インド料理
- 2016/01/30
- 00:00
梅田の真ん中での研修会を開催。
昼休み、ビルの地下の飲食街は、サラリーマンであふれかえる。
定番のめし屋やファミレス的なお店は満員で行列ができる。
昼飯をゆっくり食べる時間がない。
エレベーターを降りるとインド料理屋の看板が目に入る。
以前、この店には、同じような研修コースを開催したときの講師の大学の先生が、これにしましょうと言って、一緒に来ていた人と4人で入ったことがあった。
昼からインド料理を食べるのも刺激的ではないかと、そのときは逡巡したのであるが、入って見ると、結構いける。
きっと日本人向けに食べやすい味付けにしているのだろう。
今日は、女性と一緒である。
僕から、ここにしようと言って入って行く。
…….. 私、インド料理は大好き、
へぇ、そうなんだ。
……… 自分の部屋にも、インドの神様の絵を飾っていたくらい。きっと前世は、インド人だと思うわ。
そこまで言うか。
……… 妙にしっくりくるしね。でも男の人は、あまり好きではないのでしょ。インド料理は。
そういえば、周りの席には女性同士のグループが多い。
料理の味が女性向けなのか、あるいはお店の雰囲気が女性の好みなのだろうか。
この店では、インドの民族衣装を貸してくれて、写真を撮ってくれるサービスがある。
女性客が、おそらくインドでは正装なのだろう、きらびやかな衣装に身を包んだ写真が店の外にも、たくさん貼ってある。
雰囲気を盛り上げている。
そんなことはないけどね。ナンとかも、たまに食べるのもいいものだね。
……….私は、毎日でもいいくらい。
スープが運ばれてくる。
注文するとすぐに調理場から持ってくる。
きっとお昼はどの料理も、スープで始まるのだろう。
このスープが強烈にからい。
すごく、からいね。ひぃーーーー。
口を広げて、口のなかに風を吸い込んで辛さを抑えたくなる。
……… 辛いのは、弱いのね。
いや、この辛さは半端でないよ。
……… そうかな。
スプーンで口の中に運んでいる。
途端に声が出る。
……… うーん、辛い!!
そうだろう。これは辛いよ。
お互い、口の中に空気を吸い込んでいる。
そんなことをしても、辛さを抑える効果があるとは思えないのだが、きっと少しは楽になるだろうとやるわけだ。
こんな状態で、キスしたら、口の中が大火事になるね。
…………. なにをばかなことを言っているの。
いやいや、二人ともが辛いスープを飲んでいるから大丈夫だよ。これが片一方だけだと、もうひとりに、火事が延焼するけどね。
メインディッシュのナンがカレーとサラダと一緒に運ばれてくる。
大きなお皿を2枚手に持って、お店の女性がテーブルまで来る。
はい、どうぞと言って、テーブルの上に置く。
小柄なかわいらしい女性だ。
額には、インドの女性には定番の赤い印のようなものがある。
横から見ると、小さな赤いガラスに見える。
………… それは付けているの。
お店のウェイトレス、と呼ぶのはふさわしくないような感じだが、料理を持って来た女性は、はい、そうですと答える。
………… 私も、それを持っているのよ。この前、学校の参観日に付けていったら、子供達が大喜び。
へんな人だよね。学校でそんなことをして。変わっているでしょ。
僕が、お店の女性に言うと、忙しい時間帯なのだろう、それには答えずに、にこっと笑って、足早にテーブルを離れる。
付けているのですか、と尋ねるのはおかしいだろう。
………… えっ?
だって、そうだろう。あれは付けるしかないじゃないか。額に勝手に生えてくるわけがないじゃないか。
…………付けるタイプとか、描いたものとか、いろいろやりかたがあるの。。。。でも彼女、似合っているわ。あれはビンディって言うのよ。
へんに突っ込んで、墓穴を掘る。
ぼけとつっこみの大阪の会話に慣れていると、ついつい言葉尻を捉えてしまう。
それが礼儀だと思うところもある。
ぼけとつっこみもあるが、いやいや、言葉を大事にすると、こうなるのだ、と妙に自分に言い訳をする。
このコースの最後にはドリンクが付いている。
注文を聴くときに、チャイですか、コーヒーですか、と額のビンディがかわいらしい女性が尋ねていた。
チャイってなにですか。
とお店の女性に尋ねる。
だいたい、こういう料理系の単語には弱いのだ。
その子が答える前に、すぐに答えが出てくる。
……… チャイっていうのはね、紅茶のこと。私はチャイね。
それだったら、紅茶か、コーヒーですかと聞けばいいじゃないか。
…………インド料理ではチャイって言うの。
そういうことか。じゃ、僕はコーヒーにしよう。
………… チャイにしたほうがいいでしょう。インド料理なのだから。
それじゃ、僕もチャイの温かいのをお願いしますね。
ここはあまりこだわるところではない。インド料理の先達に従うことにする。
微笑みながら、彼女が戻っていく。
ナンをカレーに付けて食べるのは、なかなかいける。
ちょうど、ナンが終わりそうなころに、お店の男性がテーブルにやってくる。
ナンはお替わりができるという。
コーヒー飲み放題というのは聴いたことがあるが、メインディッシュとも言える、ナンがお替わり自由というのも珍しいではないか。
でも、定食やで、ご飯お替わり自由というのもあったなぁ、と思い出していると、お替わりを頼んだナンがやってきた。
ナンの大と小を2つ食べた。
結構お腹がふくれる。
締めは、チャイである。
チャイが入ったティーカップが2つテーブルに来る。
チャイって、ミルク紅茶じゃないか。
.................... そうよ、ミルク紅茶よ。
それだったら、コーヒーのブラックにしたらよかったと思ったけど、まぁいいか。
