ぶろぐのあたま

天気のいい昼下がり。
JRの駅を降りる。
大阪市内ではあるが、乗降客が多くはない駅だ。

駅の改札を出て、駅前のコンビニに向かう。
歩いている人もちらほらだ。

コンビニの入口あたりで、道に落ちている煙草の吸殻を拾っている人がいる。
若い女性だ。
あまり身なりはよくない。
おそらく格好には気を使わない女性なのだろう。
道に落ちている吸殻を拾う、公衆道徳を身に付けた、ボランティア活動でもする人なのだ。

コンビニの中に入って、いつも買っているサンドイッチとサラダを買う。
数か月前に登録したT-カードを使う。
レジに打ち込まれた金額から直接引いてもらえる。
小額ではあるが、随分得した気分になる。

袋を手にして、コンビニを出る。
先ほど見た女性が歩いてくる。
まだ道の掃除をしているのだろうかと思って、驚いた。

なんと、煙草を吸っているではないか。
その煙草は随分と短い。
先ほど、道で拾った煙草に違いない。

しけもくというやつだ。
今時、道に落ちている吸殻を拾って、それに火をつけて吸う人がいるとは思わなかった。
しかもそれが若い女性である。

どんな生活をしているのだろうか、と暗い気持になって、コンビニの前を足早に立ち去った。