年賀状終了宣言
- 2017/01/09
- 00:00
年賀状をもらうと、これにて年賀状は終わりとしますという、いわば年賀状終了宣言ということを書かれている場合がある。
年賀状は、もう古い慣習で、止めてしまえばいいという考え方ももちろんあるのだが、いままでやり続けてきた者としては、どこか寂しい気持ちがある。
あえてそういうことを書かなくてもよいのではないかと思うところもある。
はじめてこのようなメッセージをもらったのは、10年くらい前のことだ。
以前勤めていた製造業の先輩からの年賀状だった。そのころは、仕事での接点もなく、会うことも全くなかったので、年賀状のやりとりを止めてもどうということはないのだが、わざわざそう書かれると、返ってどきっとする。
その方がちょうど還暦を迎えた後の年賀状であった。
60歳と言っても、まだまだ仕事ができる年齢であり、その次の年に、たまたま仕事で以前僕が勤めていた会社に行ったときには、その方はまだ机に座って仕事をしていた。
だが随分と老けこんで、覇気を全く感じることがなかった。
年賀状終了宣言の2番目は、昨年の年賀状でもらっている。
その方も、僕が以前勤めていた製造業の先輩である。
毎年年賀状のやりとりしかなかったが、僕が長期出張で四国にいるときに、お世話になった方だ。野球のうまい方で、昼休みには、一緒にキャッチボールや三角ベースでの野球をやったりした仲だった。
僕が会社を変わった後も、毎年、特徴のある几帳面な文字で簡単なメッセージを送ってこられていた。
その方が、昨年の年賀状では、これで最後にしますと書かれていた。
実はそのことに気がついたのは、その年賀状をもらってから随分と時間が経ってからのことだ。
昨年の11月末ごろに、その方の奥さまからの喪中欠礼の葉書を見て、改めてその年の初めにいただいた年賀状を確かめたのである。
確かに、今年で年賀状は最後にすると書いてある。
本当に最後の年賀状になってしまった。
昨年年賀状を書かれた頃は、病床にあったのか、ご自身の体調がすぐれないことから、ある程度自覚をされていたのかもしれない。
そして、今年3回目の年賀状終了宣言を受け取る。
彼は、僕の中学、高校の同窓生である。
毎年、几帳面な版画での年賀状を送ってきていた。
N会のメンバーでもあり、年に数回は会っている。
いまでは、現役を退き、月に数回ゴルフに行っていると、体も元気な奴だ。
まさか、これが最後になりますと書いてくるとは、想像できないことだった。
もともと年賀状なんて書きたくもないという考え方だったのかもしれない。
今度会ったときには、あんなことは書くな、というつもりだ。
止めるのなら、何も言わずに止めればいいのである。
自分の寿命に線引きするようなことはやるべきではない、と僕は思っている。

年賀状は、もう古い慣習で、止めてしまえばいいという考え方ももちろんあるのだが、いままでやり続けてきた者としては、どこか寂しい気持ちがある。
あえてそういうことを書かなくてもよいのではないかと思うところもある。
はじめてこのようなメッセージをもらったのは、10年くらい前のことだ。
以前勤めていた製造業の先輩からの年賀状だった。そのころは、仕事での接点もなく、会うことも全くなかったので、年賀状のやりとりを止めてもどうということはないのだが、わざわざそう書かれると、返ってどきっとする。
その方がちょうど還暦を迎えた後の年賀状であった。
60歳と言っても、まだまだ仕事ができる年齢であり、その次の年に、たまたま仕事で以前僕が勤めていた会社に行ったときには、その方はまだ机に座って仕事をしていた。
だが随分と老けこんで、覇気を全く感じることがなかった。
年賀状終了宣言の2番目は、昨年の年賀状でもらっている。
その方も、僕が以前勤めていた製造業の先輩である。
毎年年賀状のやりとりしかなかったが、僕が長期出張で四国にいるときに、お世話になった方だ。野球のうまい方で、昼休みには、一緒にキャッチボールや三角ベースでの野球をやったりした仲だった。
僕が会社を変わった後も、毎年、特徴のある几帳面な文字で簡単なメッセージを送ってこられていた。
その方が、昨年の年賀状では、これで最後にしますと書かれていた。
実はそのことに気がついたのは、その年賀状をもらってから随分と時間が経ってからのことだ。
昨年の11月末ごろに、その方の奥さまからの喪中欠礼の葉書を見て、改めてその年の初めにいただいた年賀状を確かめたのである。
確かに、今年で年賀状は最後にすると書いてある。
本当に最後の年賀状になってしまった。
昨年年賀状を書かれた頃は、病床にあったのか、ご自身の体調がすぐれないことから、ある程度自覚をされていたのかもしれない。
そして、今年3回目の年賀状終了宣言を受け取る。
彼は、僕の中学、高校の同窓生である。
毎年、几帳面な版画での年賀状を送ってきていた。
N会のメンバーでもあり、年に数回は会っている。
いまでは、現役を退き、月に数回ゴルフに行っていると、体も元気な奴だ。
まさか、これが最後になりますと書いてくるとは、想像できないことだった。
もともと年賀状なんて書きたくもないという考え方だったのかもしれない。
今度会ったときには、あんなことは書くな、というつもりだ。
止めるのなら、何も言わずに止めればいいのである。
自分の寿命に線引きするようなことはやるべきではない、と僕は思っている。
