JRの乗り継ぎ(2)
- 2016/09/19
- 00:00
これは、僕が実際に体験した、列車が遅れたときの乗り継ぎをどうしたかという話だ。
鳥取への出張が入った。
鳥取の仕事が終わるのがどう急いでも昼の12時である。
翌日は北陸の富山での仕事が入っていた。
なにもなければ、その日のうちに富山に着けばいいのだが、ちょうど前の会社で中途同期だったTさんが富山で仕事をしていたので、その日の夜に会うことにした。
富山まで仕事で行くことはめったにないので、Tさんに会っておこうと思ったのだ。
Tさんに連絡すると、18時にオフィスを出られるという。
Tさんは、僕が中途で転職した同じ時期に設計会社から転職してきた。
研修を一緒にうけた仲間である。
元は技術者同士ということで話があった。
Tさんのことは、このブログでも紹介していた。
柔軟な発想の持ち主だ。
12時にお客様との打ち合わせを終えた後の富山までの移動方法を調べた。
当時は、「サンダーバード」が富山まで行っていたのだが、鳥取発 12時54分の「スーパーはくと」に乗る。
大阪には15時19分に到着。
大阪から「サンダーバード」になるが、大阪発は15時42分。
富山着は19時を回るが、Tさんに事情を説明して、合流時刻を遅い時間にしてもらう。
出張の当日、鳥取駅には予定とおりに余裕をもって到着し、特急に乗り込む。
途中まで順調に走っていた「スーパーはくと」であるが、姫路をすぎて東海道本線に入ってから、遅れがでてきた。
大阪での乗り換え時間は、23分だ。
プラットフォームが「スーパーはくと」と「サンダーバード」では別なので、乗り換えは、荷物を持って走ったとしても、5分は見ておく必要がある。
となると18分までの遅れなら、なんとかなるが、それ以上遅れると、予定していた「サンダーバード」には間に合わない。
車内放送で列車が遅れるということを聞いてから、段々心配になってきた。
車掌さんが来たら、確認しようと思うが、なかなかやってくる気配がない。
これはまずいと思って、最後尾の車両の車掌室まで行くことにした。
車掌室には、車掌さんがいた。
事情を説明する。
新幹線から在来線の特急に乗り換える場合は、乗り換える乗客が多いので、在来線が新幹線の遅れにあわせて、出発時間を遅らせて、待ってくれることはよくあることだ。
ところが、今回のように、「スーパーはくと」から「サンダーバード」への乗り換えとなると、同じようなわけにはいかない。
それに該当するのは、おそらく僕だけだろう。
当然「サンダーバード」の出発を遅らせるなんていうことはありえない。
車掌さんも代替案が出てこない。
新しい情報が入ったら、お知らせしますというのが精一杯できる回答だ。
何号車にいますので、と伝えて、自分の席に戻ることにした。
もし予定していた「サンダーバード」に乗れないと、次の「サンダーバード」は約1時間後に大阪を出発となる。
「サンダーバード」をあきらめて、新幹線で米原まで行き、そこから「しらさぎ」に乗って、敦賀経由で福井、金沢、富山へという経路もあるが、それも面倒だ。
列車は姫路を過ぎると、明石、三ノ宮と停まり、次が大阪である。
時計を見ながら、乗り換え時間を計算する。
微妙な状況である。
全くあかんという程の遅れではない。
このまま行けば、10分の余裕はないが、5分の乗り換え時間は確保できそうな状況になってきた。
予め荷物をもって、車両の出口の扉のところに移動した。
そのときに車内放送があった。
初めに遅れたことのお詫びがあり、その後だ。
「大阪駅でサンダーバードに乗り換えられる場合、、、」とあの車掌さんが話し始めた。
話し方は、この列車に乗っている乗客全員に対して、説明しているのであるが、明らかに僕だけに呼びかけているのだ。
「サンダーバード」が出発する番線を説明し、乗り換え時間が短いので、お急ぎください、という内容だ。
急げば間に合うということだ。
全く無理ということではないのだ。
列車のなかの放送で、僕だけに話しかけられたのは、このときが初めてだ。
その後もこのような経験はしたことがない。
こういう緊急時には、乗客の席に行って説明するよりも車内放送のほうが早い。
聞き返すことはできないが、説明を聞けば十分なので、これでいいのだ。
列車が大阪駅に到着する。
僕は荷物を抱えて列車を飛び降りて、階段を駆け上がった。
「サンダーバード」に間に合った。
車内放送は、必ずしも乗客全員にむけて発せられるものではないということを初めて知った。
山陽新幹線の「さくら」が遅れ、大阪以東への乗り継ぎについては、その経路の切符を持っている乗客が、車掌さんにどうなるのかを聞く。それをうけて他の列車の遅れの状況を見て、指示を出すような指令室があるのだろう。
車掌さんはそこから情報を入手して、個別に乗客に向けて回答するのではなく、車内放送で質問をしてきた乗客に回答する。
それに違いないと、僕は経験から勝手に考えているのだ。
いや、個別に対応するのではなく、あらゆるケースを想定して、回答を作成し、それを車内放送で流すということをやっているのであれば、それは、とても考えられないことであるが、JRは、列車遅延時の対応システムを作っているのだろう。
でも、それはないよね。
