またまたちょっと、かくれんぼ
- 2017/02/13
- 00:00
今日は広島に行く日である。
昼一番の打合せなので、あわてて出る必要はない。
時間はゆっくりある。
新神戸から新幹線に乗ると、家を出てから2時間程で広島駅に着いている。
出かける時間まで中途半端に時間がある。
こういうときは、家を出る前に、ついつい仕事を片付けようと思ってしまう。
一旦、机に向かってPCを広げると、簡単に終わると思っていたことが終わらない場合が多い。
最寄駅からの電車の時間は、きちんと手帳に書いているので、ぎりぎりまで机に向かっている。
PCに向かって、いろいろやっている。
念のため、手帳に書いてある時間を確認する。
まだもう少し大丈夫だ。
やり続けていると、とうとうデッドラインの時間がくる。
あわてて、鞄にPCを入れて、支度を始める。
出かける前にピタパのカードや、歩数計、携帯電話、ハンカチ、小銭入れと、チェックしながら、玄関に向かう。
最後のチェックポイントの小銭入れがない。
いつもしまっている机の中に置いていない。昨夜帰ってきてから、いつものように、いつもの場所に収めたはずなのだが、もしかすると昨日着ていたスーツのなかに入れたままなのかと、タンスに行って、調べる。
だが、見つからない。
もう時間がないので、鞄をかかえて、あわてて玄関を出る。
駅に向かう道を歩きながら、どこに置いたのだろうかと、考えを巡らせる。
最悪のケースは、落とすことだ。
だが、いままで小銭入れを落としたことはない。
手帳やノートはしばしば行方不明になる。
だが、小銭入れは初体験だ。
でも先日、免許証入れが拾得されたくらいである。
気付かないうちに、落とすこともありえる。
なにが起こるか、分からない。
電車のなかで、最悪のことを想定してみる。
小銭入れなので、中に入っているのは、小銭であるが、いくつか鍵もいれている。
仕事関係のものであるので、なくなると不便だ。
今度出てきたときは、キーフォルダに付けておこうと考えたりする。
これ以上考えてもしようがないが、もしかするとオフィスに置き忘れた可能性がないわけではない。念のため、オフィスに出る予定の人にメールを入れておく。
気分がすっきりしないまま、新幹線に乗り込み、広島まで行く。
広島に行くときは、いつもは横川まで行き、墓参りをするのだが、今日は仕事を済ませてから、帰りに横川へ行くことにした。
新幹線を降りると、待ち合わせまで、あまり時間がない。バスに乗っている余裕がないので、タクシーに乗ることにする。
広島駅前のタクシー乗り場には、結構人が並んでいる。しかもタクシー乗り場には、車が1台もない。
これはまずいな、と思っていたが、駅前の信号が変わると、次々にタクシーが入ってくる。
広島駅までタクシーで乗ってくる人の降り場もここである。乗客を乗せたタクシーが入ってきて、お客を降ろすと、そのままタクシー乗り場の列にやってくる。
と思っていると、そのまま引きかえすタクシーもある。なんでや、早くこんかい、と思ってしまう。
待っている時間は5分くらいだった。
タクシーに乗って、市内の待ち合わせ場所まで向かう。
乗っている時間は10分程度。すぐに着いた。
まちあわせ時間には、少し早いくらいだ。
1階にロビーがあるので、そこですこし時間をつぶすことにした。
と言っても10分くらいなのだが、鞄を広げる。
昼休みが終わる時間帯で、エレベータに向かう人が傍を通って行くが、ロビーに座っているのは僕だけだ。
書類で膨らんだ鞄を広げる。
最近、ようやく買い換えた鞄だ。
チャックがいくつもあるのが気に入っている。
PCの入っているところのチャックをあけて、PCを取りだす。
いつもの習性だ。
隣の書類の入っているチャックをあけて、ノートや書類を触る。
と、その間に、なんと、小銭入れがあるではないか。
まるで、かくれんぼをしていた子供が、見つかったか、という顔をしている。
お前な、こんなとこに隠れとったんか、と思わず、どなりたくなる。
なにか、僕が不義理をしたんか。
なにか、文句があるんだったら、はっきり言わんかいな。
きっと小銭入れ以外に、他のものを入れ始めたことが気にいらなかったのだろう。
新しいキーフォルダを買って、小銭入れの中から、小銭以外をだしてやろう。
それだったら、気が済むんだろう。
小銭入れが、恥ずかしそうな、拗ねたような顔をして、こっくりとうなづいた。
昼からの打合せは、予想以上の成果があった。
もちろんこれから、頑張ってやらなければいけないことが多くあるのだが、広島に来る機会も増えることになる。
打合せは予想以上に長い時間がかかったが、僕は、気持ちよく、その場所を離れることができた。
