No Replacement(2)
- 2023/02/23
- 00:00
1週間の英語合宿研修に入ると、ます自分の名前が英語の名前に変わる。
期間中は、受講者同士の会話も英語に限られる。
日本人同士が、下手な英語でコミュニケーションするわけだ。
流暢な英語になるわけがない。
単語をぶつけるだけということもよくあることだ。
24名の受講生は、3つのクラスに分けられる。
8名ずつのクラスである。
お互いにここで初めて会う人がほとんどあり、それもあって、英語で話し合うことにも比較的入りやすかったのだと思う。
いつも顔をあわせて会話をしている者同士であれば、いきなり、さぁ今からは英語で話しましょうと言われても、恥ずかしくてできるものではない。
お互いに知らないということで、そういう環境にスムーズに入れるのだ。
同じ会社で職場に戻れば、やはり職制では上位の方がおられると、質問をするときも、躊躇する部分もあるが、英語であれば、なんでも聞けてしまうということがある。
その中の一人の方は、僕より年上で、中部地区から来られていた。
妙にウマがあったのか、なぜかいまだに年賀状のやりとりをしている。
1日の午前は、英語の学習時間がある。
午後にはスポーツをする時間もあり、ソフトボールを何回かやった記憶がある。
おもしろいのは各クラスのメンバーが1つのチームとなって、プロジェクトを与えられることだ。
プロジェクトとは、Newspaper, TV show, Dramaの3つである。
自分たちでそれぞれ企画を作って、それを実行し金曜日の午後にはお互いに発表しあうのである。
Newspaperは、新聞記事を作るのだが、英語のWritingのスキルを磨くということになる。
TV showは、ビデオカメラが用意されていて、適当なTV番組を作ることになる。
Dramaは、英語劇をやることになる。
僕の入ったチームでは、これらの3つ以外にRadio Showを提案してラジオ番組を作ったりもした。
こういうプロジェクトを1週間で月曜日から始めて金曜日に発表というのは、簡単ではない。
時間が足りない。
そのために、合宿研修に入る前の準備が必要になる。
Radio Showのときは、合宿の前にラジオ番組を録音して、有名なタレントの声を採っておく。
それは日本語で話をしているので、本当はルール違反であるが、質問部分を英語で作って、それにあわせて、タレントの声を後で録音するわけだ。
たとえば、タレントの声で、「場所は、小学校の校舎でしたね」という録音があるときは、質問として、
When did you kiss for the first time ?
を入れる。
(初めてのキスはどこでしたか)という具合だ。
「お腹にちからをいれると、ばぁーと音がして」という音が採っているときは、
How do you make a fart ?
(どうやっておならをしますか)という質問が生まれる。
要はみんな楽しんでいたのだね。

(合宿のあった場所の風景:出展:Photo-AC)