ぶろぐのあたま

天声人語の随分長い間の読者である。
自宅の新聞が昔から朝日新聞だった。
なぜそうなったのかは分からない。
気がついたら、朝日だった。
おやじも阪神タイガースファンなので、読売をとることはない。
それは分かっているが、毎日でもなく、産経でもなく、朝日である。
子供のころは、日経をとっていたこともなかった。

高校生のころに、受験のために国語の勉強方法として天声人語を読めばいい、しかもそれをまとめるのが受験に役に立つということをなにかで読んだ。
それを知ってから、毎日天声人語を切り取っては、ノートに貼って、見開きのもうひとつのページに、要約文を書く練習をしていた。

理系に進んだが、国語は嫌いではなかった。
もっと昔に帰ると、小学校4年生のときに、おふくろが学校での先生との面談の後、帰宅すると、急に本を読めと言ったことがあった。しかもそのとき、学校の図書館で借りてきた本を手に持っていた。
教育熱心だ。
その時の本は、宮澤賢治の伝記だった。

きっと先生にお宅の息子さんは、国語の読解力が弱いとでも言われたのだろう。
読解力をつけるには、読書です、と先生が断言したのに違いない。
おふくろは先生の言うことは絶対に正しいと信じるタイプだ。

小学校で読解力でもないだろうが、本を読むことは、そのころから始まった。

天声人語の要約文を書く練習は、結構続けていた。
大学に入って、家庭教師を始めたころ、中学生の女の子を教えていたことがあったが、その子にもやらせたことがあった。
でもそれは少し無理があったのかもしれない。
中学生には、難しいトレーニングだった。

最近でも毎朝、天声人語を読んでいる。
気付いたことがある。
天声人語が急に短くなったような気がしたのだ。
ある朝、読んでいた天声人語は、まるで突然何の前触れもなく終わっていた。
戦時中でもあるまいし、検閲があるはずはないのだが、その朝、読んだ天声人語は、短くて、まるで尻切れトンボのような印象である。
この次の部分は、過激なので、削除しました、空白は広告で埋めましたという感じがした。
内容がおかみに批判的なところもあり、そのせいではないだろうかと疑ったりした。

いつから短くなったのだろうかと、WEBで調べて見た。

無料でも限られた範囲であるが、天声人語のバックナンバーを読むことができる。
そこには全体の文字数が書いてある。
ほとんど610文字程度である。
最近短くなったわけではなかった。
有料会員になれば、かなり遡って調べることができるようだ。
その気になったときに、天声人語の長さを調べて見よう。

いずれにしても、短いと感じたのは、きっと書いてある内容のせいだったのだろう。