さあ、横川へ行こう。

昼一番の打合せなので、あわてて出る必要はない。
時間はゆっくりある。
新神戸から新幹線に乗ると、家を出てから2時間程で広島駅に着いている。
出かける時間まで中途半端に時間がある。
こういうときは、家を出る前に、ついつい仕事を片付けようと思ってしまう。
一旦、机に向かってPCを広げると、簡単に終わると思っていたことが終わらない場合が多い。
最寄駅からの電車の時間は、きちんと手帳に書いているので、ぎりぎりまで机に向かっている。
PCに向かって、いろいろやっている。
念のため、手帳に書いてある時間を確認する。
まだもう少し大丈夫だ。
やり続けていると、とうとうデッドラインの時間がくる。
あわてて、鞄にPCを入れて、支度を始める。
出かける前にピタパのカードや、歩数計、携帯電話、ハンカチ、小銭入れと、チェックしながら、玄関に向かう。
最後のチェックポイントの小銭入れがない。
いつもしまっている机の中に置いていない。昨夜帰ってきてから、いつものように、いつもの場所に収めたはずなのだが、もしかすると昨日着ていたスーツのなかに入れたままなのかと、タンスに行って、調べる。
だが、見つからない。
もう時間がないので、鞄をかかえて、あわてて玄関を出る。
駅に向かう道を歩きながら、どこに置いたのだろうかと、考えを巡らせる。
最悪のケースは、落とすことだ。
だが、いままで小銭入れを落としたことはない。
手帳やノートはしばしば行方不明になる。
だが、小銭入れは初体験だ。
でも先日、免許証入れが拾得されたくらいである。
気付かないうちに、落とすこともありえる。
なにが起こるか、分からない。
電車のなかで、最悪のことを想定してみる。
小銭入れなので、中に入っているのは、小銭であるが、いくつか鍵もいれている。
仕事関係のものであるので、なくなると不便だ。
今度出てきたときは、キーフォルダに付けておこうと考えたりする。
これ以上考えてもしようがないが、もしかするとオフィスに置き忘れた可能性がないわけではない。念のため、オフィスに出る予定の人にメールを入れておく。
気分がすっきりしないまま、新幹線に乗り込み、広島まで行く。
広島に行くときは、いつもは横川まで行き、墓参りをするのだが、今日は仕事を済ませてから、帰りに横川へ行くことにした。
新幹線を降りると、待ち合わせまで、あまり時間がない。バスに乗っている余裕がないので、タクシーに乗ることにする。
広島駅前のタクシー乗り場には、結構人が並んでいる。しかもタクシー乗り場には、車が1台もない。
これはまずいな、と思っていたが、駅前の信号が変わると、次々にタクシーが入ってくる。
広島駅までタクシーで乗ってくる人の降り場もここである。乗客を乗せたタクシーが入ってきて、お客を降ろすと、そのままタクシー乗り場の列にやってくる。
と思っていると、そのまま引きかえすタクシーもある。なんでや、早くこんかい、と思ってしまう。
待っている時間は5分くらいだった。
タクシーに乗って、市内の待ち合わせ場所まで向かう。
乗っている時間は10分程度。すぐに着いた。
まちあわせ時間には、少し早いくらいだ。
1階にロビーがあるので、そこですこし時間をつぶすことにした。
と言っても10分くらいなのだが、鞄を広げる。
昼休みが終わる時間帯で、エレベータに向かう人が傍を通って行くが、ロビーに座っているのは僕だけだ。
書類で膨らんだ鞄を広げる。
最近、ようやく買い換えた鞄だ。
チャックがいくつもあるのが気に入っている。
PCの入っているところのチャックをあけて、PCを取りだす。
いつもの習性だ。
隣の書類の入っているチャックをあけて、ノートや書類を触る。
と、その間に、なんと、小銭入れがあるではないか。
まるで、かくれんぼをしていた子供が、見つかったか、という顔をしている。
お前な、こんなとこに隠れとったんか、と思わず、どなりたくなる。
なにか、僕が不義理をしたんか。
なにか、文句があるんだったら、はっきり言わんかいな。
きっと小銭入れ以外に、他のものを入れ始めたことが気にいらなかったのだろう。
新しいキーフォルダを買って、小銭入れの中から、小銭以外をだしてやろう。
それだったら、気が済むんだろう。
小銭入れが、恥ずかしそうな、拗ねたような顔をして、こっくりとうなづいた。
昼からの打合せは、予想以上の成果があった。
もちろんこれから、頑張ってやらなければいけないことが多くあるのだが、広島に来る機会も増えることになる。
打合せは予想以上に長い時間がかかったが、僕は、気持ちよく、その場所を離れることができた。
さあ、横川へ行こう。
