百日紅の花
- 2020/08/26
- 00:00
父が庭に植えた木のひとつ、百日紅(さるすべり)。
これは、母の木だ。
夏の暑い日に花を咲かせる。
父が逝き、母はそれから半年後に、父が呼ぶように逝ってしまった。
父の木、松は枯れてしまった。
そして、百日紅が花を咲かせなくなった。
2年が経った、今年の夏。
猛暑だ。
8月に入ってから、思い出したように、百日紅の赤い花が咲き始める。
あっ、ひとつ咲いたと、小さな花のかたまりを枝の先に見つける。
それから、数日後、またひとつの赤い花のかたまりが、別の枝の先に見つかる。
それからは、だんだんと咲いた花の数が増えていく。
母がお盆に降りてきて、そろそろ思い出して咲きなさい、と言ったような。
それにしても、酷暑の中、他の木や花がやつれそうなときに、元気な赤い花を咲かせるものだ。
あなたもしっかり頑張りなさいって言われているようだ。



これは、母の木だ。
夏の暑い日に花を咲かせる。
父が逝き、母はそれから半年後に、父が呼ぶように逝ってしまった。
父の木、松は枯れてしまった。
そして、百日紅が花を咲かせなくなった。
2年が経った、今年の夏。
猛暑だ。
8月に入ってから、思い出したように、百日紅の赤い花が咲き始める。
あっ、ひとつ咲いたと、小さな花のかたまりを枝の先に見つける。
それから、数日後、またひとつの赤い花のかたまりが、別の枝の先に見つかる。
それからは、だんだんと咲いた花の数が増えていく。
母がお盆に降りてきて、そろそろ思い出して咲きなさい、と言ったような。
それにしても、酷暑の中、他の木や花がやつれそうなときに、元気な赤い花を咲かせるものだ。
あなたもしっかり頑張りなさいって言われているようだ。


