申告書
- 2018/11/22
- 00:00
海外出張のときのことだ。
同じ会社から若手と中堅の二人が選ばれて、USへの1週間の短期出張へ関空から飛び立った。
中堅の先輩は若手の上司である。上司と言っても、年齢差もそれほどないので、若手社員にとっても、二人だけの旅行が、あまり苦にならない。
だが、二人ともに海外出張は、初めてのことだった。
US到着前に、機内で申告書を書き始める。
機内アナウンスでそれらしいことが流れる。二人は、それほど英語が得意ではない。
でもなんとなく雰囲気で分かる。
しかもそのタイミングでCAさんが、申告書類を見せながら通路をゆっくりと歩いてくる。
こうなると、英語が多少分からなくても、この書類に記入してください、手元にない方は、これをお渡ししますと言っているのが分かるものだ。
二人は、出入国カードに記入を始める。
名前やら国籍、生年月日を書いていく。
と手が止まる。
SEXと言う項目だ。よく見れば、MALEかFEMALEと言う文字を埋めるだけなのだが、US到着を前に、テンションが上がっている二人だ。
若手が何を勘違いしたのか、ONCEと書く。
1回という意味だ。
大きな勘違いをしている。
ちなみに二人とも結婚している。
同じところで手が止まっていた先輩が若手の書いた文字を覗き込む。
同じように大きな勘違いをしているのは、やはり同じ部署なので、共通だ。
それを見て書いたのが、TWICEだ。
2回という意味だ。
それをのぞき返した若手が思わず叫ぶ。
「係長、それは過剰申告でしょ」
二人は1週間に何回ですかという質問と理解したのだ。
と、まあこんな間抜けなサラリーマンがUSへ出張することはないと思うのだが、世の中、なにがあるか、分からない。
仕事ができても、英語ができないサラリーマンは依然として多いのだ。

同じ会社から若手と中堅の二人が選ばれて、USへの1週間の短期出張へ関空から飛び立った。
中堅の先輩は若手の上司である。上司と言っても、年齢差もそれほどないので、若手社員にとっても、二人だけの旅行が、あまり苦にならない。
だが、二人ともに海外出張は、初めてのことだった。
US到着前に、機内で申告書を書き始める。
機内アナウンスでそれらしいことが流れる。二人は、それほど英語が得意ではない。
でもなんとなく雰囲気で分かる。
しかもそのタイミングでCAさんが、申告書類を見せながら通路をゆっくりと歩いてくる。
こうなると、英語が多少分からなくても、この書類に記入してください、手元にない方は、これをお渡ししますと言っているのが分かるものだ。
二人は、出入国カードに記入を始める。
名前やら国籍、生年月日を書いていく。
と手が止まる。
SEXと言う項目だ。よく見れば、MALEかFEMALEと言う文字を埋めるだけなのだが、US到着を前に、テンションが上がっている二人だ。
若手が何を勘違いしたのか、ONCEと書く。
1回という意味だ。
大きな勘違いをしている。
ちなみに二人とも結婚している。
同じところで手が止まっていた先輩が若手の書いた文字を覗き込む。
同じように大きな勘違いをしているのは、やはり同じ部署なので、共通だ。
それを見て書いたのが、TWICEだ。
2回という意味だ。
それをのぞき返した若手が思わず叫ぶ。
「係長、それは過剰申告でしょ」
二人は1週間に何回ですかという質問と理解したのだ。
と、まあこんな間抜けなサラリーマンがUSへ出張することはないと思うのだが、世の中、なにがあるか、分からない。
仕事ができても、英語ができないサラリーマンは依然として多いのだ。
