心が湿る
- 2017/01/07
- 00:00
毎朝、天声人語を読んでいる。以下がその日の出だしだ。
当欄からみると「折々のことば」は軒を接する隣家のよう。言葉の泉の豊かさに感心する毎日だが、さっそうと横書きで欧文を紹介されると嫉妬が頭をもたげる。「いつか紙面で」と書きとめた詩歌が先に使われると心はやはり湿る。
(出典:天声人語 平成29年1月6日)
起きたばかりの脳細胞に、ひっかかるものがある。
“心が湿る” 初めて聞く言葉だ。
前後の流れから、何となく意味は分かる。
いつか書いてみようと考えていた詩歌が、同じ紙面に、これも毎日掲載されている別のコラムに書かれてしまう。先を越されたかという、虚しさ。残念な思い。それで心が湿る。
心が折れるほどではないが、ネガティブな気持ちなる。
なるほど、それはそうだね、とよく理解できる。
そういう解釈でよいのかと念のために、WEBを調べる。
ところがGOOGLEでは検索にヒットしない、
単に“湿る”の意味が出てくる。その後は、“心を濡らす“、”心が濡れる“、”心肝寒からしめる“と続く。
念のために、分厚い辞書を、久しぶりに本棚から引っ張り出す。
広辞苑ではなく、三省堂の大辞林だ。
”心”をつかった熟語を探すが、やはり見つからない。
もちろん、”心が湿る”という文字列も出てこない。
“心が湿る”というのは造語なのかもしれない。
ただ、筆者の心境がよく伝わってくるので、これでいいではないかと思ってしまう。
どこかで”心が湿る”という言葉に出会うことはあるだろうか。
自分でも使ってみようか、と考えてしまう。
どういう場面で使ってみようか。

当欄からみると「折々のことば」は軒を接する隣家のよう。言葉の泉の豊かさに感心する毎日だが、さっそうと横書きで欧文を紹介されると嫉妬が頭をもたげる。「いつか紙面で」と書きとめた詩歌が先に使われると心はやはり湿る。
(出典:天声人語 平成29年1月6日)
起きたばかりの脳細胞に、ひっかかるものがある。
“心が湿る” 初めて聞く言葉だ。
前後の流れから、何となく意味は分かる。
いつか書いてみようと考えていた詩歌が、同じ紙面に、これも毎日掲載されている別のコラムに書かれてしまう。先を越されたかという、虚しさ。残念な思い。それで心が湿る。
心が折れるほどではないが、ネガティブな気持ちなる。
なるほど、それはそうだね、とよく理解できる。
そういう解釈でよいのかと念のために、WEBを調べる。
ところがGOOGLEでは検索にヒットしない、
単に“湿る”の意味が出てくる。その後は、“心を濡らす“、”心が濡れる“、”心肝寒からしめる“と続く。
念のために、分厚い辞書を、久しぶりに本棚から引っ張り出す。
広辞苑ではなく、三省堂の大辞林だ。
”心”をつかった熟語を探すが、やはり見つからない。
もちろん、”心が湿る”という文字列も出てこない。
“心が湿る”というのは造語なのかもしれない。
ただ、筆者の心境がよく伝わってくるので、これでいいではないかと思ってしまう。
どこかで”心が湿る”という言葉に出会うことはあるだろうか。
自分でも使ってみようか、と考えてしまう。
どういう場面で使ってみようか。
