イベント会場での挙手
- 2016/02/15
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アメリカでのイベント会場で、一斉に手が挙がることを,ブログで書いた。
そのときの写真には、続きの話がある。
当時、僕は日本から同じイベントに同僚の社員と一緒に出張で参加していた。
このイベントは、毎年恒例のものであり、僕の会社からも毎年誰かが参加していた。
年により参加者が多い年、少ないときは1名だけが参加した年もあるが、その年は、ある程度まとまった人数が参加していた。
お客様も参加される定番のイベントだったので、現地でお客様との交流の場があり、日本ではなかなか実現できないおつきあいが容易にできるという利点もある。
イベントのなかでは、時間は結構自由になるときが多く、その時間は、いろいろなブースをまわったり、セミナー形式の講義のようなものを受講することもあった。
一緒に行った同僚の一人は、自由になる時間のときに、競合のメーカーのブースを見ていた。そのこと自身は、競合製品を知る機会でもあり、全く責められることではないのだが、彼はそのブースのプレゼンテーションの時間に参加し、場を盛り上げるのに一役買ってしまった。
言わば、競合メーカーの支援にまわったとも言えるわけだ。
しかもそのときの様子が、地元紙に写真が掲載され、彼の姿がしっかりと写真の中に収まっていたのだ。
出張中に、アメリカの地元紙を見ることはあまりないことだが、その記事が日本から来ていたお客様の目に留まったのである。
欧米人のなかに日本人が入っていると、結構目立つものである。
日本からのお客様は、彼の満面笑みの表情を見つけ、これはいいものを見つけたと、会場で彼に会うなり、えらいところを見ましたよ、と突っ込んできたという。
競合メーカーの場を盛り上げるのをサポートしたと言っても、目くじらを立てることもないのだが、案の定、彼はその記事を見つけたお客様に、これで私もアメリカでも有名人になりましたね、と返したのである。
海外出張ではいろいろなことがあるが、一瞬マイナスに見えることをプラスに切り返すことも、営業の条件には違いない。
