He's coming!
- 2015/03/08
- 00:00
英語というのは、現場で耳で聞いて、目でみたほうが、本を読んだり、テープを聴いたりするよりも、よほど身につくというものだ。
それを実感したことがある。
随分、昔のことだ。
大学生のころ、アメリカに滞在する機会があった。
当時は、まだまだ外国へ行くことが今ほど簡単ではなかった時代である。
夏休みに羽田からアメリカに飛び立ったのであるが、わざわざ僕の友人が3人、羽田まで見送りに来てくれた。この世の別れでもないが、渡航が珍しい時代だった。
アメリカでは,ニューヨークでしばらく過ごすことになった。
僕が住んだのは、マンハッタン島の北に位置する、The Bronxというところである。
確かその中でも北西に位置するRiverdaleという場所だった。
当時は、日本人が多く住んでいた地域だった。
アパートメントの10階に部屋があった。
アパートメントと言っても、当時の日本では立派なマンションというレベルのものだ。
まだまだ日本がアメリカに追いつけ、追い越せと経済面で奮闘していたころである。
アパートメントの前は、緑が多く、道もゆったりしている。
歩道もたっぷりとってある。
そんな道なので、大型のいわゆるアメ車が、ゆったり駐車している。
ときとして、縦列駐車を平気でやったりする車もある。
夜、部屋でテレビを見ていると、けたたましいクラクションの音が、外から聞こえてきた。
何度もそれが続くので、ベランダに出ていって、クラクションの方向を見る。
どうやら、自分の車の外側にもう1台の車が止められていて、車を出せない人が、クラクションを鳴らしているのだ。
しばらくすると、少し下の階から女性が、彼女の部屋のベランダに出てきて、大きな声で返事をしている。
謝っているようだ。
彼女の連れが、クラクションを鳴らしている男性の車の外側に、自分の車を止めたのだ。
そして彼女が言った言葉が、「He’s coming!」だ。
日本語だと、今行きます、というところだろう。
今行くという彼は、まだ彼女のところにいて、これからエレベータに乗って、下まで降りて、車のところへ行くわけである。
日本語で説明すると、来るという単語は決して出てこない。
ところが英語では、クラクションを鳴らしている人と、女性、おそらく8階くらいにいて、大声でクラクションの男性に話している女性の間に、女性の連れが来る、と言う言い方をする。
クランクションの男性と8階の女性の話をしている場所に、縦列駐車の彼が来るということになるのだろう。
日本語では、今行きます、というので、これをHe’s going! と言ってしまうと、きっとそれでは,彼はどこかに行ってしまうことになって、クランクションの男性は、車を出すことができない。
こういうように使うのかと、現場で見て、聴いて、よく分かった。
同じような話を 17 miled driveでも書いた。
17miles drive
そのときは、You are driving him out ! だったが、なかなか教科書では出てこない、学校では教えてくれない英語のなかに、英語らしさがでてくるような気がする。

それを実感したことがある。
随分、昔のことだ。
大学生のころ、アメリカに滞在する機会があった。
当時は、まだまだ外国へ行くことが今ほど簡単ではなかった時代である。
夏休みに羽田からアメリカに飛び立ったのであるが、わざわざ僕の友人が3人、羽田まで見送りに来てくれた。この世の別れでもないが、渡航が珍しい時代だった。
アメリカでは,ニューヨークでしばらく過ごすことになった。
僕が住んだのは、マンハッタン島の北に位置する、The Bronxというところである。
確かその中でも北西に位置するRiverdaleという場所だった。
当時は、日本人が多く住んでいた地域だった。
アパートメントの10階に部屋があった。
アパートメントと言っても、当時の日本では立派なマンションというレベルのものだ。
まだまだ日本がアメリカに追いつけ、追い越せと経済面で奮闘していたころである。
アパートメントの前は、緑が多く、道もゆったりしている。
歩道もたっぷりとってある。
そんな道なので、大型のいわゆるアメ車が、ゆったり駐車している。
ときとして、縦列駐車を平気でやったりする車もある。
夜、部屋でテレビを見ていると、けたたましいクラクションの音が、外から聞こえてきた。
何度もそれが続くので、ベランダに出ていって、クラクションの方向を見る。
どうやら、自分の車の外側にもう1台の車が止められていて、車を出せない人が、クラクションを鳴らしているのだ。
しばらくすると、少し下の階から女性が、彼女の部屋のベランダに出てきて、大きな声で返事をしている。
謝っているようだ。
彼女の連れが、クラクションを鳴らしている男性の車の外側に、自分の車を止めたのだ。
そして彼女が言った言葉が、「He’s coming!」だ。
日本語だと、今行きます、というところだろう。
今行くという彼は、まだ彼女のところにいて、これからエレベータに乗って、下まで降りて、車のところへ行くわけである。
日本語で説明すると、来るという単語は決して出てこない。
ところが英語では、クラクションを鳴らしている人と、女性、おそらく8階くらいにいて、大声でクラクションの男性に話している女性の間に、女性の連れが来る、と言う言い方をする。
クランクションの男性と8階の女性の話をしている場所に、縦列駐車の彼が来るということになるのだろう。
日本語では、今行きます、というので、これをHe’s going! と言ってしまうと、きっとそれでは,彼はどこかに行ってしまうことになって、クランクションの男性は、車を出すことができない。
こういうように使うのかと、現場で見て、聴いて、よく分かった。
同じような話を 17 miled driveでも書いた。
17miles drive
そのときは、You are driving him out ! だったが、なかなか教科書では出てこない、学校では教えてくれない英語のなかに、英語らしさがでてくるような気がする。
