2階?
- 2016/05/11
- 01:25
オフィスは12階にある。
ビルはオフィスビルで、いろいろな会社が入っている。
中にはメディア系の仕事をやっている会社がある。
その会社の社員は、外見からは、いわゆる典型的なオフィスの人ではない。
ジーンズにTシャツという格好が多い。
業種からはそういうスタイルが定番なのかと思うが、他の会社の雰囲気になじまないのはやむを得ない。
エレベータに乗り込む。
エレベータボタンを押す。
12階は最上階である。
どこにも止まらないでノンストップで12階まで行くこともあるが、半分くらいは、途中で止まる。
オフィスを2つのフロアーにまたがって借りている会社がある。
4階と7階である。
借りるタイミングと空いているスペースの関係で、そのような位置関係になったのだろう。これもやむを得ない。
でも4階から乗り込んだ人が7階に下りると、急いでいるときは、なんやこれは。
社内の移動には階段を使えとは、言わないが、腹のなかで思うことがある。
自動販売機は1階にある。
1階まで下りてきて、30秒くらいかかって出てくるコーヒーを買う。
出てくるまでの時間が表示される。
30,29,28、、27、、、、と1秒きざみで、残り時間が表示される、
おいしいかどうかは分からないが、癖のものである。
舌がこのコーヒーの味に慣れている。
熱いコーヒーを手で掴む。
コーヒーカップの上の方を持つ。
コーヒーのある部分を持つと、熱くて、12階自席まではもたない。
エレベーターに乗り込む。
開いている手で12階を押す。
一人かと思っていると、2人があわてて駆け込んでくる。
エレベーターは、しっかりと2人の乗り込みを感知して、締まりかかった扉を開けなおす。
「食べ過ぎたわ。カロリーを考えないとあかんね」
中年のおばちゃんが同僚のおっさんに言っている。
「ほんまや。昨日の休みにジムに行ったのに帳消しや」
とおっさんが言いかえす。
お互い中年の域の真っただ中だ。
健康には留意しているようだ。
行先階を見ると、2階を押している。
あまり見ない光景だ。
2階に到着する。
二人が降りていく。
「これからは昼飯も考えないといかんな」
「そや、カロリー計算や」とおばちゃんの声が閉まりかけた扉の向こうに聞こえる。
あんたら、カロリー計算するくらいだったら、2階まで階段を歩いたほうがええんちゃうんか。
一人だけのエレベータのなかで、思わずひとりで叫んでいた。

ビルはオフィスビルで、いろいろな会社が入っている。
中にはメディア系の仕事をやっている会社がある。
その会社の社員は、外見からは、いわゆる典型的なオフィスの人ではない。
ジーンズにTシャツという格好が多い。
業種からはそういうスタイルが定番なのかと思うが、他の会社の雰囲気になじまないのはやむを得ない。
エレベータに乗り込む。
エレベータボタンを押す。
12階は最上階である。
どこにも止まらないでノンストップで12階まで行くこともあるが、半分くらいは、途中で止まる。
オフィスを2つのフロアーにまたがって借りている会社がある。
4階と7階である。
借りるタイミングと空いているスペースの関係で、そのような位置関係になったのだろう。これもやむを得ない。
でも4階から乗り込んだ人が7階に下りると、急いでいるときは、なんやこれは。
社内の移動には階段を使えとは、言わないが、腹のなかで思うことがある。
自動販売機は1階にある。
1階まで下りてきて、30秒くらいかかって出てくるコーヒーを買う。
出てくるまでの時間が表示される。
30,29,28、、27、、、、と1秒きざみで、残り時間が表示される、
おいしいかどうかは分からないが、癖のものである。
舌がこのコーヒーの味に慣れている。
熱いコーヒーを手で掴む。
コーヒーカップの上の方を持つ。
コーヒーのある部分を持つと、熱くて、12階自席まではもたない。
エレベーターに乗り込む。
開いている手で12階を押す。
一人かと思っていると、2人があわてて駆け込んでくる。
エレベーターは、しっかりと2人の乗り込みを感知して、締まりかかった扉を開けなおす。
「食べ過ぎたわ。カロリーを考えないとあかんね」
中年のおばちゃんが同僚のおっさんに言っている。
「ほんまや。昨日の休みにジムに行ったのに帳消しや」
とおっさんが言いかえす。
お互い中年の域の真っただ中だ。
健康には留意しているようだ。
行先階を見ると、2階を押している。
あまり見ない光景だ。
2階に到着する。
二人が降りていく。
「これからは昼飯も考えないといかんな」
「そや、カロリー計算や」とおばちゃんの声が閉まりかけた扉の向こうに聞こえる。
あんたら、カロリー計算するくらいだったら、2階まで階段を歩いたほうがええんちゃうんか。
一人だけのエレベータのなかで、思わずひとりで叫んでいた。