久しぶりの駆け足のインド料理のランチもいいものだ。

昼休み、ビルの地下の飲食街は、サラリーマンであふれかえる。
定番のめし屋やファミレス的なお店は満員で行列ができる。
昼飯をゆっくり食べる時間がない。
エレベーターを降りるとインド料理屋の看板が目に入る。
以前、この店には、同じような研修コースを開催したときの講師の大学の先生が、これにしましょうと言って、一緒に来ていた人と4人で入ったことがあった。
昼からインド料理を食べるのも刺激的ではないかと、そのときは逡巡したのであるが、入って見ると、結構いける。
きっと日本人向けに食べやすい味付けにしているのだろう。
今日は、女性と一緒である。
僕から、ここにしようと言って入って行く。
…….. 私、インド料理は大好き、
へぇ、そうなんだ。
……… 自分の部屋にも、インドの神様の絵を飾っていたくらい。きっと前世は、インド人だと思うわ。
そこまで言うか。
……… 妙にしっくりくるしね。でも男の人は、あまり好きではないのでしょ。インド料理は。
そういえば、周りの席には女性同士のグループが多い。
料理の味が女性向けなのか、あるいはお店の雰囲気が女性の好みなのだろうか。
この店では、インドの民族衣装を貸してくれて、写真を撮ってくれるサービスがある。
女性客が、おそらくインドでは正装なのだろう、きらびやかな衣装に身を包んだ写真が店の外にも、たくさん貼ってある。
雰囲気を盛り上げている。
そんなことはないけどね。ナンとかも、たまに食べるのもいいものだね。
……….私は、毎日でもいいくらい。
スープが運ばれてくる。
注文するとすぐに調理場から持ってくる。
きっとお昼はどの料理も、スープで始まるのだろう。
このスープが強烈にからい。
すごく、からいね。ひぃーーーー。
口を広げて、口のなかに風を吸い込んで辛さを抑えたくなる。
……… 辛いのは、弱いのね。
いや、この辛さは半端でないよ。
……… そうかな。
スプーンで口の中に運んでいる。
途端に声が出る。
……… うーん、辛い!!
そうだろう。これは辛いよ。
お互い、口の中に空気を吸い込んでいる。
そんなことをしても、辛さを抑える効果があるとは思えないのだが、きっと少しは楽になるだろうとやるわけだ。
こんな状態で、キスしたら、口の中が大火事になるね。
…………. なにをばかなことを言っているの。
いやいや、二人ともが辛いスープを飲んでいるから大丈夫だよ。これが片一方だけだと、もうひとりに、火事が延焼するけどね。
メインディッシュのナンがカレーとサラダと一緒に運ばれてくる。
大きなお皿を2枚手に持って、お店の女性がテーブルまで来る。
はい、どうぞと言って、テーブルの上に置く。
小柄なかわいらしい女性だ。
額には、インドの女性には定番の赤い印のようなものがある。
横から見ると、小さな赤いガラスに見える。
………… それは付けているの。
お店のウェイトレス、と呼ぶのはふさわしくないような感じだが、料理を持って来た女性は、はい、そうですと答える。
………… 私も、それを持っているのよ。この前、学校の参観日に付けていったら、子供達が大喜び。
へんな人だよね。学校でそんなことをして。変わっているでしょ。
僕が、お店の女性に言うと、忙しい時間帯なのだろう、それには答えずに、にこっと笑って、足早にテーブルを離れる。
付けているのですか、と尋ねるのはおかしいだろう。
………… えっ?
だって、そうだろう。あれは付けるしかないじゃないか。額に勝手に生えてくるわけがないじゃないか。
…………付けるタイプとか、描いたものとか、いろいろやりかたがあるの。。。。でも彼女、似合っているわ。あれはビンディって言うのよ。
へんに突っ込んで、墓穴を掘る。
ぼけとつっこみの大阪の会話に慣れていると、ついつい言葉尻を捉えてしまう。
それが礼儀だと思うところもある。
ぼけとつっこみもあるが、いやいや、言葉を大事にすると、こうなるのだ、と妙に自分に言い訳をする。
このコースの最後にはドリンクが付いている。
注文を聴くときに、チャイですか、コーヒーですか、と額のビンディがかわいらしい女性が尋ねていた。
チャイってなにですか。
とお店の女性に尋ねる。
だいたい、こういう料理系の単語には弱いのだ。
その子が答える前に、すぐに答えが出てくる。
……… チャイっていうのはね、紅茶のこと。私はチャイね。
それだったら、紅茶か、コーヒーですかと聞けばいいじゃないか。
…………インド料理ではチャイって言うの。
そういうことか。じゃ、僕はコーヒーにしよう。
………… チャイにしたほうがいいでしょう。インド料理なのだから。
それじゃ、僕もチャイの温かいのをお願いしますね。
ここはあまりこだわるところではない。インド料理の先達に従うことにする。
微笑みながら、彼女が戻っていく。
ナンをカレーに付けて食べるのは、なかなかいける。
ちょうど、ナンが終わりそうなころに、お店の男性がテーブルにやってくる。
ナンはお替わりができるという。
コーヒー飲み放題というのは聴いたことがあるが、メインディッシュとも言える、ナンがお替わり自由というのも珍しいではないか。
でも、定食やで、ご飯お替わり自由というのもあったなぁ、と思い出していると、お替わりを頼んだナンがやってきた。
ナンの大と小を2つ食べた。
結構お腹がふくれる。
締めは、チャイである。
チャイが入ったティーカップが2つテーブルに来る。
チャイって、ミルク紅茶じゃないか。
.................... そうよ、ミルク紅茶よ。
それだったら、コーヒーのブラックにしたらよかったと思ったけど、まぁいいか。
久しぶりの駆け足のインド料理のランチもいいものだ。
