必殺プレゼント
- 2016/01/18
- 00:00
年末の挨拶回りというのは、営業の定番の仕事である。
来年のカレンダーをもって、今年お世話になったお客様を訪問する。
お世話になりました、と言って、カレンダーを渡す。
良いお年を、と言って今年最後の訪問を終える。
これで、新年を迎えることができる。
年末のある日、オフィスに出ていると、年末の挨拶回りから営業が戻って来た。
ベテランの営業だ。
よく売っている女性営業である。
なにか自分の荷物を調べていると思ったら、しまった!という声が聞こえてきた。
なにがしまったのかと思っていると、若い後輩の女性に話している。
「あれへんわ」
「どうされたのですか」と後輩の女性営業が尋ねる。
「お客さんに訪問する前に、買い物をしたのだけどね」
「その買い物がどうしたのですか」
「お客さんにカレンダーを渡すときに、紙袋に入れて、紙袋ごと渡したわけ」
「はい、、、それで」
「何人かお客さんをまわったのだけど、買い物したものを、紙袋のどれかに入れたらしいの」
「結局、買い物したものがないのですね」
「そう、間違えてカレンダーと一緒に紙袋の中に入れてしまったのね、きっと」
「折角買い物をしたのに、それをお客様に渡してしまったのですか」
「そうそう。どこにもないから、きっとそうなのよ」
「なにを買われたのですか」
「たいしたものではないのだけど、下着よ,下着。パンツなの」
「えっ、それはまずいのじゃないですか」
「3枚1000円だったから、もったいないけど、まぁそれはいいのだけど」
「そうじゃなくて、もらったお客さんは、男性ですよね。勘違いしません?」
「男性だけど、勘違いって」
「男性だったら、そんなプレゼントをもらったら、深読みして、僕に気があるのかとか」
それを聞いて、先輩女性は、大きな声で笑い出した。
「あははは、そういうこともあるかも。でもそれもいいかな」
翌年、その女性営業の成績は、いつも以上によかったのである。
来年のカレンダーをもって、今年お世話になったお客様を訪問する。
お世話になりました、と言って、カレンダーを渡す。
良いお年を、と言って今年最後の訪問を終える。
これで、新年を迎えることができる。
年末のある日、オフィスに出ていると、年末の挨拶回りから営業が戻って来た。
ベテランの営業だ。
よく売っている女性営業である。
なにか自分の荷物を調べていると思ったら、しまった!という声が聞こえてきた。
なにがしまったのかと思っていると、若い後輩の女性に話している。
「あれへんわ」
「どうされたのですか」と後輩の女性営業が尋ねる。
「お客さんに訪問する前に、買い物をしたのだけどね」
「その買い物がどうしたのですか」
「お客さんにカレンダーを渡すときに、紙袋に入れて、紙袋ごと渡したわけ」
「はい、、、それで」
「何人かお客さんをまわったのだけど、買い物したものを、紙袋のどれかに入れたらしいの」
「結局、買い物したものがないのですね」
「そう、間違えてカレンダーと一緒に紙袋の中に入れてしまったのね、きっと」
「折角買い物をしたのに、それをお客様に渡してしまったのですか」
「そうそう。どこにもないから、きっとそうなのよ」
「なにを買われたのですか」
「たいしたものではないのだけど、下着よ,下着。パンツなの」
「えっ、それはまずいのじゃないですか」
「3枚1000円だったから、もったいないけど、まぁそれはいいのだけど」
「そうじゃなくて、もらったお客さんは、男性ですよね。勘違いしません?」
「男性だけど、勘違いって」
「男性だったら、そんなプレゼントをもらったら、深読みして、僕に気があるのかとか」
それを聞いて、先輩女性は、大きな声で笑い出した。
「あははは、そういうこともあるかも。でもそれもいいかな」
翌年、その女性営業の成績は、いつも以上によかったのである。
