ぶろぐのあたま

今年のNHKの大河ドラマ「真田丸」の主人公は、真田　信繁（幸村）である。

真田　信繁は、大阪夏の陣で死ぬ。戦いを勝者と敗者という分け方をすると、敗者側にはいってしまう。

戦国時代の人物を大河ドラマで取り上げる場合に、最後がどうなるのか、それによって描き方が難しくなる。
昨年は「花燃ゆ」というタイトルで、幕末を描いている。
主人公は吉田松陰の妹という、歴史上は光があたっていなかった女性を採り上げている。
視聴率の点では、評判は良くないのであるが、主人公を決めた時点で、視聴率を期待するのは無理があったはずだ。

吉田松陰は、歴史上は非常に重要な役割を果たし、幕末から明治維新の日本の将来を担う多くの若い人たちを先導した人であるが、幕末を見ずに、若くして処刑されている。
処刑という形で死んだことだけを見れば、敗者側に入ってしまう。
物語的には、描きにくいはずである。

今年の真田信繁も、大阪夏の陣で死んでいるので、大河ドラマのなかで、最期のシーンをどのように描くのだろうかと、番組が始まったころから気にかけていた。
「真田丸」の脚本は、三谷幸喜さんである。
三谷幸喜さんは以前もNHKの大河ドラマの脚本を書いている。
以前書いたのは「新選組」である。主人公は近藤勇だ。
近藤勇も最期は、敗者側の幕府軍として処刑されている。1868年のことだ。
「真田丸」よりも時代が250年ほど後のことであり、どのような最期だったのかは、記録に明確に残っている。斬首された後、三条河原で晒し首にされたという。

近藤勇に比べれば、真田信繁の最後は、戦場での死であるので、まだ救われるところがある。

だが、最期を描くことは、大河ドラマの主人公をどう描くかということは、番組が終盤に近づくに従い、僕の中で関心が高まってくる。

最終回の前には、ネタばれという解説がWEBにいくつも出てくる。
それを見ながら、そうなるのかと、合点したりする。

でも実際に放送された内容は、事前に聞いていたものとは違うものだった。
むごい戦闘シーンや、本当の最期の場面は、放送されず、視聴者の想像に任せている。
このあたりは、さすが三谷幸喜さんだと思う。

それでは、「新選組」はどうだったのだろうか。
実は、この年、僕は途中まで大河ドラマを見ていたのだが、後半は見ることがなく、結末がどのようなものであったのかを、知らないのだ。

今では、その気になれば、いくらでも確認する方法はあるだろう。
今度は、「新選組」の最後を探すことにしようか。