バスが船のように揺れる
- 2017/01/27
- 00:00
滋賀県の彦根まで行くことになった。
2日前には全国が大雪で島根県も車が立ち往生し、大渋滞となっていた。
滋賀県は、冬には関ヶ原ではいつも雪のために新幹線が徐行するという雪の多い場所に近い。
その日は、滋賀県でも大雪ということだったが、あれから2日経っている。
もう大丈夫だろうと思って、出かける。
ところが、滋賀県に入ると、JRの車窓から見える景色が段々と変わっていく。
途中から雪がすっかり積もっているのだ。
これはきれいだと思わず、鞄からデジカメを取りだして、何枚も写真を撮る。
電車の中から見ているのは、観光客と同じ目線である。単に目にする雪景色がきれい、というわけだ。
駅に到着する。
駅の周りもすっかり雪景色である。いや雪景色と言うのは相応しくない。
雪が駅舎の周りにも道にも積もっている。わずかに車のわだちの部分だけ、路面が見えている。
タクシーに乗ろうと思っていたが、それは甘い考えだった。
タクシー乗り場の標識はあるのだが、そこにはタクシーが入ってくる気配は全くない。
駅から降りた人たちは、バス乗り場に並んで行く。
バスだけでも動いているのが幸いと思わなければいけないのだろう。
しばらく待っているとバスがやってくる。
バスに乗れば15分もあれば到着する。約束の時間には十分間に合う。
座席に座れないかとおもっていたが、意外とバスの座席数が多いのか、座ることができた。
バスは、ゆっくりと走りだす
駅前のロータリーをまわって、このあたりでは幹線道路になるのだろう、太い道に出ていく。
すると、とたんにペースが遅くなる。
こんな田舎と言っては、地元の人には失礼だが、昼間のこの時間に渋滞があるようなところではないはずだ。
バスが動かない。
ようやく動き出すと、今度は、大きく右に左に揺れるのだ。
まさか転倒することはないと思うのだが、まるで船に乗っているようだ。
右の車輪が雪に乗り上げる。すると大きく左に傾く。
今度は、左の車輪が雪に乗り上げると、右に傾く、という具合である。
バスに乗っていて、こんな揺れ方を経験するのは、初めてのことだ。
当然、バスはスピードを上げることはできない。
時間もかかる。
約束の時間に遅れるのではないかと、時計を見る回数が多くなる。
まずいと思っていると、バスが停まってしまった。
渋滞の列がつながっている。
バスの前方を、背を伸ばしてみる。すると、なんとこの先で雪かきをしているショベルカーがあるではないか。
もっと朝早くからやってくれればいいのにと勝手なことを思う。
ショベルカーの動きはゆったりしている。なかなかひとかきが終わらない。
ようやく前の道の雪を除いてくれる。
渋滞もこれで収まりそうだ。
その後は、比較的スムーズに動いた。
結局、絶対に遅れると思っていたのが、なんとかぎりぎり間に合った。
オフィスに戻ってから、前日同じところに行った人の話が入ってきた。
その人は、なんと2時間以上も遅れて着いたということだった。
時間に間に合っただけでも、運がよかったのかもしれない。
電車の外から見ている雪はきれいだが、雪のなかで生活している人たちにとっては、きれいなどとは言っていらない、ということを実感できた一日となった。
電車の中から見た雪景色。
人が見える。写真を撮りに来た人らしい。手に大きなカメラを持っている。




乗り換え駅の能登川に到着。
普通電車を待つ。駅のまわりも雪がまだまだ残っている。




2日前には全国が大雪で島根県も車が立ち往生し、大渋滞となっていた。
滋賀県は、冬には関ヶ原ではいつも雪のために新幹線が徐行するという雪の多い場所に近い。
その日は、滋賀県でも大雪ということだったが、あれから2日経っている。
もう大丈夫だろうと思って、出かける。
ところが、滋賀県に入ると、JRの車窓から見える景色が段々と変わっていく。
途中から雪がすっかり積もっているのだ。
これはきれいだと思わず、鞄からデジカメを取りだして、何枚も写真を撮る。
電車の中から見ているのは、観光客と同じ目線である。単に目にする雪景色がきれい、というわけだ。
駅に到着する。
駅の周りもすっかり雪景色である。いや雪景色と言うのは相応しくない。
雪が駅舎の周りにも道にも積もっている。わずかに車のわだちの部分だけ、路面が見えている。
タクシーに乗ろうと思っていたが、それは甘い考えだった。
タクシー乗り場の標識はあるのだが、そこにはタクシーが入ってくる気配は全くない。
駅から降りた人たちは、バス乗り場に並んで行く。
バスだけでも動いているのが幸いと思わなければいけないのだろう。
しばらく待っているとバスがやってくる。
バスに乗れば15分もあれば到着する。約束の時間には十分間に合う。
座席に座れないかとおもっていたが、意外とバスの座席数が多いのか、座ることができた。
バスは、ゆっくりと走りだす
駅前のロータリーをまわって、このあたりでは幹線道路になるのだろう、太い道に出ていく。
すると、とたんにペースが遅くなる。
こんな田舎と言っては、地元の人には失礼だが、昼間のこの時間に渋滞があるようなところではないはずだ。
バスが動かない。
ようやく動き出すと、今度は、大きく右に左に揺れるのだ。
まさか転倒することはないと思うのだが、まるで船に乗っているようだ。
右の車輪が雪に乗り上げる。すると大きく左に傾く。
今度は、左の車輪が雪に乗り上げると、右に傾く、という具合である。
バスに乗っていて、こんな揺れ方を経験するのは、初めてのことだ。
当然、バスはスピードを上げることはできない。
時間もかかる。
約束の時間に遅れるのではないかと、時計を見る回数が多くなる。
まずいと思っていると、バスが停まってしまった。
渋滞の列がつながっている。
バスの前方を、背を伸ばしてみる。すると、なんとこの先で雪かきをしているショベルカーがあるではないか。
もっと朝早くからやってくれればいいのにと勝手なことを思う。
ショベルカーの動きはゆったりしている。なかなかひとかきが終わらない。
ようやく前の道の雪を除いてくれる。
渋滞もこれで収まりそうだ。
その後は、比較的スムーズに動いた。
結局、絶対に遅れると思っていたのが、なんとかぎりぎり間に合った。
オフィスに戻ってから、前日同じところに行った人の話が入ってきた。
その人は、なんと2時間以上も遅れて着いたということだった。
時間に間に合っただけでも、運がよかったのかもしれない。
電車の外から見ている雪はきれいだが、雪のなかで生活している人たちにとっては、きれいなどとは言っていらない、ということを実感できた一日となった。
電車の中から見た雪景色。
人が見える。写真を撮りに来た人らしい。手に大きなカメラを持っている。




乗り換え駅の能登川に到着。
普通電車を待つ。駅のまわりも雪がまだまだ残っている。



