ソフトウェアのプロジェクト(6)
- 2016/04/20
- 00:00
ヨセミテ公園を早めにでてリノに向かう。
そのときは、まだシェラネバダ山脈を越えるのだ、山越えをするのだという意識が全くない。
なにしろ手元にある道路地図は、レンタカーを借りるときに、もらったもので、海抜何メートルかは、全く分からない地図である。
だた、途中の道が何本かは閉鎖されているということは、ようやくヨセミテ公園で分かったので、かなり状況はまずいのかもしれないということを把握し始めている。
車を走らせる。
燃費の悪いスポーツカータイプの車は、すでに今日だけで3回目の給油を済ませている。
周りが暗くなってくる。
なんとなく山道に差し掛かってきたことが道の傾斜で分かる。
同乗者のMr,ナビゲータは、元来がのんきな性格なのだろう。
周りが暗くなってきて、走る道も山道になってきているのだが、全く平気の平佐である。
逆に考えれば、生真面目な奴だったら、一緒になって真剣にまずいと思って、車中が暗くなったかもしれない。
こういう能天気な奴でよかったのだろう。
いよいよ道が急になってくる。
先のほうに車が止まっているのが見える。
止まっている車の後ろに付ける。
どうしたのだろうと思っていると、車の横に大柄な男性がやってくる。
「チェインは持っているか」と聞いてくる。
「いや持っていない」と答えると、ここからはチェインなしでは、走れないと言う。
チェインを売ってくれるかと聞くと、こちらに来い、と山小屋のようなところへ案内される。
車をその小屋に寄せる。
チェインの値段を聞く。
80ドルという。
えらい高いのではないかと思うが、Noとは言えない。
「カードは使えるか」
「いや、現金だ」と跳ね返される。
仕方なく、現金で支払いを済ませる。
ようやくチェインをつけてもらった車で、リノに向けて出発だ。
あたりは真っ暗だ。
山道が続いている。
方向は合っていると思うのだが、不安である。
相変わらず、同乗者は、なんとかなるだろうという顔をしている。
道の周りには脱輪している車が乗り捨てられている。
そのような車が一台ではない。
何台も見かける。
おそらくチェインを装着しないで走っていて、路肩から滑り落ちた車だろう。
ヨセミテ国立公園からリノまでは、後で調べると200マイル以上ある。
320キロメートル以上ということだ。
しかも山道を含むということで、結構無茶な旅程だったのかもしれない。
研究所のTさんたちは、普通に行けるコースのように話していたので、それをそのまま鵜呑みしたのもまずかった。
山の中を進むにつれ、心細さは、時間とともに増えていく。
このまま遭難することはないだろうが、もしかすると、という気持ちも出てくる。
こういうときの心の支えが、能天気な同乗者だけというのが、救われるのか、はたまたつらいことなのか。
いずれにしてもリノを目指して車を走らせないといけない。
そのときは、まだシェラネバダ山脈を越えるのだ、山越えをするのだという意識が全くない。
なにしろ手元にある道路地図は、レンタカーを借りるときに、もらったもので、海抜何メートルかは、全く分からない地図である。
だた、途中の道が何本かは閉鎖されているということは、ようやくヨセミテ公園で分かったので、かなり状況はまずいのかもしれないということを把握し始めている。
車を走らせる。
燃費の悪いスポーツカータイプの車は、すでに今日だけで3回目の給油を済ませている。
周りが暗くなってくる。
なんとなく山道に差し掛かってきたことが道の傾斜で分かる。
同乗者のMr,ナビゲータは、元来がのんきな性格なのだろう。
周りが暗くなってきて、走る道も山道になってきているのだが、全く平気の平佐である。
逆に考えれば、生真面目な奴だったら、一緒になって真剣にまずいと思って、車中が暗くなったかもしれない。
こういう能天気な奴でよかったのだろう。
いよいよ道が急になってくる。
先のほうに車が止まっているのが見える。
止まっている車の後ろに付ける。
どうしたのだろうと思っていると、車の横に大柄な男性がやってくる。
「チェインは持っているか」と聞いてくる。
「いや持っていない」と答えると、ここからはチェインなしでは、走れないと言う。
チェインを売ってくれるかと聞くと、こちらに来い、と山小屋のようなところへ案内される。
車をその小屋に寄せる。
チェインの値段を聞く。
80ドルという。
えらい高いのではないかと思うが、Noとは言えない。
「カードは使えるか」
「いや、現金だ」と跳ね返される。
仕方なく、現金で支払いを済ませる。
ようやくチェインをつけてもらった車で、リノに向けて出発だ。
あたりは真っ暗だ。
山道が続いている。
方向は合っていると思うのだが、不安である。
相変わらず、同乗者は、なんとかなるだろうという顔をしている。
道の周りには脱輪している車が乗り捨てられている。
そのような車が一台ではない。
何台も見かける。
おそらくチェインを装着しないで走っていて、路肩から滑り落ちた車だろう。
ヨセミテ国立公園からリノまでは、後で調べると200マイル以上ある。
320キロメートル以上ということだ。
しかも山道を含むということで、結構無茶な旅程だったのかもしれない。
研究所のTさんたちは、普通に行けるコースのように話していたので、それをそのまま鵜呑みしたのもまずかった。
山の中を進むにつれ、心細さは、時間とともに増えていく。
このまま遭難することはないだろうが、もしかすると、という気持ちも出てくる。
こういうときの心の支えが、能天気な同乗者だけというのが、救われるのか、はたまたつらいことなのか。
いずれにしてもリノを目指して車を走らせないといけない。