後輩のひっかけ
- 2015/02/24
- 00:00
これも大学のクラブのときの話しだ。
見事に後輩に引っかけられた話しである。
ちょうど昼休みの時間だった。
昼飯を食べるために、大学の生協食堂に一人で入っていった。
お盆にカレーライスを載せて、どこに座ろうかと見渡すと、クラブの後輩の連中が4人ほど固まって座っていた。
一人で食べるよりも、クラブのメンバーと一緒に食べるほうが楽しい。
お盆を持って彼らの座っているテーブルの空いている席に座った。
目の前には1年後輩の同じ工学部の男が食べていた。後輩Tだ。
確か関東の出身だった。
「あっ、そうだ、先輩は、関西の出身でしたね」
「そうや。大学に入るまでは、ほとんど阪神間にいたからな」
「それだったら、神戸にも詳しいですね」
「もちろん、神戸は自分の庭みたいなもんや」
だんだん、彼の仕掛けた罠にはまっていく。
「僕は、群馬出身なので、あまり関西は知らないのですよ。いいところでしょうね」
「夏休みに、旅行で行けば。案内したろか」
うまく持ち上げられる。
「神戸には、行きたいですね。横浜も港町ですが、神戸は山が近いのでしょう」
「そうやな。山と海が接近しているんや。どこからでも山が見える。東京とはちゃうで」
「そうか、神戸には坂が多いのですね」
「もちろん、そうや」
いよいよ、彼の変化球がくる。
本当はくそボールなのだが。
「のぼり坂とくだり坂、どちらが多いのでしょうね」
調子に乗せられていた僕は、彼の変化球に完全に空振りして一回転。
一緒にいた後輩連中の笑いの餌食になったのである。
そう、僕の回答は、
「そうやな、数えたことはないけど、、、、のぼり坂かな」

見事に後輩に引っかけられた話しである。
ちょうど昼休みの時間だった。
昼飯を食べるために、大学の生協食堂に一人で入っていった。
お盆にカレーライスを載せて、どこに座ろうかと見渡すと、クラブの後輩の連中が4人ほど固まって座っていた。
一人で食べるよりも、クラブのメンバーと一緒に食べるほうが楽しい。
お盆を持って彼らの座っているテーブルの空いている席に座った。
目の前には1年後輩の同じ工学部の男が食べていた。後輩Tだ。
確か関東の出身だった。
「あっ、そうだ、先輩は、関西の出身でしたね」
「そうや。大学に入るまでは、ほとんど阪神間にいたからな」
「それだったら、神戸にも詳しいですね」
「もちろん、神戸は自分の庭みたいなもんや」
だんだん、彼の仕掛けた罠にはまっていく。
「僕は、群馬出身なので、あまり関西は知らないのですよ。いいところでしょうね」
「夏休みに、旅行で行けば。案内したろか」
うまく持ち上げられる。
「神戸には、行きたいですね。横浜も港町ですが、神戸は山が近いのでしょう」
「そうやな。山と海が接近しているんや。どこからでも山が見える。東京とはちゃうで」
「そうか、神戸には坂が多いのですね」
「もちろん、そうや」
いよいよ、彼の変化球がくる。
本当はくそボールなのだが。
「のぼり坂とくだり坂、どちらが多いのでしょうね」
調子に乗せられていた僕は、彼の変化球に完全に空振りして一回転。
一緒にいた後輩連中の笑いの餌食になったのである。
そう、僕の回答は、
「そうやな、数えたことはないけど、、、、のぼり坂かな」
