忘れ得ぬ人
- 2015/12/20
- 00:00
中学校のときに、同じクラスに居たS君。
彼のことは一生忘れられない。
その理由は2つある。
ひとつは、彼とふざけあっていて、彼の持っている鉛筆が僕の手の甲に刺さってしまったのだ。
それはシャープペンシルではなく、今ではあまり使わない、鉛筆削りで先を削って使う、いわゆる鉛筆だ。
その結果、僕の右手の甲には、いまだに鉛筆の痕が残っている。
皮膚の下のところが黒ずんだ状態のまま、少し大きめのほくろのようになっている。
いまでは、だいぶ色が薄くなっているような気もするが、本人の僕にはくっきりと見えるのだ。
これを見るたびに、S君のことを思い出す。
もうひとつは、S君とは誕生日が同じなのだ。
中学生の同じ学年なので、当然生年月日がぴったりと一致している。
このことを思い出すと、誕生日が同じ人がクラスにいる確率はどのくらいだろうと考えてしまう。
この手の話は、どこでも出てくるので、WEBを検索すれば、すぐに計算方法が書かれている。
ここはひとつ、自分の頭の体操として計算してみよう。
当時は、一クラスに56人も生徒がいた。
今思えば随分多い人数である。
人数が増えれば、当然同じ誕生日の人がいる確率は増えてくる。
まず自分が一人目で、その次の人が二人目。
自分と二人目の人の誕生日が異なる場合を考える。
1年間を閏年ではないとして、1年間に365日。365通りの誕生日がある。
自分以外の誕生日が、364日ある。
すると、二人目が自分の誕生日と異なる場合の確率は、364/365 である。
次に三人目の人が、一人目と二人目の誕生日と異なる場合の確率は、363/365 となる。
これをどんどんかけていけばいい。
364/365 x 363/365 x 362/365 x 361/365 x ………となり、56人目がそれまでの人とすべての誕生日と異なる確率は、 310/365 が最後となり、計算すると、答えは、0.0117となる。
当時56人のクラスで、全員の誕生日が異なる確率は、約1.2%ということになる。
反対に少なくとも1組以上の誕生日が同じ人のいる確率は、 98.8%となる。
こうなると、まず1組は誕生日が同じ人がいる可能性は非常に高いということなる。
ということで、S君と僕の誕生日が同じであるということは、なにも珍しいことではないのである。
、、、、でも本当かな。
この話はどこかに落とし穴がある。
そう、僕と誕生日が同じ人がクラスにいる確率と、少なくとも1組以上の誕生日が同じ人がいる確率は違うのだ。
僕の誕生日と異なる確率を、同じように計算すると、
364/365 x 364/365 x 364/365 ….. と55回かければよいことになる。
これを計算すると、答えは、 0.8599 となり、僕と誕生日が同じ人がクラスにいる確率は、
1 - 0.8599 = 0.1401
14%ということだ。
これだったら、まぁそんなものかという実感がするね。

彼のことは一生忘れられない。
その理由は2つある。
ひとつは、彼とふざけあっていて、彼の持っている鉛筆が僕の手の甲に刺さってしまったのだ。
それはシャープペンシルではなく、今ではあまり使わない、鉛筆削りで先を削って使う、いわゆる鉛筆だ。
その結果、僕の右手の甲には、いまだに鉛筆の痕が残っている。
皮膚の下のところが黒ずんだ状態のまま、少し大きめのほくろのようになっている。
いまでは、だいぶ色が薄くなっているような気もするが、本人の僕にはくっきりと見えるのだ。
これを見るたびに、S君のことを思い出す。
もうひとつは、S君とは誕生日が同じなのだ。
中学生の同じ学年なので、当然生年月日がぴったりと一致している。
このことを思い出すと、誕生日が同じ人がクラスにいる確率はどのくらいだろうと考えてしまう。
この手の話は、どこでも出てくるので、WEBを検索すれば、すぐに計算方法が書かれている。
ここはひとつ、自分の頭の体操として計算してみよう。
当時は、一クラスに56人も生徒がいた。
今思えば随分多い人数である。
人数が増えれば、当然同じ誕生日の人がいる確率は増えてくる。
まず自分が一人目で、その次の人が二人目。
自分と二人目の人の誕生日が異なる場合を考える。
1年間を閏年ではないとして、1年間に365日。365通りの誕生日がある。
自分以外の誕生日が、364日ある。
すると、二人目が自分の誕生日と異なる場合の確率は、364/365 である。
次に三人目の人が、一人目と二人目の誕生日と異なる場合の確率は、363/365 となる。
これをどんどんかけていけばいい。
364/365 x 363/365 x 362/365 x 361/365 x ………となり、56人目がそれまでの人とすべての誕生日と異なる確率は、 310/365 が最後となり、計算すると、答えは、0.0117となる。
当時56人のクラスで、全員の誕生日が異なる確率は、約1.2%ということになる。
反対に少なくとも1組以上の誕生日が同じ人のいる確率は、 98.8%となる。
こうなると、まず1組は誕生日が同じ人がいる可能性は非常に高いということなる。
ということで、S君と僕の誕生日が同じであるということは、なにも珍しいことではないのである。
、、、、でも本当かな。
この話はどこかに落とし穴がある。
そう、僕と誕生日が同じ人がクラスにいる確率と、少なくとも1組以上の誕生日が同じ人がいる確率は違うのだ。
僕の誕生日と異なる確率を、同じように計算すると、
364/365 x 364/365 x 364/365 ….. と55回かければよいことになる。
これを計算すると、答えは、 0.8599 となり、僕と誕生日が同じ人がクラスにいる確率は、
1 - 0.8599 = 0.1401
14%ということだ。
これだったら、まぁそんなものかという実感がするね。
