの身元は名刺から、お巡りさんも確認する。
深夜ではあるが、お巡りさんは、会社に電話をする。
電話は深夜であれば、オフィスに24時間つめているセキュリティのガードマンのところに繋がる。
ガードマンが緊急時の電話帳から、札幌地区のトップである支店長の自宅に連絡を入れる。
結局、身元引受人として、支店長が交番におもむき、Iさんの身柄を引き取る。
これでIさんは無事釈放となったのである。
Iさんは、解放されたが、会社では厳重注意を受けたのは間違いない。
ただ、ただでは転ばないのがIさんだ。
その後、張本人でもお客様からはきっちりとビジネスをいただき、その年も営業として満足できる成績をあげた。
外資系の会社には、よくあることだが、多少スタイルが悪くても、営業成績がを達成すれば許されると言うことが多い。
スキージャンプであれば、最長不倒距離を出せば、飛型点が悪くてもOKということになる。
Iさんは、その後も、お客様のことを常に考え、営業活動を続けた。
IT系の会社では、定年まで勤め上げ、ポジションも十分高いところまで上がった。
今でも、出身地に戻り、地元企業の社長として、元気に活躍されている。
お客様は神様でもある、というのは、時には、正しく判断する必要もある。
お客様の話、全てをきく、というのも是々非々が必要だが、基本的には、ビジネスの基本であると言う点は、間違いがないのだ。

朝と言っても、まだ夜があけないような時間である。
事の顛末は、こうだ。
ほとんど記憶を失っているお客様の命令で、その命令を聞くことを信条にしているIさんは、路上で放尿した。
深夜の繁華街の片隅である。
普通は、なんのおとがめもなく、過ぎてしまう出来事ではあるが、さすがに交番の真ん前である。
一晩中、お巡りさんが張り詰めている交番だ。
Iさんの放尿シーンは、担当のお巡りさんの目に入った。
お巡りさんがIさんのところへ来て、交番の中に連れて行かれた。
お巡りさんも注意するだけで帰すという選択肢もあったのだと思う。
そのときにIさんがどういう態度を示したのか、定かではない。
弁の立つ方なので、ひたすら謝るということではなく、反論をしたのだろう。
ここのところは、Iさんも詳しく話してはくれなかったので、不明だ。
Iさんをけしかけたお客様は、酔っ払ってしまって、現場からホテルに帰ってしまい、取り残されたIさんを弁護する人は誰もいない。
Iさんの身元は名刺から、お巡りさんも確認する。
深夜ではあるが、お巡りさんは、会社に電話をする。
電話は深夜であれば、オフィスに24時間つめているセキュリティのガードマンのところに繋がる。
ガードマンが緊急時の電話帳から、札幌地区のトップである支店長の自宅に連絡を入れる。
結局、身元引受人として、支店長が交番におもむき、Iさんの身柄を引き取る。
これでIさんは無事釈放となったのである。
Iさんは、解放されたが、会社では厳重注意を受けたのは間違いない。
ただ、ただでは転ばないのがIさんだ。
その後、張本人でもお客様からはきっちりとビジネスをいただき、その年も営業として満足できる成績をあげた。
外資系の会社には、よくあることだが、多少スタイルが悪くても、営業成績がを達成すれば許されると言うことが多い。
スキージャンプであれば、最長不倒距離を出せば、飛型点が悪くてもOKということになる。
Iさんは、その後も、お客様のことを常に考え、営業活動を続けた。
IT系の会社では、定年まで勤め上げ、ポジションも十分高いところまで上がった。
今でも、出身地に戻り、地元企業の社長として、元気に活躍されている。
お客様は神様でもある、というのは、時には、正しく判断する必要もある。
お客様の話、全てをきく、というのも是々非々が必要だが、基本的には、ビジネスの基本であると言う点は、間違いがないのだ。
