インタビュー(2)
- 2017/02/12
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今日のインタビューの相手は、最近本をひとりで書きあげたOさんだ。
内容は、技術書なので一般向けの書籍ではなく、年間に何万部も売れるものではない。
ただ、書かれている内容は、時代が変わっても、いつまでも使えるものであり、内容がよければ、売れ続けることになる。技術書としては、大学の先生が書くような式の塊ではなく、企業の技術者にとって参考になる内容が多く書かれている。Oさん自身がいままでやってきたことの集大成である。
インタビューのなかでも、Oさんは、人生の目標のひとつが、本を書くことだったので、これで人生の一つの目標を達成できたと言っておられた。まだまだ、これから新しい目標を作り、それを実現してください、と思わず、僕は横から突っ込んでしまった。
今回は出版社との間で、かなりの在庫を持つ、予めこちらで書籍を買うような契約になっている。実はこれがなかなか大変なことなのだ。
1年目に250部、2年目に250部、合計500部の在庫を持たないといけない。
技術書であるので、全国の書店で、年間に数百部でれば、まあまあ成功と言える。そのようななかで、在庫を年間250部持つということは、なかなか厳しいハードルである。WEBでの宣伝は可能であるが、名もないサイトから売ることは難しい。年間100部も売れれば御の字だ。そこで、AMAZONにも登録して、2年でなんとか500部を売り切る方策を考えないといけない。
Oさんは、基本的に明るい。多少の困難にぶつかっても、大きく吸収するタイプである。そういえば出身が九州である。大学までを九州で過ごされた州男児である。と言っても典型的な九州男児ではない。京男のやさしさを併せ持つ。
インタビューが進むうちに、どんどんOさんの心が広がっていくのが分かる。
はじめてOさんにお会いしたのは、10年以上前のことであるが、僕の知らない話も、当然のことであるが、沢山出てきた。
インタビューの最後は、いつもHさんが写真を撮る。もちろんOさんを撮るのだ。
このために一眼レフカメラを持ってこられる。これが結構大きく、荷物になるのだが、毎回Hさんは、このカメラを持ってインタビューに臨む
表情のいい写真がすぐに撮れた。
面白いもので、話の内容が弾んでいると、決まりの写真も直ぐに撮れてしまうのだ。反対に、つかみどころのない話の内容だと、何枚撮ってもなかなかいい写真が撮れない。カメラの前では、撮影される人のそのままが出てしまうのだろう。
インタビューを終えて、Oさんの会社を出る。
外は、すっかりいい天気だ。
まだ夕方のラッシュアワーには時間があるのに、道が混んでいる。
僕はまたまたあわててとんぼ返りの近距離出張になってしまった。
早く戻らないといけないのだ。

