やっぱりすごいね 名探偵モンクは(4)
- 2016/02/28
- 00:00
モンクの雇い主でもあり、同僚のような存在でもある、ストットルマイヤー警部とディッシャー警部補が、DNA判定の結果、割り出したプロの殺し屋、アイスマンの居場所を探しに行く。
行き先は、以前アイスマンが勤めていた運送会社だ。
トラックの周りで働いている、いかにも人相のよくない大柄な男たちがいる。
二人は、そんな物騒な場所で、ボスを呼び出す。
ボスは、警部とは旧知の仲だという。
それは、親友という間柄ではないが、警察と、あるときは捜査に協力もするという裏世界の男という関係だ。
レイが殺し屋に狙われた理由を、警部は推理している。
5年前の世界戦でレイに賭けて大損をしたギャングのボスが、負けた仕返しにレイを殺そうとしたのではないかと、警部は考える。
ただ、それが理由だとすると5年も時が経って、今頃仕返しをするというのもおかしな話だ。
警部はそこのボスに、アイスマンを知らないかと尋ねる。
ボスは、もう3年も会っていないと答える。
5年前の世界戦で大損をしたのだろう、と警部が言うと、ボスの答えは反対だった。
その世界戦は早いうちに決着がつくという情報があり、逆にレイが負けるほうに賭けて、大もうけをしたというのだ。
レイが殺し屋に狙われているという情報が、裏の世界では流れている。
しかも、依頼主は、分からないが、今月中に殺せという依頼が出ているという。
世界戦は25日だ。
なぜ25日ではなく、今月中に殺せという指令なのか。
警部と警部補は首をかしげる。
ここに殺しの動機に関するヒントがある。
この場面には“名探偵モンク“らしい、お笑いシーンがある。
警部と警部補がボスに会いに行くと、ボスは“おまえたち、盗聴器をつけているだろう”と二人に言う。
すると、警部補は、何も言わないで、自分のシャツのボタンをはずす。
シャツの前をはだけて、胸を出し、背中も見せて、盗聴器をつけていないことを見せる。
さらに、ズボンのベルトを外して、ズボンをおろす。
下半身はトランクスだ。
ボスを始め、まわりで仕事をしていた連中も呆然と警部補を見つめている。
ボスは、警部に言う。
「おまえは盗聴器はつけてるのか」
「つけていない」と警部は答える。
それだけでOKだった。
それを聞いて、ディッシャー警部補が「なぜ、服を脱いだのだろう」とストットルマイヤー警部に言う。
「ここにいる全員が不思議に思っている」
こういう少し間の抜けたことを、警部補はしばしばやっている。
殺人の理由のヒントを示すシーンは、他にもある。
今回のはじめのシーン。
ストットルマイヤー警部の部屋に、モンクとナタリーが入っていく。
例の体力検査のことをモンクに知らせるために、モンクが呼ばれたのだ。
警部の後ろの壁には、名画のコピーらしい写真が並んでいる。
これは盗難にあった名画だという。
次のシーン。
元世界チャンピオンのレイは、地元のロサンゼルスでは人気者だ。
汗取り化粧品のコマーシャルに出ることになる。
撮影したフィルムにあわせて、スタジオでレイが声だけを録音している。
やはりボクサーが本職、なかなかうまくいかない。
スタジオの中のマイクの前で立っているレイ。
その前のスクリーンには、映像が流れている。
撮影現場は、市内の民家を借りたという。
なかなか豪勢な部屋だ。
ゆったりとした椅子にレイが座っている。
部屋には、数多くの額に入った絵がある。
レイが口を動かしてしゃっべっている。
その口にあわせて、スタジオでレイが言葉を入れるのだ。
フィルムが回っている。
レイの録音する声に、なかなかOKが出ず、録音を繰り返す。
そこに突然モンクが話があると言って、部屋に入ってくる。
コマーシャル撮影の監督が5分間休憩だと言う。
これは、来月からテレビで流れるコマーシャルの制作現場なのだ。
休憩に入っても、スクリーンには撮影されたフィルムが写されている。
コマーシャルのシーンはすでに終わっているのだが、撮影中に部屋を借りている家の主人が突然帰宅して、撮影のことを知らずに、怒り出している場面になる。
