風は緑色
- 2016/04/12
- 00:00
ようやく暖かくなり、気持ちのよい風が流れている。
駅で電車を待っていても、気分がよい。
同じような風の記憶。
学生の頃だ。
季節は5月だった。
階段教室の一番後ろに座っている。
教室のなかには、学生はあまりいない。
教室が広すぎるのだ。
窓が開いている。
外を見ると、木々の緑が陽を浴びて気持ちよさそうに、風に葉を揺らせている。
窓から風が入ってくる。
ノートを広げて、文字を書き始める。
講義の話を書いているわけではない。
そのときの気持ちを書いている。
詩のようなものだ。
あのときのノートは、今はどこに行ったのだろう。
そういえば、ノートの表には、中原中也の写真を貼っていた。
あの帽子をかぶった写真だ。
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
教室の中で、僕の心が躍っている。

駅で電車を待っていても、気分がよい。
同じような風の記憶。
学生の頃だ。
季節は5月だった。
階段教室の一番後ろに座っている。
教室のなかには、学生はあまりいない。
教室が広すぎるのだ。
窓が開いている。
外を見ると、木々の緑が陽を浴びて気持ちよさそうに、風に葉を揺らせている。
窓から風が入ってくる。
ノートを広げて、文字を書き始める。
講義の話を書いているわけではない。
そのときの気持ちを書いている。
詩のようなものだ。
あのときのノートは、今はどこに行ったのだろう。
そういえば、ノートの表には、中原中也の写真を貼っていた。
あの帽子をかぶった写真だ。
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
教室の中で、僕の心が躍っている。
