ちょっと気になる数字の話(2)
- 2020/04/25
- 00:00
数字の話をしていたら、思い出した。
昔、新入社員教育を受けていたときのことだ。
新入社員と言っても、中途入社の連中のグループなので、初々しさのほとんどないメンバーである。
あるコースで、ロールプレイがあった。
その時は4人でグループを作って、提案資料を作成し、お客様にプレゼンをするという設定だった。
提案資料をグループで作成する。
提案趣旨、全体のシステム構成、機器の説明、システムの特徴、利点、それらをロジカルに説明しないといけない。
ロジカルセリングというやつだ。
大きな流れだけを決めておいて、後は4人それぞれが担当分を作成するということになる。
当時はフリップチャートという大きな模造紙のようなものにプレゼン内容を書いて、それを示しながら説明するというスタイルだ。
お互いが書いたフリップチャートは、担当者の独自性に任せられている。
大きな流れからはずれなければいい。
最も重要な部分が、投資対効果である。
このシステムを導入することで、これだけ投資が必要になるが、それ以上の効果が出ますということを説明して、お客様に採用していただくわけだ。
効果というのは、定量的に金額で表すことが必須だ。
例えば、初期投資が2億円あるとしよう。
利益が、毎年均等にでるわけではないが、いろいろ条件を決めると、数字は出てくる。
その結果、4年で元が取れるというようにもっていくわけだ。
初年度に4千万円、2年度は、6千万円、3年度には、8千万円、4年度は、8千万円、、という具合だ。
4年目には、十分投資分の効果が出ます。累計では、2.6億円の利益となり、6千万円のプラスです。
という説明だ。
その部分のプレゼンを担当した奴は、僕よりも年齢は若かったのだが、風貌は十分上司と言えるくらい、恰幅がよく、頭髪も結構少なかった。
彼の作ったフリップチャートは、事前のグループ内の準備のときに見ていたのであるが、本番ではまさかの事が起こる。
上司もどきの彼は、投資額が約2億円、利益については、、、、、という条件で計算しますと、4年目には、2億6千万円となります、というと思っていたのだが、、、、彼の口からは、
「投資額は、 2億360万3千2百5十一円で、利益は、、、」と、細かい数字を覚えていることが高評価につながると考えたのか、お客様役をしている、教育担当のマネージャーに説明を始めたのだ。
しかも、細かい数字を必死に思い出して、言おうとすると、余計に焦ってしまって、金額は間違える。
ペースもおかしくなる。
大体9桁の数字をきちんと覚えられるわけがない。
数字は細かければいいというものではないのである。

昔、新入社員教育を受けていたときのことだ。
新入社員と言っても、中途入社の連中のグループなので、初々しさのほとんどないメンバーである。
あるコースで、ロールプレイがあった。
その時は4人でグループを作って、提案資料を作成し、お客様にプレゼンをするという設定だった。
提案資料をグループで作成する。
提案趣旨、全体のシステム構成、機器の説明、システムの特徴、利点、それらをロジカルに説明しないといけない。
ロジカルセリングというやつだ。
大きな流れだけを決めておいて、後は4人それぞれが担当分を作成するということになる。
当時はフリップチャートという大きな模造紙のようなものにプレゼン内容を書いて、それを示しながら説明するというスタイルだ。
お互いが書いたフリップチャートは、担当者の独自性に任せられている。
大きな流れからはずれなければいい。
最も重要な部分が、投資対効果である。
このシステムを導入することで、これだけ投資が必要になるが、それ以上の効果が出ますということを説明して、お客様に採用していただくわけだ。
効果というのは、定量的に金額で表すことが必須だ。
例えば、初期投資が2億円あるとしよう。
利益が、毎年均等にでるわけではないが、いろいろ条件を決めると、数字は出てくる。
その結果、4年で元が取れるというようにもっていくわけだ。
初年度に4千万円、2年度は、6千万円、3年度には、8千万円、4年度は、8千万円、、という具合だ。
4年目には、十分投資分の効果が出ます。累計では、2.6億円の利益となり、6千万円のプラスです。
という説明だ。
その部分のプレゼンを担当した奴は、僕よりも年齢は若かったのだが、風貌は十分上司と言えるくらい、恰幅がよく、頭髪も結構少なかった。
彼の作ったフリップチャートは、事前のグループ内の準備のときに見ていたのであるが、本番ではまさかの事が起こる。
上司もどきの彼は、投資額が約2億円、利益については、、、、、という条件で計算しますと、4年目には、2億6千万円となります、というと思っていたのだが、、、、彼の口からは、
「投資額は、 2億360万3千2百5十一円で、利益は、、、」と、細かい数字を覚えていることが高評価につながると考えたのか、お客様役をしている、教育担当のマネージャーに説明を始めたのだ。
しかも、細かい数字を必死に思い出して、言おうとすると、余計に焦ってしまって、金額は間違える。
ペースもおかしくなる。
大体9桁の数字をきちんと覚えられるわけがない。
数字は細かければいいというものではないのである。
