ソフトウェアのプロジェクト(2)
- 2016/04/16
- 00:00
アメリカの研究所が開発しているソフトウェアのプロジェクトでは、開発担当者のTさんとMさんはたびたび日本にやってきた。
日本に来る目的は、マーケティング活動である。
研究所が開発していると言っても、やはり売れなくては、開発を継続することはできない。
開発者が直接日本に来て、お客様を訪問するというのは、営業活動としても強力である。
日本には半年に1度はやってきた。
Tさんは日本人で、日本の大学を出ているので、日本に来ても、慣れたものだ。
学生のときには、東京の私立の大学に行っておられたが、あるとき、友達と話をしていて、急に京都のある名物を食べたくなったという。
その後がすごいのだが、そのまま友達と新幹線に乗って、京都まで来たのだ。
嘘のような本当の話だが、きっと裕福な家で育ったに違いない。
確かに、物腰は柔らかく、いつも穏やかな口ぶりだ。
Tさんには、いろいろ教えられたが、今でも覚えているのは、糖尿病である。
日本に来られたときは、大阪には数日滞在するというパターンが多かったが、一度は、大阪のメンバーと食事に行っていた。
食事は、こちらが出すのだが、上司を連れていく。
そのほうが予算を申請しやすくなる。
上司は、当時糖尿病を患っていた。
ひどい症状ではないが、慢性的な糖尿病である。
中華料理の大きな円卓を囲んでいる。
いろいろな話題が出る。
アメリカの研究所の様子や、日本とアメリカの野球の話やら、話題には事欠かない。
上司が糖尿病であるという話になった。
重症ではないので、こういう席で話しても問題ない。
上司も大様な人間である。
「ところで糖尿病は英語ではなんというのですか。わしは糖尿病ですというのは」とお酒がまわってきて、いつも以上に陽気になっている上司が、Tさんに聞く。
「I’m suffering from diabetes. ですね」とTさんが丁寧に答える。
「diabetes というのが糖尿病ですか」と僕が聞きなおす。
そうですね。とTさんが教えてくれる。
Tさんには、他にもいろいろ教えていただいたのであるが、なぜか糖尿病のことが一番記憶に残っている。
僕が糖尿病予備軍の症状で入院したのは、これから10年以上も先のことだ。
日本に来る目的は、マーケティング活動である。
研究所が開発していると言っても、やはり売れなくては、開発を継続することはできない。
開発者が直接日本に来て、お客様を訪問するというのは、営業活動としても強力である。
日本には半年に1度はやってきた。
Tさんは日本人で、日本の大学を出ているので、日本に来ても、慣れたものだ。
学生のときには、東京の私立の大学に行っておられたが、あるとき、友達と話をしていて、急に京都のある名物を食べたくなったという。
その後がすごいのだが、そのまま友達と新幹線に乗って、京都まで来たのだ。
嘘のような本当の話だが、きっと裕福な家で育ったに違いない。
確かに、物腰は柔らかく、いつも穏やかな口ぶりだ。
Tさんには、いろいろ教えられたが、今でも覚えているのは、糖尿病である。
日本に来られたときは、大阪には数日滞在するというパターンが多かったが、一度は、大阪のメンバーと食事に行っていた。
食事は、こちらが出すのだが、上司を連れていく。
そのほうが予算を申請しやすくなる。
上司は、当時糖尿病を患っていた。
ひどい症状ではないが、慢性的な糖尿病である。
中華料理の大きな円卓を囲んでいる。
いろいろな話題が出る。
アメリカの研究所の様子や、日本とアメリカの野球の話やら、話題には事欠かない。
上司が糖尿病であるという話になった。
重症ではないので、こういう席で話しても問題ない。
上司も大様な人間である。
「ところで糖尿病は英語ではなんというのですか。わしは糖尿病ですというのは」とお酒がまわってきて、いつも以上に陽気になっている上司が、Tさんに聞く。
「I’m suffering from diabetes. ですね」とTさんが丁寧に答える。
「diabetes というのが糖尿病ですか」と僕が聞きなおす。
そうですね。とTさんが教えてくれる。
Tさんには、他にもいろいろ教えていただいたのであるが、なぜか糖尿病のことが一番記憶に残っている。
僕が糖尿病予備軍の症状で入院したのは、これから10年以上も先のことだ。