「スーパーはくと」が停まる「上郡」駅。大阪からここまでは山陽本線で、ここから鳥取方面へは智頭急行智頭線になる。

鳥取への出張が入った。
鳥取の仕事が終わるのがどう急いでも昼の12時である。
翌日は北陸の富山での仕事が入っていた。
なにもなければ、その日のうちに富山に着けばいいのだが、ちょうど前の会社で中途同期だったTさんが富山で仕事をしていたので、その日の夜に会うことにした。
富山まで仕事で行くことはめったにないので、Tさんに会っておこうと思ったのだ。
Tさんに連絡すると、18時にオフィスを出られるという。
Tさんは、僕が中途で転職した同じ時期に設計会社から転職してきた。
研修を一緒にうけた仲間である。
元は技術者同士ということで話があった。
Tさんのことは、このブログでも紹介していた。
柔軟な発想の持ち主だ。
12時にお客様との打ち合わせを終えた後の富山までの移動方法を調べた。
当時は、「サンダーバード」が富山まで行っていたのだが、鳥取発 12時54分の「スーパーはくと」に乗る。
大阪には15時19分に到着。
大阪から「サンダーバード」になるが、大阪発は15時42分。
富山着は19時を回るが、Tさんに事情を説明して、合流時刻を遅い時間にしてもらう。
出張の当日、鳥取駅には予定とおりに余裕をもって到着し、特急に乗り込む。
途中まで順調に走っていた「スーパーはくと」であるが、姫路をすぎて東海道本線に入ってから、遅れがでてきた。
大阪での乗り換え時間は、23分だ。
プラットフォームが「スーパーはくと」と「サンダーバード」では別なので、乗り換えは、荷物を持って走ったとしても、5分は見ておく必要がある。
となると18分までの遅れなら、なんとかなるが、それ以上遅れると、予定していた「サンダーバード」には間に合わない。
車内放送で列車が遅れるということを聞いてから、段々心配になってきた。
車掌さんが来たら、確認しようと思うが、なかなかやってくる気配がない。
これはまずいと思って、最後尾の車両の車掌室まで行くことにした。
車掌室には、車掌さんがいた。
事情を説明する。
新幹線から在来線の特急に乗り換える場合は、乗り換える乗客が多いので、在来線が新幹線の遅れにあわせて、出発時間を遅らせて、待ってくれることはよくあることだ。
ところが、今回のように、「スーパーはくと」から「サンダーバード」への乗り換えとなると、同じようなわけにはいかない。
それに該当するのは、おそらく僕だけだろう。
当然「サンダーバード」の出発を遅らせるなんていうことはありえない。
車掌さんも代替案が出てこない。
新しい情報が入ったら、お知らせしますというのが精一杯できる回答だ。
何号車にいますので、と伝えて、自分の席に戻ることにした。
もし予定していた「サンダーバード」に乗れないと、次の「サンダーバード」は約1時間後に大阪を出発となる。
「サンダーバード」をあきらめて、新幹線で米原まで行き、そこから「しらさぎ」に乗って、敦賀経由で福井、金沢、富山へという経路もあるが、それも面倒だ。
列車は姫路を過ぎると、明石、三ノ宮と停まり、次が大阪である。
時計を見ながら、乗り換え時間を計算する。
微妙な状況である。
全くあかんという程の遅れではない。
このまま行けば、10分の余裕はないが、5分の乗り換え時間は確保できそうな状況になってきた。
予め荷物をもって、車両の出口の扉のところに移動した。
そのときに車内放送があった。
初めに遅れたことのお詫びがあり、その後だ。
「大阪駅でサンダーバードに乗り換えられる場合、、、」とあの車掌さんが話し始めた。
話し方は、この列車に乗っている乗客全員に対して、説明しているのであるが、明らかに僕だけに呼びかけているのだ。
「サンダーバード」が出発する番線を説明し、乗り換え時間が短いので、お急ぎください、という内容だ。
急げば間に合うということだ。
全く無理ということではないのだ。
列車のなかの放送で、僕だけに話しかけられたのは、このときが初めてだ。
その後もこのような経験はしたことがない。
こういう緊急時には、乗客の席に行って説明するよりも車内放送のほうが早い。
聞き返すことはできないが、説明を聞けば十分なので、これでいいのだ。
列車が大阪駅に到着する。
僕は荷物を抱えて列車を飛び降りて、階段を駆け上がった。
「サンダーバード」に間に合った。
車内放送は、必ずしも乗客全員にむけて発せられるものではないということを初めて知った。
山陽新幹線の「さくら」が遅れ、大阪以東への乗り継ぎについては、その経路の切符を持っている乗客が、車掌さんにどうなるのかを聞く。それをうけて他の列車の遅れの状況を見て、指示を出すような指令室があるのだろう。
車掌さんはそこから情報を入手して、個別に乗客に向けて回答するのではなく、車内放送で質問をしてきた乗客に回答する。
それに違いないと、僕は経験から勝手に考えているのだ。
いや、個別に対応するのではなく、あらゆるケースを想定して、回答を作成し、それを車内放送で流すということをやっているのであれば、それは、とても考えられないことであるが、JRは、列車遅延時の対応システムを作っているのだろう。
でも、それはないよね。
「スーパーはくと」が停まる「上郡」駅。大阪からここまでは山陽本線で、ここから鳥取方面へは智頭急行智頭線になる。