画面いっぱいに怒っている家主の顔がアップになる。
ここにも殺人の動機となるヒントがある。
(つづく)

行き先は、以前アイスマンが勤めていた運送会社だ。
トラックの周りで働いている、いかにも人相のよくない大柄な男たちがいる。
二人は、そんな物騒な場所で、ボスを呼び出す。
ボスは、警部とは旧知の仲だという。
それは、親友という間柄ではないが、警察と、あるときは捜査に協力もするという裏世界の男という関係だ。
レイが殺し屋に狙われた理由を、警部は推理している。
5年前の世界戦でレイに賭けて大損をしたギャングのボスが、負けた仕返しにレイを殺そうとしたのではないかと、警部は考える。
ただ、それが理由だとすると5年も時が経って、今頃仕返しをするというのもおかしな話だ。
警部はそこのボスに、アイスマンを知らないかと尋ねる。
ボスは、もう3年も会っていないと答える。
5年前の世界戦で大損をしたのだろう、と警部が言うと、ボスの答えは反対だった。
その世界戦は早いうちに決着がつくという情報があり、逆にレイが負けるほうに賭けて、大もうけをしたというのだ。
レイが殺し屋に狙われているという情報が、裏の世界では流れている。
しかも、依頼主は、分からないが、今月中に殺せという依頼が出ているという。
世界戦は25日だ。
なぜ25日ではなく、今月中に殺せという指令なのか。
警部と警部補は首をかしげる。
ここに殺しの動機に関するヒントがある。
この場面には“名探偵モンク“らしい、お笑いシーンがある。
警部と警部補がボスに会いに行くと、ボスは“おまえたち、盗聴器をつけているだろう”と二人に言う。
すると、警部補は、何も言わないで、自分のシャツのボタンをはずす。
シャツの前をはだけて、胸を出し、背中も見せて、盗聴器をつけていないことを見せる。
さらに、ズボンのベルトを外して、ズボンをおろす。
下半身はトランクスだ。
ボスを始め、まわりで仕事をしていた連中も呆然と警部補を見つめている。
ボスは、警部に言う。
「おまえは盗聴器はつけてるのか」
「つけていない」と警部は答える。
それだけでOKだった。
それを聞いて、ディッシャー警部補が「なぜ、服を脱いだのだろう」とストットルマイヤー警部に言う。
「ここにいる全員が不思議に思っている」
こういう少し間の抜けたことを、警部補はしばしばやっている。
殺人の理由のヒントを示すシーンは、他にもある。
今回のはじめのシーン。
ストットルマイヤー警部の部屋に、モンクとナタリーが入っていく。
例の体力検査のことをモンクに知らせるために、モンクが呼ばれたのだ。
警部の後ろの壁には、名画のコピーらしい写真が並んでいる。
これは盗難にあった名画だという。
次のシーン。
元世界チャンピオンのレイは、地元のロサンゼルスでは人気者だ。
汗取り化粧品のコマーシャルに出ることになる。
撮影したフィルムにあわせて、スタジオでレイが声だけを録音している。
やはりボクサーが本職、なかなかうまくいかない。
スタジオの中のマイクの前で立っているレイ。
その前のスクリーンには、映像が流れている。
撮影現場は、市内の民家を借りたという。
なかなか豪勢な部屋だ。
ゆったりとした椅子にレイが座っている。
部屋には、数多くの額に入った絵がある。
レイが口を動かしてしゃっべっている。
その口にあわせて、スタジオでレイが言葉を入れるのだ。
フィルムが回っている。
レイの録音する声に、なかなかOKが出ず、録音を繰り返す。
そこに突然モンクが話があると言って、部屋に入ってくる。
コマーシャル撮影の監督が5分間休憩だと言う。
これは、来月からテレビで流れるコマーシャルの制作現場なのだ。
休憩に入っても、スクリーンには撮影されたフィルムが写されている。
コマーシャルのシーンはすでに終わっているのだが、撮影中に部屋を借りている家の主人が突然帰宅して、撮影のことを知らずに、怒り出している場面になる。
画面いっぱいに怒っている家主の顔がアップになる。
ここにも殺人の動機となるヒントがある。
(つづく)
