あかずの踏切がある。
新大阪駅と隣の東淀川駅の間にある踏切だ。
この区間のJRの線路は、やたらに数が多い。
在来線は東海道線だけだと思うのだが、貨物用線路もあるのか、踏切の向こう側は、はるか隣町という感じである。
線路に沿った道がある。ここは対抗車線が1車線ずつであるが、その1車線がたっぷりと取られている。走っている車の数も多くはない。
道路の両側には、柵を設けた歩道まである。
全体にゆったりしているのである。
そういうところにある、あかずの踏切であるので、緊迫感が少ない。
これが交通量の多いところに、同じような踏切があれば、踏切の上がるのを待つ人と車のイライラがきっとたまり溜まって爆発するに違いない。
ここでは、そういうイライラを感じることがない。
ある時、テレビが取材に来たという。
しかもレポーターは、西川きよしさんの息子の西川忠志さんである。
西川忠志さんだったら、長い踏切に切れることもなかっただろうと想像してしまう。
適役である。
そのときは、10分以上踏切が開くのを待っていたそうだ。
僕自身は、いつもその近くを歩くのだが、踏切を渡る必要がないので、あかずの踏切の前で、じっと待っていたという経験はない。
今日はたまたま、踏切の前に来た時に思い出した。
踏切が降りている。
どのくらい待てば、踏切が開くのだろう。
と思っていたら、長い貨物列車が通り過ぎると、すぐに踏切が上がった。
こういうときもあるようだ。
自転車に乗った女性が踏切にやってくる。

長い貨物列車が通過する。
これは長くなりそうだ。

列車はまだまだ続く。

おっ、貨物列車の後は、次の列車がこない。
踏切が上がった!
ラッキーなおばさんだ。

次の列車が来る前に、向こう側にたどり着かなければ、急げ、急げ。