刑事・鬼貫八郎(2)
- 2020/09/02
- 00:00
「刑事・鬼貫八郎」シリーズ全18回をすべて見たわけではない。
というか、以前テレビで放映されているときに、かなりの本数を見ているはずなのだが、全部を見ていなかったか、見ても記憶が薄かったものもある。
最近になって、J:COMで気が付くと見ている。
今、記憶に残っている、最近見た中での一番好きな回は、第15作「愛の軌跡」である。
タイトルが「愛の軌跡」とあるように、ベースには男女の恋愛がある。
それも単純なものではなく、初めは反発しあう立場にあった、男女が最後には、心が通じているという流れになっている。
サスペンスドラマで、そこまで錯綜した愛情を追求しなくてもいいと思うのだが、全体を見ていて、思うことは、「刑事・鬼貫八郎」は、男女の愛情というものが基本的なところにある。
僕の好きな刑事物のドラマのひとつに、藤田まことさんが演じる「京都殺人案内」があるが、ここでは、それほど深い愛情が出てくることはない。少なくとも僕の印象では、ない。
藤田まことさんの魅力だけで、物語が作れるせいかもしれない。
第15作「愛の軌跡」では、二人の男女は、平田満さんと川上麻衣子さんだ。
二人とも今でもドラマに出ているのだが、川上麻衣子さんがこれほど、ドラマのなかで重要な役割をしているものを僕は見ていない。もちろん僕の見ているドラマの数なんて、たいしたことはないので、これは僕だけの勝手な解釈かもしれない。
ただ言えることは、川上麻衣子さんが演じる、美しく、悲しい女性は、絶品である。
平田満さんは、もともと芝居のうまい名優である。
二人の絡みが面白い。
ドラマのはじめのシーンでは、平田満さんは、電車のなかで痴漢をしたと川上麻衣子さんに訴えられる。
平田満さんは、絶対にしていないと否定をする。
警察署のなかで、二人は言い合いをしているのだ。
それがドラマの最後では、ここはネタバレになるが、二人は、逮捕され、別々の取調室から出てくる場面がある。
鬼貫さんの取り計らいで時間をうまくあわせて、二人が廊下ですれ違えるようにする。
そして平田満さんが声をかける。
鬼貫さんも驚くような言葉を発する。
警察署の外に待っている、2台の護送車に別々に乗るのを、廊下で最後まで見ている鬼貫さんと若手の碓氷(うすい)刑事。
碓氷刑事が言う。
「何年待つのでしょうね」
鬼貫さんが言う。
「戦いなんだろうな、それが。運命との」

出典:
http://web.archive.org/web/20160305200557/http://www.ntv.co.jp/kasasu/200306/20030617.html
というか、以前テレビで放映されているときに、かなりの本数を見ているはずなのだが、全部を見ていなかったか、見ても記憶が薄かったものもある。
最近になって、J:COMで気が付くと見ている。
今、記憶に残っている、最近見た中での一番好きな回は、第15作「愛の軌跡」である。
タイトルが「愛の軌跡」とあるように、ベースには男女の恋愛がある。
それも単純なものではなく、初めは反発しあう立場にあった、男女が最後には、心が通じているという流れになっている。
サスペンスドラマで、そこまで錯綜した愛情を追求しなくてもいいと思うのだが、全体を見ていて、思うことは、「刑事・鬼貫八郎」は、男女の愛情というものが基本的なところにある。
僕の好きな刑事物のドラマのひとつに、藤田まことさんが演じる「京都殺人案内」があるが、ここでは、それほど深い愛情が出てくることはない。少なくとも僕の印象では、ない。
藤田まことさんの魅力だけで、物語が作れるせいかもしれない。
第15作「愛の軌跡」では、二人の男女は、平田満さんと川上麻衣子さんだ。
二人とも今でもドラマに出ているのだが、川上麻衣子さんがこれほど、ドラマのなかで重要な役割をしているものを僕は見ていない。もちろん僕の見ているドラマの数なんて、たいしたことはないので、これは僕だけの勝手な解釈かもしれない。
ただ言えることは、川上麻衣子さんが演じる、美しく、悲しい女性は、絶品である。
平田満さんは、もともと芝居のうまい名優である。
二人の絡みが面白い。
ドラマのはじめのシーンでは、平田満さんは、電車のなかで痴漢をしたと川上麻衣子さんに訴えられる。
平田満さんは、絶対にしていないと否定をする。
警察署のなかで、二人は言い合いをしているのだ。
それがドラマの最後では、ここはネタバレになるが、二人は、逮捕され、別々の取調室から出てくる場面がある。
鬼貫さんの取り計らいで時間をうまくあわせて、二人が廊下ですれ違えるようにする。
そして平田満さんが声をかける。
鬼貫さんも驚くような言葉を発する。
警察署の外に待っている、2台の護送車に別々に乗るのを、廊下で最後まで見ている鬼貫さんと若手の碓氷(うすい)刑事。
碓氷刑事が言う。
「何年待つのでしょうね」
鬼貫さんが言う。
「戦いなんだろうな、それが。運命との」

出典:
http://web.archive.org/web/20160305200557/http://www.ntv.co.jp/kasasu/200306/20030617.html