自由な発想
- 2016/01/10
- 00:00
IT系の会社に転職した1年目は、半分は研修の時間だった。
中途で転職した仲間が50人以上いた。
彼らと一緒にコースを受けたのであるが、転職組の一人に僕に近い経歴の男性がいた。
Tさんだ。
Tさんは、設計職の派遣の仕事をやっていたが、長年、大手の重工メーカーで仕事をしていたので、経験も豊富で信頼できる人だった。
研修のコースのなかで、3分間スピーチというのがある。
これは初めのころは、自己紹介になるのだが、Tさんの話の内容が面白かった。
今でもその話を覚えている。
Tさんは航空機を設計する部門にいたのだが、自由な発想が重要だということを言った。
いままでの固定概念や先入観で縛られることなく、新しい考え方が必要だというのだ。
そのような話は誰でもがよくするところだが、Tさんがユニークだったのは、飛行機の形状にたとえて、その話をしたのだ。
みなさん、飛行機は、翼が左右についていて、ほら、と両腕を広げて、自分の体で飛行機の形をしたのだ。
でも、この左右の翼が対称になっているという条件に縛られているでしょう。
例えば、右が前に、左が後ろに、と言って自分の右腕を上に上げ、左腕を下に下げた形を示したのだ。
こういう新しい発想で考えてもよいのではないですか。
これはとんでもない考え方で、現実には、左右が非対称の飛行機というのは、操縦性を考えてもあり得ない形状だ。
それでも、Tさんの言ったことは、面白い。
初めから新しいことを否定することなく、それは面白い、やってみては、という取り組み方が必要なこともあるのだ。
こんな事を思い出していると、僕の上司であったYさんのことが脳裏のなかによみがえってきた。
Yさんは、聞いたこともない話や斬新な提案が出てくると、それを初めは自分が理解できないこと、経験していないことだからと言って、否定することはしない。
まずは、それは面白そうだ、やってみたらと言うのだ。
人は自分の知らないこと、理解できないことに出会うと、それを過大評価するか、あるいは過小評価することになる。
正しく評価することが難しいのだが、そのときに初めから否定するのではなく、まずそのことをしっかり見てみる、やってみるということが大切なことなのだ。

中途で転職した仲間が50人以上いた。
彼らと一緒にコースを受けたのであるが、転職組の一人に僕に近い経歴の男性がいた。
Tさんだ。
Tさんは、設計職の派遣の仕事をやっていたが、長年、大手の重工メーカーで仕事をしていたので、経験も豊富で信頼できる人だった。
研修のコースのなかで、3分間スピーチというのがある。
これは初めのころは、自己紹介になるのだが、Tさんの話の内容が面白かった。
今でもその話を覚えている。
Tさんは航空機を設計する部門にいたのだが、自由な発想が重要だということを言った。
いままでの固定概念や先入観で縛られることなく、新しい考え方が必要だというのだ。
そのような話は誰でもがよくするところだが、Tさんがユニークだったのは、飛行機の形状にたとえて、その話をしたのだ。
みなさん、飛行機は、翼が左右についていて、ほら、と両腕を広げて、自分の体で飛行機の形をしたのだ。
でも、この左右の翼が対称になっているという条件に縛られているでしょう。
例えば、右が前に、左が後ろに、と言って自分の右腕を上に上げ、左腕を下に下げた形を示したのだ。
こういう新しい発想で考えてもよいのではないですか。
これはとんでもない考え方で、現実には、左右が非対称の飛行機というのは、操縦性を考えてもあり得ない形状だ。
それでも、Tさんの言ったことは、面白い。
初めから新しいことを否定することなく、それは面白い、やってみては、という取り組み方が必要なこともあるのだ。
こんな事を思い出していると、僕の上司であったYさんのことが脳裏のなかによみがえってきた。
Yさんは、聞いたこともない話や斬新な提案が出てくると、それを初めは自分が理解できないこと、経験していないことだからと言って、否定することはしない。
まずは、それは面白そうだ、やってみたらと言うのだ。
人は自分の知らないこと、理解できないことに出会うと、それを過大評価するか、あるいは過小評価することになる。
正しく評価することが難しいのだが、そのときに初めから否定するのではなく、まずそのことをしっかり見てみる、やってみるということが大切なことなのだ。
