ソフトウェアのプロジェクト(5)
- 2016/04/19
- 00:00
朝6時にホテルを出たのはよかったが、当時は、カーナビというものもなく、もっぱら地図を見ながら走ることになる。
幸いにして、2人連れである。
同行者は会社の同僚であるが、車を運転しない。
免許を持っていないのでしようがないが、こういう場合に、同乗者には2つのパターンがある。
ひとつは、ナビゲーターに徹して、綿密に車の走る方向の指示を出すタイプである。
もうひとつは、完全に同乗者に徹しているやつだ。
もっぱら自分の世界だけを楽しみ、車は適当にドライバーが走らせているというタイプだ。
不幸にして、そのときの同乗者はナビゲーターとしては全くの失格者だった。
サンノゼのホテルを出て、車を南に向けて走らせる。
おおよその地図は頭に入れている。
2時間程度南下してから、東に向かうという道程だ。
今回借りた車は、見た目はよいのだが、スポーツカータイプで、やたらとガソリンを食う。
アメリカでレンタカーを借りて車を走らせることには、ある程度慣れていたが、いつもはおとなしいセダンタイプを借りていた。
今回は、いつもとは違うタイプを選択した。
燃料計のメーターが半分を切ると、途中でガス欠になってはいけないと思い、給油することにした。
思ったよりもメーターの進みが早い。
東向きに進む前に一度給油する。
途中で左折する場所は目安をつけていたが、隣にいるナビゲーターは、全くそれについては、注意を払っていなかった。
ここまでのんびりしているとは思わなかった。
車を停めて、現在地を確認すると、はるかに予定していた左折地点を行き過ぎていた。
これはまずいと車を180度方向転換して、北上する。
ようやく当初予定していた地点まで戻り、ここからは東進するのみだ。
途中から山道に入っていく。
確かにヨセミテ国立公園というのは、山の中にある公園である。
今なら、いくらでも事前にWEBで情報を集めて、完全に下調べをしてから出発することができるのだが、当時は、インターネットを日常的に使うことはできなかった。
今思うと随分ともったいない、いい加減なヨセミテ行きである。
12時過ぎにはヨセミテ公園に到着した。
公園のなかに入って、散策をするが、どうもこういう自然を見ても、感激することがない。
思えば、それほど多くの場所に行ったことはないが、景色を見て感動したのは一度だけだ。
それは、フロリダからキーウェストに向かう道を、これもレンタカーであるが、真っ赤なレンタカー、コンバーティブル(オープンカー)に乗って、このときも男の同僚と二人だったが、走ったときだ。
右手にメキシコ湾、左手に大西洋という雄大な景色を見て、少なからず胸が高鳴った。
しかも道はどこまでも続いていて、他の車は全く視界のなかにないのだ。
ぼうっとしていると睡魔に負けてしまいそうなドライブだった。
どこまで続く、一本道。
織田哲郎の歌が聞こえてきそうだ。
ヨセミテに来たというだけである。
全く今では考えらないことだ。
なにも残っていない。
すでに頭は、今夜の宿泊地であるリノに飛んでいる。
どうやってリノに入ろうかと、公園内の休憩所のような場所に、地図が書いてある。
地図を見つめる。
リノは、ヨセミテの北に位置している。
道を調べると、一旦東に行ってから北に行くような形になる。
東に行くルートは、いくつかあるが、そのうちの2つはCLOSEDと書いてある。
アメリカに行ってから見ていた地図は、道路地図で標高の分からない地図である。
日本に帰ってから帝国書院の地図を見ると、リノはシェラネバダ山脈の東側にあり、地図の色はこげ茶色である。
シェラネバダ山脈の標高は、最も高いところでは4418メートルとある。
そこまで高いところを走るわけではないが、これは、冬ならば道が閉鎖されることは十分考えられる。
これは早めに切り上げて、リノに向かったほうがよい。
まだ日は明るいが、15時すぎには、リノに向かうことにする。
幸いにして、2人連れである。
同行者は会社の同僚であるが、車を運転しない。
免許を持っていないのでしようがないが、こういう場合に、同乗者には2つのパターンがある。
ひとつは、ナビゲーターに徹して、綿密に車の走る方向の指示を出すタイプである。
もうひとつは、完全に同乗者に徹しているやつだ。
もっぱら自分の世界だけを楽しみ、車は適当にドライバーが走らせているというタイプだ。
不幸にして、そのときの同乗者はナビゲーターとしては全くの失格者だった。
サンノゼのホテルを出て、車を南に向けて走らせる。
おおよその地図は頭に入れている。
2時間程度南下してから、東に向かうという道程だ。
今回借りた車は、見た目はよいのだが、スポーツカータイプで、やたらとガソリンを食う。
アメリカでレンタカーを借りて車を走らせることには、ある程度慣れていたが、いつもはおとなしいセダンタイプを借りていた。
今回は、いつもとは違うタイプを選択した。
燃料計のメーターが半分を切ると、途中でガス欠になってはいけないと思い、給油することにした。
思ったよりもメーターの進みが早い。
東向きに進む前に一度給油する。
途中で左折する場所は目安をつけていたが、隣にいるナビゲーターは、全くそれについては、注意を払っていなかった。
ここまでのんびりしているとは思わなかった。
車を停めて、現在地を確認すると、はるかに予定していた左折地点を行き過ぎていた。
これはまずいと車を180度方向転換して、北上する。
ようやく当初予定していた地点まで戻り、ここからは東進するのみだ。
途中から山道に入っていく。
確かにヨセミテ国立公園というのは、山の中にある公園である。
今なら、いくらでも事前にWEBで情報を集めて、完全に下調べをしてから出発することができるのだが、当時は、インターネットを日常的に使うことはできなかった。
今思うと随分ともったいない、いい加減なヨセミテ行きである。
12時過ぎにはヨセミテ公園に到着した。
公園のなかに入って、散策をするが、どうもこういう自然を見ても、感激することがない。
思えば、それほど多くの場所に行ったことはないが、景色を見て感動したのは一度だけだ。
それは、フロリダからキーウェストに向かう道を、これもレンタカーであるが、真っ赤なレンタカー、コンバーティブル(オープンカー)に乗って、このときも男の同僚と二人だったが、走ったときだ。
右手にメキシコ湾、左手に大西洋という雄大な景色を見て、少なからず胸が高鳴った。
しかも道はどこまでも続いていて、他の車は全く視界のなかにないのだ。
ぼうっとしていると睡魔に負けてしまいそうなドライブだった。
どこまで続く、一本道。
織田哲郎の歌が聞こえてきそうだ。
ヨセミテに来たというだけである。
全く今では考えらないことだ。
なにも残っていない。
すでに頭は、今夜の宿泊地であるリノに飛んでいる。
どうやってリノに入ろうかと、公園内の休憩所のような場所に、地図が書いてある。
地図を見つめる。
リノは、ヨセミテの北に位置している。
道を調べると、一旦東に行ってから北に行くような形になる。
東に行くルートは、いくつかあるが、そのうちの2つはCLOSEDと書いてある。
アメリカに行ってから見ていた地図は、道路地図で標高の分からない地図である。
日本に帰ってから帝国書院の地図を見ると、リノはシェラネバダ山脈の東側にあり、地図の色はこげ茶色である。
シェラネバダ山脈の標高は、最も高いところでは4418メートルとある。
そこまで高いところを走るわけではないが、これは、冬ならば道が閉鎖されることは十分考えられる。
これは早めに切り上げて、リノに向かったほうがよい。
まだ日は明るいが、15時すぎには、リノに向かうことにする。