突然思いだす場所(1)吉祥寺
- 2017/02/07
- 00:00
なにかの拍子に、昔行ったことがある場所が、記憶の奥底から蘇ってくる。
完全な形ではなく、とぎれとぎれの破片のような場面が見えてくる。
今日は遠い昔の学生時代のことだ。
東京の吉祥寺に住んでいたことがある。
その前は井の頭公園だった。井の頭公園のときは一人で住んでいた。
井の頭公園は吉祥寺に近い。
アパートから吉祥寺にまっすぐに向かうと、井の頭公園を横切って15分くらいで駅に着く。
吉祥寺の思い出には、いつまでも消えない学生時代の光景がある。
レコードがたくさん置いてある喫茶店があった。ロック喫茶というのだろうか。
聞きたい曲を紙にかいてリクエストを出す。すると、運がよければかけてくれる。そのようなことがあった。
店のなかは、随分と大きな音量で音楽が流れていて、二人で静かに話をするには向いている場所ではない。一人で入って、肩からかけた鞄から文庫本を取り出し、読みながら聞いている。
そういう情景が出てくる。
店の名前を思い出さない。ビーバップなんて言ったかなと考えていた。
WEBで調べて見ると見つかるものだ。
名前はあたっていた。「Be Bop」である。
WEBサイトは、「町田の独り言」という場所である。
町田さんと言う方も、吉祥寺の“音楽喫茶”のなかでいちばん通いつめた店と書かれている。
このWEBのなかで紹介されている本がある。
「吉祥寺消えた街角」というタイトルで、1950年代から1980年大の写真が収録されているそうだ。これは手に入れないといけないね。
いまでこそ、人気のある街となっているが、当時の吉祥寺は、中央線沿いの一つの駅にすぎなくて、新宿からは少し遠いという感じの街だった。僕は通学に中央線を使っていて、大学まで一本で行けるので毎日乗っていたが、暗い70年代の一こまだ。
大学は別だったが、早稲田には友達が何人かいて、なぜか自分の大学の同級生よりも、しっくりいっていたような気がする。その中の何人かが中央線沿線や井の頭沿線の街に住んでいた。ということもあって、吉祥寺では、彼らと繰り出すことも結構あったのだ。
Be Bop以外にも思いだす店がある。
(つづく)


完全な形ではなく、とぎれとぎれの破片のような場面が見えてくる。
今日は遠い昔の学生時代のことだ。
東京の吉祥寺に住んでいたことがある。
その前は井の頭公園だった。井の頭公園のときは一人で住んでいた。
井の頭公園は吉祥寺に近い。
アパートから吉祥寺にまっすぐに向かうと、井の頭公園を横切って15分くらいで駅に着く。
吉祥寺の思い出には、いつまでも消えない学生時代の光景がある。
レコードがたくさん置いてある喫茶店があった。ロック喫茶というのだろうか。
聞きたい曲を紙にかいてリクエストを出す。すると、運がよければかけてくれる。そのようなことがあった。
店のなかは、随分と大きな音量で音楽が流れていて、二人で静かに話をするには向いている場所ではない。一人で入って、肩からかけた鞄から文庫本を取り出し、読みながら聞いている。
そういう情景が出てくる。
店の名前を思い出さない。ビーバップなんて言ったかなと考えていた。
WEBで調べて見ると見つかるものだ。
名前はあたっていた。「Be Bop」である。
WEBサイトは、「町田の独り言」という場所である。
町田さんと言う方も、吉祥寺の“音楽喫茶”のなかでいちばん通いつめた店と書かれている。
このWEBのなかで紹介されている本がある。
「吉祥寺消えた街角」というタイトルで、1950年代から1980年大の写真が収録されているそうだ。これは手に入れないといけないね。
いまでこそ、人気のある街となっているが、当時の吉祥寺は、中央線沿いの一つの駅にすぎなくて、新宿からは少し遠いという感じの街だった。僕は通学に中央線を使っていて、大学まで一本で行けるので毎日乗っていたが、暗い70年代の一こまだ。
大学は別だったが、早稲田には友達が何人かいて、なぜか自分の大学の同級生よりも、しっくりいっていたような気がする。その中の何人かが中央線沿線や井の頭沿線の街に住んでいた。ということもあって、吉祥寺では、彼らと繰り出すことも結構あったのだ。
Be Bop以外にも思いだす店がある。
(つづく)

