ぶろぐのあたま

12月は僕の誕生月だ。
両親が毎年カードを送ってくる。
昨年の父のメッセージには、「これでおしまいのカードになろうかと思います」とあった。


父の中で、そのような感覚があったのだろう。
夏ごろは、随分弱くなってきていることを、僕自身も感じていた。
年を越せるだろうかと考えたこともあった。

そして、僕の誕生日が来る。
父は、1年前よりも元気なときがある。
日によっては、かなりきつそうに感じるときもあるが、杖を持ちながら、毎日歩いている。
辛口の言葉を時として発することがある。
本人は、ジョークのつもりかもしれないが、厳しく聞こえるときもあるのだ。

老人特有のまわりを気にせずに、そのまま言ってしまうこともある。
まわりのことは気にしない。

心臓が肉体的に強い。
中年のころから体をいつも鍛えようとしていた。
骨は鍛えられないが、筋肉は鍛えられるというのが口癖だった。
近所のジムに通いながら、トレーナーの先生が10回というと15回やっていたという。

若いときから、ゴルフが好きだった。
80歳をすぎてもコースに出ていた。
僕は長い間、ゴルフはやっていなかった。
まだ父と一緒にコースに回れそうなときに、ゴルフを始めようかと話すと、それはやめたほういいと言った。
ゴルフを始めると、時間がいくらあっても足りなくなるというのが、その理由だ。

胃を全摘したときの手術の後、ベッドで苦痛に耐えている父の姿を見た。
強靭な生命力を感じた。
あれは10年以上前のことだ。

これから後何回、僕の誕生日を祝ってくれるかは、分からない。
誕生日カードを書くことは、昨年で最後で、誕生日カードなしのお祝いの言葉に変わるだろう。
僕からの思いは伝え続けなければいけない。